やば!詐欺に合いそうになった...

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こんにちは。京都ウォッチャー・余所者(よそ者)のJemmyです。w
今日は東山に来ています。

桜は散り、もうそろそろ初夏ですが、京都は朝晩非常に冷え込んできますよ。芯から冷える寒さなので、ときどき暖房をかけたり、首周りにスカーフとか、ジャケット着るなどの工夫が必要になります。
 体が寒暖差の激しい京都の気候に合わせるのにもまだ慣れていない上に、いろんなものが壊れて、壊れて、収拾がつかなくなっていて、何かをするたびに遅々としてすすみません。

今日の娘たちの弁当は、カラフルサラダとパスタ。
名付けて「都市伝説弁当」!
どうだ〜!
通り過ぎて仕舞えばわからないけども、わかる人にはフリーメーソンの目。
なんと恐ろしい陰謀弁当よ....。w

娘たちが気がついて帰ってくるのかどうか。
楽しみやなぁ〜♪

そんなふざけた弁当の話はどうでもいいんだけど、今日は詐欺の話なんです。

要するにこの写真から分かるように、ピカチュウのシェフのような手の込み入った弁当はそもそも作れないし、ただいま、私、弁当ちゃんと作ってる余裕も全くないっちゅうことです。

....その日の朝は、お気に入りのカップが、がちゃん!とわれた日。
今日はこれで現象は終わりだなぁ、比較的平和だった、と思うも束の間。
 下の娘が夕方になって、多分トイレットペーパーの使い過ぎでトイレを詰まらせてしまったんですよね。

元々、水の溜まりが少ないなぁと思える便器形状は気になっていましたが、トイレを詰まらすなんてことは、関東では一度も起こしたことがなかったので、トイレの水位が上がっていく状況を目にして、真っ青に。

これを溢れさすわけにはいか〜ん!!

前にウェブサイトで溢れることは絶対にない仕組みだと読んだことはあったのだけども、淵ギリギリまで上がってくる水に焦らされ、頭はまともに働かなくなっておりました。

しかも夜のことを考えると、このままトイレが使えない状況で深夜コンビニまでいくなどとか無理な話でもあり、今から子供連れてバス乗ってホームセンターに行くとかいうような、道具を手に入れるゆとりもないし、これはもうプロに頼まなくてはどうにもならない状況では?!と判断したんですよね。

 東京では、クラシアンのような手軽さで、水道屋さんもほとんどの場合、どこの会社でも大抵すぐに来てくれて良心的な対応してもらえるもんなので、そんな感覚で、京都に移っても、ネットから上位検索に上がってきた十分で駆けつけてくれるという、このトイレや下水周りの緊急に対応してくれるという修理業者に電話をかけたんです。

 しかしこれが、まさか、そんなことにつながるとは。

確かに振り返れば、最初から違和感は感じなくもなかった。

受付の人に、「いつお伺いします〜?今週ですか?来週です?」と聞かれた時点で、やたらゆとりのある日時感覚におかしいと思えば良かった。
しかし、こっちは慌てているので、この際、細かいところにこだわってる場合じゃない、早く解決しなくては!!と結果を出すことに囚われておりました。

なんで、「いや、トイレが詰まっているって言ってんだから、今日すぐに対応してもらえないと生活できないし!!すぐにきてもらえます?無理なら他をお願いするのですぐに回答が欲しい。」
と答えたんですよね。

「いけると思いますけど。ちょうど、近隣で工事をやっているのですぐに向かわせます。」
という返答にホッとし、

そして、「ちなみにどのくらいのお金がかかるもんでしょうか」
「なにぶん緊急で、財布に現金はありませんので知っておきたい。」ときいたら、その女性は

「見てみないとなんとも〜各家庭でさまざまな事情がありますので、当社ではきちんとした見積もりを現場で出しながらお客様とご相談しながら納得していただいて進めて行きます。」との返答だった。

