メンタル不調を来したら vol.2

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ご覧いただき、ありがとうございます。
精神保健福祉士『一教』と申します。

精神科の医療機関で働いております。


②電話相談

vol.1では、病院の選定について触れました。

 このようなことが起こらないために、真っ先に伝える台詞があります。

それは「受診を考えていて、相談したいので相談員につないで下さい。」です。
入院相談であればつなぎます、みたいなことを言われた方もいらっしゃるようですが、そんな時は「必要があれば入院も考えますので、まずは相談員につないで下さい。」でOKです。

通常、相談員は概要をお聞きしたら、受け入れの方向で相談を継続するのか、他に相談した方がいいのか、方向性をお示しします。
他に相談するとなったら、すぐ次の医療機関に電話しちゃいましょう。

受診の受け入れができないのに長々と話を聞いてくる相談員に、事細かに説明する必要はありません。
また、親身に話を聞いて、解決策として他の医療機関名を伝えてくる相談員も、あてにすることはありません。結局、vol.1のようになります。

そしてもう1つ。

ほとんどの場合、webに示されている電話番号は病院の代表番号で、事務や交換の方が電話に出ます。
相談員につないで欲しいと言っているにも関わらず、なかなかつないでくれない時も、そこにこだわる必要はありません。

中には相談員を配置していない病院もあると思います。
もちろん、相談員がいなくてもきちんと対応してくれる病院もあります。
でも、せっかくお金と時間をかけ、勇気を振り絞って病院に行くのだから、相談員が配置されている精神科がいいと思うのです。
治療経過の中で、相談員の関わりが必要になる場面もあるかも知れません。

相談員宛に電話したら、つなぐのが当然なのですが、なぜ↑↑↑なことを改めて書くのか。

それは、電話に出た事務員さんがそのまま相談を聞いてしまう場面を目撃したことがあるからなんです。

私が知らないだけで、こういうことはけっこう起こっているのかも知れないですね…。

その時は、受付付近で他の患者様の対応をしていたのですが、目の前で事務員さんが「うん、うん、それは辛いわね~」なんて電話対応を始めたんです。
そして、「ウチは今いっぱいだからね~。〇〇病院に聞いてみたら?」と。

えぇぇぇぇぇ!!!??? ((( ゚Д゚;)))
マジか・・・・・・!? (-_-;)))   となりました。

電話口の人が、話したい相手でなかったら「話は相談員に直接するので」と断ってもOKです。そもそもそういうものです。

事務員さんは、事務をする人であって、相談をきく人ではありません。
(専門職のそれぞれの業務領域に着目した意見であり、事務職を卑下したり、特定個人のコミュニケーション能力に言及するものではありませんので、あしからず。コミュニケーション能力が高く、困りごとを引き出すのが上手な事務員さんも確かにいらっしゃいます)。

精神科に受診の相談をする方は、本当に辛い症状、悩みを抱えています。
医学的知識や根拠に基づかない「お悩み相談」で解決するはずはないのです。
当然ながら、症状に関する知識や、守秘義務への配慮もありません。
「とにかく一刻でも早く、誰かに聞いてほしい!」と、藁をもすがる状態や気持ちであると思います。

そのような気持ちを汲んでくれる相談員に、まずはつないでもらいましょう。



お読みいただき、ありがとうございました。
vol.3では、電話相談の内容について触れようと思います。

またお読みいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
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