人生 100 年時代や第四次産業革命の下、変化する時代の中で、個人は変わり(学び)続けることが必要である。「成長主体である個人」として、自らのキャリアプランに応じて、多様な「学びの場」や「活躍の場」を自ら選択し、自らを高め続けることが重要である。
・個人が能力を発揮し続けるためには、個別の専門スキル等(いわば「アプリ」)に加え、それらを適切に使いこなしていく基盤である「OS」の絶え間ないメンテナンスが必要である。
・「人生 100 年時代の社会人基礎力」をベースとした、キャリア意識、マンドセット等を常に意識し、見直していくことが期待される。
・「キャリア」は企業から与えられるものではなく、「自ら作り上げるものという主体的な認識の下、自らの働き方、獲得すべきスキルや発揮する場面などを常に意識し続けるとともに、自らに時間やお金を投資(人材資本への自己投資)していく必要がある。
・その際、セルフ・キャリアドックを含めキャリアコンサルティングの機会等を活用していくことも有用である。
・自らが持つ・持たざる能力や体験を振り返ること(リフレクション)を通じて成長し続けるとともに、自分の強み/弱みを認識(経験/スキルを棚卸し)することで、今後のキャリアの可能性を開いていくことが期待される。
・リフレクションについては、単なる自分本位のものでなく、社会や組織の状況を踏まえ、自らがどのように活躍できるかを踏まえたものであり、ライフステージの各段階で行っていく必要がある。
・その際、自らを客観視していくためには、いわゆる「壁打ち相手」を確保していくことが有用である。
・自らのキャリアに関するビジョンを明確にし、企業との対話(例えば人事面談など)に臨むことが必要である。また、そのためには、日々の業務が、自身の能力開発やキャリア展開においてどのような「意義」を有するのかを意識し続けなければならない。
・その際、企業の経営理念等と照らして、「自らの成長」と「企業の成長」を結び付けていくことにより、自らの能力開発やキャリア展開の有用性を企業に対して説明できるようにしておくことが有用である。※企業の対話に向けた環境作り等とともに双方向的に取り組むことが必要
・技術の飛躍的・非連続的な進歩により、スキルの「賞味期限」は短期化しており、活躍し続けるためには、時代に応じてスキルや能力を随時アップデートしていくことが必要である。
・その際、教育機関等での「学び」に加え、企業等の現場で「働く」こともまた「学ぶ」こと(経験からの学習)であることも意識し、多様な学びの組み合わせと統合によって、自己を成長させていくことが期待される。
・人生 100 年時代において、成長・活躍し続けるためには、適切な「ストレッチ」すなわち「背伸び」をすることが求められる活動による経験が重要であり、個人自らそれらの機会を獲得するために行動していくことが必要である。個人が自ら従前と異なる環境へ身を投じ、マインドセットのカスタマイズ、スキルや人脈の複層化を図っていくことが期待される。