「自分に厳しく」は、小さい頃から親や先生から教えられます。自分を律することが尊重される文化なので当然かもしれません。
だからなのか、その対極にあるように見える
「自分を愛する」という考え方には、
あまり良いイメージがありません。
自分を愛する、とはどういうことでしょうか。
それは、
「ありのままの自分に“OK”と言う」ことではないでしょうか。
字の意味そのままで解釈すれば、「自己への愛」「自己を愛する」という意味ですね。
転じて、
自分をいたわる、大事にする、優しくする、尊重する、という意味なのでは、と思っているのですが、やはり一般的には「自己愛性パーソナリティ障害」からくるイメージが強いようです。
では、
「自己愛性パーソナリティ障害」とは。
苦しんだり傷ついたりしている時に、自分を可哀想だと思うこと自体は悪いことではないかもしれませんが、常に「自分は不幸だ、可哀想だ、気の毒な人間なのだ」と考え続けることにはあまり利が無さそうです。
期間限定で活用したいところです。
今の自分をそのまま無条件に「OK」としましょう。
夢や目標を持つのは素晴らしいことです。ただ、それは現状からのステップアップです。
現在の自分も大事にし、価値があることを認め、その上でプラスアルファとしての夢や目標と、それを叶えた時の成長した自分を目指す、と言うのは如何でしょうか。
日々の生活で疲れている自分を
いたわり、優しくします。
辛いな、いやだな、と思う感情を
拒否せず受け入れます。
欠点も自分の個性、特徴の一つです。
良いところもたくさんあります。自分を愛さない人は褒め言葉を受け容れません。人から褒められた些細な美点を
素直に受け入れます。
自分を愛することは、「自己愛パーソナリティ障害」的な特徴でも、甘えでも、責任放棄でもありません。
「承認欲求」という感情が問題視されることがあります。
ある程度の他者からの承認は必要ですが、自分で自分を愛していないと、自分の担当分も他者におっかぶせて承認を求めてしまいます。
自分を愛するとは、甘やかすのでも憐れむのでもない、何かから逃げることでもなく、
今この時の自分を丸ごと受け入れること、ではないでしょうか。