薬について④ 「薬の副作用が心配です。」

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臨床経験17年目の獣医師です。

質問その④
「薬の副作用が心配です。」

という質問についてお答えしたいと思います。

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その回答としては

「気を付けて服用していけば問題ありません」

とお伝えしたいと思います。

その理由としては

副作用は以前お話しした薬の適切な用量を守っていただければ、多くの副作用を出ることを防ぐことが出来るからです。

薬の用量についてのお話はこちらです。参考にしてください。↓


ただこれだけではもちろん心配な飼い主様も多いと思いますので
以下に副作用の補足説明をしたいと思います。


副作用とは言葉の本来の意味で言うと

主である作用ではない作用

ということになります。

が、飼い主様の心配されている副作用とは

愛犬愛猫への害になる作用

の意味として使われていることが多いと思います。

動物病院でも良く処方される薬として抗生剤を例に挙げると、

主作用:愛犬愛猫の体内に感染をした細菌を殺したり、増殖を抑える作用
副作用:主に吐き気や下痢などのお腹の症状(他の副作用としては肝臓や腎臓に負担をかける場合もあります。)

になります。

また愛犬愛猫への害になる副作用が出る薬の代表としては抗がん剤が挙げられます。

抗がん剤はがん細胞を破壊する薬です。その際、正常な細胞も一緒に破壊されます。そのためどうしても有害な副作用が出てしまうことがあります。

しかし各抗がん剤の起こりうる副作用はほとんど決まっていますので、事前に副作用を緩和させる薬などを一緒に使用することで副作用を軽減することが出来ます。

そのため現在愛犬愛猫が抗がん治療を受けている飼い主様は、家でのペットの様子をしっかり観察してもらうことが重要です。
愛犬愛猫のちょっとした変化でも、早めに主治医に伝えることで愛犬愛猫の体調悪化を最小限にすることが出来ます。
主治医の先生としっかり連携し治療にあたっていただければ幸いです。

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最初に適切な用量を守れば副作用はほとんど出ないとお伝えしましたが、そうは言ってもどの薬でも愛犬愛猫に合わないものはあります。

そのような薬だと飲んだ後に吐き気や下痢が出ることが多いです。

どの薬でもそうですが、飲ませた後に
「いつもと様子が違うなぁ」と思ったら念のため主治医の先生に相談してみてください。
毎回愛犬愛猫の様子がおかしくなるのはかわいそうですからね。
もし主治医に聞きづらい方は私で良ければお気軽にご相談ください。


以上で薬に関するお話はひとまず一区切りにしたいと思います。
次回からは新しいお話をしていきたいと考えています。


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