東京感覚で、ホームページ上位に出てくるのは大抵大手さんだし、修理の基準もしっかりしているので、そんな返答に大して気にすることもなく、関西でもそうなんだろうなぁと、たかを括って、お願いすることにしたんだよね。

 で、ここからが、京都の怖いところ〜
いや、関西の怖いところというべきか。

普通に指定時間にあらわれた男は、気の優しそうな言葉数の多い親切な人。
言葉は関西弁だが、出身は九州だという。
トイレの使用頻度を確かめたいという理由で、家族構成を確かめてきて、ピカチュウが不在だということを知ると、仕事開始。

「すみません、急遽なので、うちに現金を置いていなくて、すぐに支払えないのですが、どのくらいの価格になります?」と心配になって聞いたら、

「申し訳ないんですが、ここで今それを出すことはできませんが、つまりにはさまざまな状態がございまして。それに合わせて何段階か、技術対応を上げていくことになるんです。ですから、ケースバイケースなんですよ。」と再度答える。え?価格が決まってない?

恐る恐る、「で、うちの状況はどうなんですか?」と聞くと、
一旦取り掛かってみないとこれで完全につまりが消えるとは言い切れないが、手持ちの業務用のポンプを使って、9割は解消できる実績があるという。
価格は8000円だった。

おお、良かった、とホッとするも、男はポンプを二十五回手押しした後、静かに振り返ってこういった。
「通常は、ここでもうつまりが取れているはずなんですよね。これ、30キロのものを持ち上げる力がある吸引力があるので、ほとんどはこれで解消されているはずなんです。でもこれで取れないということは、もっと奥に深刻な状況が発生している可能性があります。しかし、これはもう便器自体を開けてみないことには確認できないんですよ。」
「お子さん、何かトイレにものを落とされたような記憶はございませんか?」

ええええ〜〜マジか!
うちが、その1割の確率にどハマりしたってことか〜〜!!

とめちゃめちゃ焦りながら、子供たちに確かめるが、トイレにものを落としたという記憶はないという。

でも男は、「みなさん大概そうおっしゃるんですよね〜絶対ナイナイ!って言って、開けてみると、鉛筆やら溶けない紙やら、色々と詰まってて、あるときはコンパスが詰まってました。本人は記憶がなくても、詰まってるってことよくあるんですよね〜」
と申し訳なさそうにいう。

「確かにこの物件、古い物件でもあって、エアコンも洗浄していないっていうし、カーテンレール落ちてきたし。でも今後は事前説明のところに記載されてる設備以外の不都合は、全て入居者もちっていう誓約書をあらためて書かされることになったんですよねぇ。やっぱり、トイレも奥まで確認ってするわけないよね〜。不動産物件に問題あっても、基本、余所者学生は泣き寝入りが当たり前の都市なのでねぇ..。不平等条約みたいだけど、もう仕方ないかなぁと思ってます。」とうなだれて答えると、

「僕も今京都に住んでるんですけど、壊れた設備の費用負担全部負わされたんで、むっちゃわかります。京都の不動産は確かに他の都市と比べてめっちゃひどいです。」と男も相槌を打つ。

「もしかすると、トイレの状態とかも前の入居者が何か落としたままかもしれないし、そもそもわざわざこんなところを確認したり、綺麗になされていないのかもしれないですよね....だとしたら、不安だからこの機会に、見てもらうわ。どっちにしてもこのまま詰まらせておくわけにはいかないわけだし。で、おいくらなんですか?作業代金は?またかかるんでしょう?」と聞くと、

男は言いにくそうに、「38000円です。これだけ重いものを持ち上げるということと、私たち自分の手で汚れ物をとるわけなんで、多少高くなってしまうのはどうしようもないことなんです。そして、今コロナ問題があって、一番リスクの前線に立たされている業種じゃないですか。ですから衛生費というのを業界でみんないただいているんですね。それが一万円。」

「そうなのか〜」
子供たちのやらかしたことがこんなに高くつくとは....
なんてことだ〜!と愕然としながら、早く処理したい、すぐに寝ないと明日の通学時間に間に合わなくなっていくという焦りもあって、

