本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
本日のテーマは、
「待ち合わせに遅刻する人」
です。
「待ち合わせに遅刻する人ってどう思います?」
これは以前、飲食店で働いていた頃。
後輩から突然たずねられた質問です。
「どうと言われても。何か事情があったかもしれないよね。どうかした?」
後輩は20代半ばの女性。
「この間、待ち合わせした友達が遅刻してきて。理由を聞いたら、寝坊って言ってたんで」
「まぁ、寝坊するって事は疲れてたかもしれないよね」
仕事で疲れていたか。あるいは・・・。
「寝坊っておかしくないですか!」
「え」
寝坊がおかしい?
「だって、私。楽しみにしてたんですよ!」
「ちょっと待ってね。何を楽しみにしてたのかな?」
話が見えないので、詳しく聞いてみる。
「映画です!」
彼女の声が大きくなる。
「ということは、相手は彼氏さんって事なのかな?」
「そうです!」
なぜか怒りの矛先がこちらに向いているような気がする。
「男の人ってそういうところありますよね?」
ああ、1人の男性の過ちが、地球全体の男性に向けられる事態になってしまった。
「まぁ、男の人がみんな遅刻するわけじゃないよね」
精一杯のフォローを繰り出してみる。
「えー。でも、前に付き合った人もそんな感じでしたよ」
「そうなんだ。どんな人?」
彼女は過去の男性を雄弁に語り始める。
過去の男たちがどれくらいダメで、自分がどれくらい正しいか。
言葉の端々にそれが伝わってくる。
「大変だったね」
一通り聞き終わった後、彼女が落ち着いたところでなだめてみる。
「そうなんですよー」
彼女は満足そうだ。
「ちなみに話を聞いた感じだと、過去に付き合ってたのは3人ってことかな」
「はい。そうですよ」
よし、一つ聞いてみるか。
「日本の人口ってどれくらいか知ってる?」
「分かんないですけど。だいたい1億人ぐらいですかね」
彼女は首をかしげながら答える。
「じゃあ、その半分が男の人だとしたら5000万人だよね」
「はい」
彼女はうなづく。
「ってことは、日本全体の男性5000万人の中で、3人だけ遅刻したって事だから。男って捨てたもんじゃないよね」
「そうなんですかー」
僕の言いたいことは伝わらないまま、悩み相談は幕を閉じたのでした。
追伸
過去の悩み相談の失敗例なのですが、
久しぶりに思い出したので書いてみました。
人は嫌な体験に出会うと、どうしても物事をネガティブに考えてしまうことがあります。
彼女が付き合った男性は、3人。
彼女の中では3人中3人が遅刻をする男性として、心に刻まれています。
百発百中の男性の失敗を、少しでも大きい視野で伝えようと思ったのですが。
やっぱり女性は理論じゃなくて、共感なんですよね。
幸い、しっかりと過去の男性のエピソードを聞いた事で、僕は彼女から信頼を得ることができました。
こういった男性目線、女性目線のエピソードは山ほどあるので、またご紹介できればと思います。