本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
本日のテーマは、
「見て学ぶ」
です。
マラソン大会が始まって、走り続けること1時間。
約12キロを走った地点で少しずつペースが落ち始める。
「ただいまのペースは1km4分59秒」
ランニングアプリの機械音声。そろそろ5分以上のペースで走り続けるのも辛くなってきた。
後ろを振り返る。
まだペースランナーの姿は見えない。
ここからは自分との戦い。
5分以上のペースを維持し続けるために必死で走る。
「よんふん、よんふん」
いつの間にか、4分のペースで走るための掛け声を口ずさんでいる。
気持ちで負けなければ肉体は答えてくれる。
そう信じて走り続ける。
20km地点。
いよいよ5分台のペースで走るのが当たり前になってくる。
自分のペースが落ちているのが目に見えて分かる。
くもり空だった天候も、いつの間にか太陽が顔を出し、日差しが容赦なく選手達の身体を照らしていく。
自分の体温が上がっていき、額から汗があふれ、腕をつたい小指へと流れていく。
「暑い!」
夏場のマラソン大会、暑さは一番の大敵。
「がんばってください!」
周回ポイントに差し掛かるたびにかけられる応援の声。
そのたびに頑張ろうと思う自分。
やっぱり周りの声援は人に力を与えてくれる。
「あっ!」
1人の選手が僕を追い抜いていく。彼の背中には、
「1km 5:00」
と書かれたゼッケン。
ペースランナーだ!
20km地点で追い抜かれた。
慌てて彼の後ろにつく。
ここから彼の背中をずっと追っていけば、1km5分のペースでゴールすることができる。
周囲を見渡す。ペースランナーと並走している選手は2人だけ。
スタート地点で周りにいたランナー達は、ほとんどついて来れなかったらしい。
夏のマラソン大会はそれだけ過酷ということ。
ペースランナーの走りを後ろから観察してみる。
走り方はフォアフット走法。
つま先から着地する走り方で、スピードが乗りやすい走りで進んでいく。
肩の動きを観察すると呼吸が早めであることが分かる。呼吸の早さに合わせて足を左、右とリズミカルに出していく。
彼の後ろに付き、その走り方を真似る。
「お、だんだん身体が楽になってきた」
僕は落ちていたペースを取り戻し、走りを取り戻したのでした。
追伸
自分よりも前にいる人。
運動でも目標でも、自分より進んでいる。活躍している人の真似をする。
これはものすごく重要な事です。
例えば、
ダンスを踊る時。
「踊ってみなさい」
といきなり言われても、経験の少ない人はどう踊っていいか分かりません。
そんな時、最初にお手本を見せてもらうと、最低限の動きはできるようになります。
人は成功している場面を見せられる。成功する場面をイメージすることにより、それに近い行動をとることができるようになります。
「自分にはできない」
そう思っていた事でも、実際に達成している人が近くにいるだけで、
「できるかも」
と思えるようになるんです。
昔のことわざでもありますよね。
「百聞は一見にしかず」
うまくいかない人はまず、うまくやっている人の真似をしてみる。
これが成功への近道かもしれません。