「わかりました。やってください」渋々いうと、
「じゃあ、ここに説明を聞きました、というサインをください。」と見積書を差し出す男。
「私たちはお客さまにご納得いただけるよう、誠実に作業内容をご説明して納得いただいてから、工事をさせていただいていますんで」と何度も強調するのだった。

不自然に思うものの、賃貸物件なわけなので自分のものではなく、自分の預かり物に問題を出してはいけないという責任感もあったので、しょうがない。とここまでは思ってた。不幸で複雑なつまりの1割を解消するための必要な作業なのだろうと思ってた。

したら、また男はいう。
「みてください、奥さん。何も詰まってません。
ってことは。まずいことになりました......」と沈黙する。

「えっどうまずいのよ?言ってよ。」と私がいうと、
「みてください、この配管を!」

男が言うには、配管と壁までの距離がありすぎる時、配管を継ぎ足すと言う工事をすることが多く、トイレはその配管で詰まってしまうことがよくあると言う。
ここまでやって、つまりが解消できないとすれば、その本流の配管が詰まっていて、かたくなってしまっているので、機械で粉砕する必要があると言う。
そしてその工事が、5万円。

「ってことはさ、もう10万円超えるわけだよね。
トイレの詰まりにこんなにかかるなんて」頭を抱える。

「どうします?」と男は聞くけど、「今なおさなかったら生活が困るのは確実だから、もうしょうがない」とお願いすることにした。
大体、ここで元に戻したとしたら、なんのために呼んだのかわからなくなる。
そして「夜間ですから、騒音にも気遣いしないとね〜」なんて説明してた割に、サイン後、男が出してきたのは細い針金みたいなもの。

「あれ?機械入れるんでしょ?」と、明細にも機械工事と書いてある。
「いえ、機械はいれません。これで。」
「え?そうだっけ?」
と聞くと、男は金属棒でこちょこちょやった後、
「はい、これで解消しました。」と。

「あ〜良かったぁ〜夜分来てくれて、ありがとう。」と答える。
すると、欲を出したのかその男、さらに危機迫った顔でこういう。
「あのね、工事の最中見てびっくりしたんですけどね、奥さん、これは絶対に今すぐ変えないといかん水道管ですよ!!」
「これ、みてください、グラグラしてるじゃないですか。これにもし亀裂でも入ったら、もうすごい水圧で、ブワッと吹き出して、収拾つかなくなります。そして床下浸水になります。この状態で、管理会社は何も言わなかったんですか?!奥さん、これはおおごとです。」「これは絶対に危ない。直ちに変えるべきです。」


「ええええええええっ!ほんとに〜〜〜!!どうしよう!」

不動産は二番目の物件も、トラブルがなかったわけではなかった。
 元々個人所有の物件で、オーナー代行という管理人とお互いの認識の行き違いから喧嘩になりかけ、その管理人さんのおばさんの(←いや、自分も充分なおばさんなんだが。)最初の印象が悪かったことも思い出し、今度の念押し誓約書のことも考えると、住人側の味方ではなく、もしや、知らされてない事実がある?と真っ青に。

前にこの給水管のグラグラについては指摘したことがあり、問題ない、どうしようもない、と説明されていたものの、もしかしたら現状貸し前提ということで、設備の修繕の必要性をこっちに伝えてくれなかったのでは?!

と言う疑念も湧いてきて、
「だとしたら大変なリスクを負わされてるんじゃないか?」と頭が真っ白になったわけですよ。

やっぱり、思った以上に危険だったんだぁぁぁ〜!!
なんてことダァぁぁ!!
と、ピカソの絵のようになりつつ、恐る恐る、

「え、じゃ、それ、今直せるの?」と聞くと、
「道具あるかどうかみてきて、直せそうなら今直せます。」

男にはそう言われたものの、やっぱり話が大きすぎる。

その費用はいくらになるんだ?!直すべきなんだろうけど、払えるのか?
と、パニックに。

「でもその水道管はこっちの過失でもないし、設備の範疇だから、工事前にオーナーさんに確認しなくてはならないんで、今自分の判断でそれやったら、問題になる。その工事の状況を動画で送るし、工事の必要性を動画で説明してもらえない?もちろん、顔を写すことはしないので。」
というと、男は、
「いや、そこまでは。オーナーさんにお話はできますけど、動画に残すとなるとうちの会社の責任問題にされても困りますので」と断られる。

