人材育成の実態からみえてくるもの

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コラム
日本生産性本部は、第8回「働く人の意識調査」結果を発表しました。

この調査は、組織で働く雇用者を対象に、勤め先への信頼度や雇用・働き方に対する考え方などについて、2020年5月以降、四半期毎にアンケートにより実施しているものです。

この中から、今回は、 人材育成にかかわる内容を見ていきたいと思います。

Off-JT の実施状況

勤め先からの「案内により受講した」は 6.7%から 7.8%に微増した。「案内はあったが受講しなかった」は5.1%、「勤め先から特に案内が無かった」は 87.1%である。
Off-JTを受講した人は、7.8%だけでした。
Off-JTは、あいかわらず利用率がひくいです。

OJTの実施状況

OJT を「行う」機会が「あった」は 10 月調査の 16.7%から 13.7%に減少した。
OJTを行っている上司は、13.7%でした。
・・・(-_-;)

OJT を「受ける」機会が「あった」は 17.6%から 12.6%へと統計的有意に減少した。
OJTを受けた方は、12.6%でした。
行う側が少ないので、こうなりますね。

教育の満足度

教育の「機会」について「満足している」は 5.6%から 4.8%に微減、「どちらかと言えば満足している」36.1%から 37.4%に微増、合わせて 42.2%が「満足」と考えている。「満足していない」は合わせて57.8%である。
教育の「内容」についても同様で、「満足している」は合わせて39.8%、「満足していない」は合わせて 60.1%という結果である。
約60%が、教育の機会、内容に満足していません。

自己啓発の実施状況

自己啓発を「行っている」は 16.8%であり、前回の14.6%からやや増加した
自己啓発を行っている方は、16.8%です。
・・・(-_-;)

今後のばしたいスキル

最も多いのは「IT を使いこなす一般的な知識・能力」の 18.8%であり、以下、「コミュニケーション能力・説得力」13.2%、「マネジメント能力・リーダーシップ」13.0%、「専門的な IT の知識・能力」12.6%等が続いている
本調査結果でも、伸ばしたいスキルや能力が「特にない」が 36.9%で最も多いことに留意が必要である。
のばしたいスキルトップは、「特にない」でした。
・・・(-_-;)

いかがでしょう。
国が、いくら人材が大事、人材に投資するとさけんでも、これが実態です。

企業の管理職は、プレイヤーとしての役割を持ちながら、部下の指導もまかされてます。
課長の実態調査では、出世意欲が低下している様子がみえてきます。

新しいスキルをみにつけろ、自己啓発しろという前に、管理職の方々にたいする支援が必要ですね。

信頼できる、社外のキャリアコンサルタントに、気兼ねなく自分の想いを話すことができる。
これまでの経験を語り、今の苦しみやつらさを、安心して口に出してみる。
リラックスしながら、今後やりたいことを考え、言葉にしてみる。

こういう場が必要ですね。
スキル一辺倒ではなく、今は、気持ちをほぐし、マインドを高めることが、求められています。


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