校正実務講座を攻略!~第5・6単元編~

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こんにちは。校正・校閲のサービスを出品中のみねパセリです。

私の受講体験をお伝えする「校正実務講座を攻略!」シリーズ。今回は終盤、第5・6単元です。

事実確認はほどほどでいい?

ここまでにうすうす感じてはいましたが、この講座、校閲=事実確認はそこまで求められていない気がします。
報告課題の標準解答時間の設定からしても、きっちりした事実確認は想定されていないと思われます。

いや、調べて指摘するのがマイナスになるとは思いませんよ?
でも、模範解答でも触れられていないし、評価も不明だし、どこまでやるべきなのか最後まで分からずじまいなんですよね。

私は第2単元以降、毎回時間をオーバーしてあれこれ調べて疑問を出しましたが、添削では全部スルーされました。
「そのままでOK」と言われたのではなく、無反応です!
大いに不満ではありますが、講座生が出した疑問を調べて返信するところまで添削マニュアルには書かれていない=そこまで講座生がやる必要はない、ということなんだろうと思います。

ミスは実例で覚えよう

第5単元は誤植の原因について学びます。
ここで出てくる様々な例は「あ、それ分かるわ」とか「いや、そんなことある!?」とか思えて興味深いです。
きっと初心者には貴重な実務の一端ですし、これまでの解説がより具体的に理解できると思います。
単に「形が似た字は間違いやすい」と言われるより、「『刺殺』が『勅殺』になっていた」と言われる方が分かりやすいでしょ?

「実務経験」とは要するに、こういう例をどれだけたくさん見たことがあるかなんです。
説明ではなく、例で色々なミスのパターンを覚えていくのは今後も役立つと思います。

単元毎に届く「ティルーム」という冊子にもそういう例が載っていることがあるので、読んでおきましょう。

難関! 横組み校正

講座の中ボスが第3単元なら、ラスボスは第6単元です。
ここでは横組みの文章の校正を学びますが、第3単元同様、課題に補足の解説が入っていることから見ても、苦手意識を持つ人が多いようです。

なぜ難しいのかというと、とにかく詰め込みすぎなんです!
第6単元前半まではずーっと縦組みメインで話が進んできて、第6単元3・4stageでいきなり横組みの話を全部済ませるのです。
英数字や記号の使い方といった具体的なルールも欧文の校正も、横書きの文章に関するもの全てがわずか0.5単元に詰まっているので、新しく覚えることがこの単元だけめちゃくちゃ多いです。

校正記号はだいぶ覚えてきたでしょうが、横組みに入れるのはここが初めてなので戸惑うことも多いと思います。
私も「あれ、どっち向きだっけ?」となって、テキストや校正記号表をしょっちゅう確認しました。

ついでにテキストも読みづらい……。
縦書きのテキストなのに無理やり横書きで説明しているので、こんなふうにページを上下に開く形になります。
横書きテキスト.jpg


実務とのギャップを感じる後半

個人的には第3単元あたりから、テキストの内容に疑問を感じていました。
書かれていることは間違ってないと思いますが、とにかく時代に合っていないんです。

自然な禁則処理を施すため、どこの字間をどれだけアケるかツメるか。欧文と和文が混じった時、どんなルールに従うか。修正で1行の字数が変わったらどうするか。
この講座では、こういったことをたくさん学びます。
おそらくテキストが書かれた時代はまだ組版のコンピュータプログラムがちょっと怪しくて、経験のある校正者の技術の方が信頼できたのでしょう。

でも、現代ではコンピュータも組版ソフトもめちゃくちゃ賢くなっていて、大抵のことは全自動で調整されます。
同じ文章を異なるサイズの画面で読むのも当たり前で、1行の字数や1ページの行数に厳密にこだわる必要がない場面も多いです。

原則を知ることはもちろん大切だと分かっていますが、「本当に手作業でここまでできるようになる必要があるのかな」と思ってしまうと、少し講座と距離ができるというか、学習のモチベーションに影響する感じがしました。


何だかんだありますが、とりあえず報告課題はこれでおしまいです。修了が見えてきましたね!


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