「でも工事の必要性は確かなんだよね?誰が見ても」
「ええ、確かです。危ないです。」
じゃあ余計知らせないといけないじゃないか!!

「いやでも、うちが勝手にやった、となるとまずいんだよね。じゃあ今から管理人さんに電話かけて確認取るから。」
と慌てて、物件の管理人さんに電話をかける。

そして、管理人さんから説明はされていたけど水道管がやっぱり危険だとこの業者が言っていること、トイレの詰まりのことなどを必死で説明すると、管理人さんは「ちょっとその業者さんに代わって」と何やら話した後、
電話が戻ってきた時に、ひそひそ声でこういった。

「Jemmyさん、これね、間違いないと思う。詐欺。排水管工事を装った詐欺やから。」

「はい?!」
一瞬、何を言ってるのかが理解できなくて、今、危ないと言う時にこのおばちゃんはこの状況が分からないのだろうか、と思ったくらいだったんだけど、

「この業者、インターネット検索上位で選んだでしょ。今、流行ってんのよ、そういう詐欺事件が何件も発生してて。普通京都の業者さんでそう言うことを言ってくる人はまずいない。」

「????」
状況を飲み込むのに、しばらく時間がかかったが、確かに言われてみれば、管理人さんのいうことに納得する部分が多い。

向こうから勝手に来たわけでなく、自分が呼んだ業者が詐欺をするってことがまず、飲み込めない上に、

そんなことあるのか?インターネットで信頼できるってレビューもたくさんあったのに、それも自作自演?
そんなことが起こり得る?
大体、東京では、名前の知れた企業しか来ないし、そっちの方が個人よりも比較的信用度が高い。でも、西においては、その価値観が逆である可能性もある。とか考えながら、頭のお喋りが治ってくると、

ああそうか、トイレ詰まりの焦りから、ちゃんと頭が働いていなかった。今、自分は疲れすぎて、まともに計算能力が働かなくなってるんだ!!
と気がついてくる。
そして、さて、この状況からどうしようか、と改めて反撃を考えなくてはならなくないことにも気がついてきた。
子供たちもいるわけなので、今がかなり怖い状況にいる。
さぁ、あなたならどうする!!!!

ここで宿命に、攻撃本能と守備本能を持つ人ならば、この状態がわかると思うんだけども、こういう人たちというのは、いざという時に頭の中に過去事例の登録情報がない場合、めちゃめちゃ葛藤が起こるわけですよ〜〜〜〜

今、速攻、ぶちのめすべきか。
それとも、守備を優先して、相手が外を出て安全を図った後に反撃するか。

これが頭の中で大戦争よ。

もちろん、攻撃自体を恐れているわけでもなく、守備ができないほど余裕がないわけじゃない。
しかし、何が現状で最も最良のアクションなのか、と言う点で、自問自答し葛藤してしまうと言う、思考エネルギーの消耗が大発生するわけよ....

問題は、子供たちがこのおじさんを親切な工事の人、とまだ思っている状況下で相手をぶちのめした時、子供たちが大混乱に陥るのではないか、と言う危惧もあり、おじさんを庇う可能性もある。
万一、子供を人質に取られたら?!
あらゆる角度からあらゆるケースを想定してみる。

むむむ〜

正体を悟られたと薄々気がついた男は、「次の仕事が待ってますんで」と帰り支度を急いで始める。だから今現金で作業費を払って欲しい、と現金払い、即金払いにあくまでこだわる。なければクレジットカードでいい。と。

クレジットカードなんて、もっと怖いじゃないか、スキミングの機械かもしれない。信用できるか〜!!
「いや、後で振り込むんで、請求書を送ってほしい。」というと、
後払いもOKと書いてあるけど、それは会社さん向けで、個人さんにはやってない、と言い張り、あくまですぐに金を払って欲しい、というのだった。
そして、こっちが気がつき始めたことをいよいよ察したのか、「今、会社に電話させて欲しい」と言い始める。そして上司に指示を仰いでいる。

帰ってきた男に、なおも自分はいう。
「信用してもらえないかも知れないけど、工事前にも伝えた通り、10万円なんてまとまったお金、今持ってないのは本当なんだよ。だから、後払いにしてもらえないと、今出してって言われても出せないんだよね」

「いや、信用してないわけじゃないです。」

管理人のおばちゃんが知恵を授けてくれていたので、真っ白な頭の中なんとか相手に伝える。
「明細を出して欲しいってオーナーさんも言ってるし。管理会社だから、会社だよ。信用してくれてるなら、後払いでも全然いいわけだよね?振り込むし。」
とこっちも食い下がるが、男は譲らない。
玄関先で居座った。

「お客さんに言われてやった工事です。ご説明もしましたよね。
普通飲食店に行って、ご飯食べたら、お金払うの当たり前ですよね。そんなの無銭飲食にあたります。この状況だって同じです。やったことに対して、お客さんは目の前で確認してるはずですし、お金払うの当たり前のことですよね。僕はおかしなことは言ってません。」
と、強く出てくる。

それで、あ〜自覚があるんやな、とこっちも思う。
そして、明細出せない理由って何?と色々突っ込んでいくし、実際、さっき書いたサインの書類、目の前にあるんやし、これカメラで撮って送らせて、と言い、写真を撮って、管理会社とピカチュウに送信。

すると気を利かせてくれた管理人のおばちゃんから通報を受けたピカチュウから突然電話がかかってきた。

「お前〜トイレの詰まりにそんなにかかるわけないだろ〜!!ネットで調べたって3万前後だ〜〜!!ふざけんな〜!!俺がいないと思って好き放題やってんじゃねぇええ!!」

電話越しにガンガン攻めまくるピカチュウ。

えええ〜ピカチュウさん、今やるんですか?
今、ぶちかましますか?!(大汗)
あの〜、妻子と犯人だけしかいないんですけど、その状況って危なくないっすか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!


そう、彼は純粋な攻撃本能の持ち主、車騎星。
ちなみに守備はない。
車騎星曰く、「攻撃は最大の防御なり」。

どストレートに相手をぶちのめすことになんの躊躇もないのである。

あわわわわ.......始めてしまったんですねぇえええ?!!!!!
はい。どちらかしか本能の偏りがない人は、迷わないんです。
攻める。もしくは守る。

車騎星さんの心は義が絡んだ時に最強になります。
お前ら!何を迷う!!
立ち上がれ!!俺は一人でも戦う!!
てな感じで、
どストレートに対応しますよね.....

案の定、自分が予想していた通り、子供たちは自分の父親に逆上。
「お父さん!失礼でしょ!!謝ってよ!!親切に仕事してくれた人に!!もう絶対に口を聞かないから、恥ずかしい!!!」
「大っ嫌い!!!」と口々にピカチュウに反撃する。

黙ってなさい、大人の話!と、子供たちを追い払うことぐらいしかできない。
いやいや、君たち、今はそういう場合じゃないんだって、あんたたちも危ないんだってば。
心の中で、右往左往する私。
男の屁理屈に、ついにキレたピカチュウは、
「なんだと〜お前、覚悟しとけ〜!!なんかやったら、消費者センターに通報するぞ!!」と叫ぶ。

おまえぇぇぇ〜!
逆上させないように交渉してきた自分の努力がぁぁぁ....
万一、男が逆上したら、子供たちを守るために自分はどう動くのか!
やるっきゃねぇじゃね〜か〜〜〜!!
ポリスに通報体制できてるか、今?!

と頭の中でぐるぐる回りながら、固まっていると、
幸いにも、管理人さんも加勢して電話をかけてきてくれて、直接男と電話でやりとりしてくれることに。
「納得いく工事なら、ちゃんと払うから明細書を出してちょうだいよ!」と。
私に色々説明していた割に、男はしどろもどろ...そして明細を拒む。

男はついに最強の二者の攻撃にあい、
「わかりました。ご説明したつもりですが、ご理解いただけないようですので、今回はお題は結構です。次の仕事がありまして、こうもしておれませんので失礼させていただきます。」と(おそらく親玉にぶっ飛ばされるからか)半ば泣きそうな顔をして、退散したのだった。

男が帰り、玄関にロックをかけた後、
「.......やばかったよ〜。まさかこんなことが起こるなんて。」としばらく放心状態になってしまった。
子供たちを危険に晒してしまったかもしれないことで、自責の念もある。

管理人さんに教えてもらったことなんだけど、京都という街はネットワークが網の目のように張り巡らされていて、万一、こういうおかしな業者がいた場合、京都の同業者は組合で一斉に立ち上がり、そういう悪徳な業者を締め出すのだそう。だから、この会社は絶対に京都の会社ではないはずだ。という。
断言通り確かに、会社の所在地は大阪になっていた。

京都の表の顔は、伝統・学問と質実剛健の都市、玉堂星と司禄星だと思う。
でも、京都の裏の顔は、庶民や大衆がどう戦えばよいかを知り守りあっている石門星・貫索星の都市だ。

京都で暗躍する、悪いことするやつというのは、石門星・貫索星の裏の顔が全面に現れたときの怖さを十分知り尽くしている。
京都人が信念のために損得抜きに、仲間のために立ち上がった時の怖さをよく知っている。だからこそ、彼らがカモにして狙うのは、京都人ではなく、右も左も知らず、京都の守備のネットワークからはあぶれている、京都に来た「よそ者」。外国人、学生さん。

何度か騙されてみて、思ったのだが感覚的にそういう奴らは、言葉でカモにするかどうかをはかってると思う。
 ちょっとでも関西っぽい、滋賀(近江)・大阪人は、京都でそういう思いをしたことがほとんどないという。
つまり、関西圏であれば、京都事情をまだよくわかっているので京都のネットワークにも入っていたりするので迂闊に手を出さないのだろうと思う。
だから、関西人はそんなに痛い目には合っておらず、こういう状況が京都に発生していることも知らない人が多い。
痛い目に遭っているのは、ほぼよそ者なのだ。

標準語で無茶苦茶東京人でもあり、一見して観光客っぽい私は、京都の悪い奴にとって良いカモに見えるのだろう。

ご近所の在日二十五年のカナダ人に後でこの話をしたら、すごくうなづいてて、僕も京都で本当に苦労した。だけど、京都のネットワークにつながってからは、全く変わったよ。
ほぼそういう目に遭う前に、彼らが助けてくれるんだ。本当にありがたいと思ってて。よかったら、紹介するよ。
ここでは友達、仲間を通してやらないと、僕らはやられたい放題なんだよ。
と言っていた。

京都に来たら、インターネットより大企業より、信用できるのは、なんと言っても地元の業者。仲間、自分の知り合い。
京都人が言っていた。
「ここは、人を使ってナンボの都市です。人に動いてもらうことで、大きなパワーを発揮する都市なんです。自分だけで動くと、痛い目にあう。これからは、なんでも京都の人に相談したらええよ。」

こんな世界、東京には絶対ないです。
下町といえども、ないと思うわ。
覇権を争う殿上人のそばで常に生活してきた京都の庶民は独自の守りを持っていて、それがカルチャーとしてガッチリ根付いているのである。

あ〜もう!!英語より何より、京都弁、学ぼう!!
なんちゃってでもいいから、何県民だか特定できないとしても「関西人風」であったほうが大事!!
と、私は、京都弁マスターを決意するのであった。

みなさんもお気をつけて。

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