「幻の国」
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【得意げ】
7歳の小学校1年生の時
クラスの担任の先生が
「高野幸子」先生と言う
少し怖い担任の先生だった。
高野先生は
教育実習を終えたばかりの
若くて美人な新人教師だけど
怖いので子供から人気がない。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ
でもキレる事なんて1回も無く
普段の態度が少し怖いだけで
とりあえずクラスの子達は
普通に接する事が出来た。
そんな先生の社会の授業の時
大きな世界地図を広げて
黒板に張り付けて
国の位置の勉強をしてた。
この頃俺は
世界地図のパズルを組み立てて
大体国の位置を知ってたから
生意気に得意げな顔をしてた。
先生に質問されると
知ってる事を自慢したいが為に
勢いよく手を上げて大きな声で
「はい!はい!」と叫んだ。
そして先生にさされると
自信満々で国名を答えて
先生に褒められて上機嫌になり
ご満悦になってた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
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【祖父の地図】
黒板に貼られた世界地図を見ると
パズルのソビエトと同じ
右側3分の2だけ何も書かれてなく
いつもこの事が不思議に感じてた。
この何も書いてないシベリア部分は
寒すぎて人が住めないと聞いてたが
鉄道があり駅もあるのだから
普通町位あるだろうと感じてた。
なのでこの事を先生に聞と
「確かに町や村がたくさんあるけど
戦争の武器も隠されてるから
色々秘密なの」という。
(´・д・`)ショボーン
この事を聞いた俺は
どんな町や村があるのか
よけい知りたくなってしまい
冒険心みたいのが沸いてきた。
何かここには
特別な財宝があるような気がして
この何も書かれてない謎の場所を
もう知りたくてたまらない。
ある日この気持ちを抑えきれず
帰りに職員室に行き
高野先生にソビエトの右側に
どんな町や村があるか聞いてみた。
そしてしつこく俺が頼んでたら
高野先生がやっと折れてくれて
祖父が持ってたこの場所の地図を
明日持ってくると言ってくれた。
(∩´∀`)∩ワーイ
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【秘密の場所】
そして翌日の朝の回の時に
先生の祖父が持ってた地図を
黒板に広げてくれるとそれは
ソビエトしかない地図だった。
しかもその地図は
まさに軍隊の作戦会議用の地図で
とても古いけど事細かに
シベリアの町や村が書かれてる。
シベリアの地図をよく見てみると
確かに道があり駅があり
たくさんの町や村があって
人が住んでるのが解った。
( *゚ェ゚))フムフム
でも先生が言うには
この地域の人達の生活は
ほぼ自給自足の生活で
都会の物資がほとんどならしい。
それだけ話すと先生は
すぐに地図をしまって
「朝の回始めますよ~」と言い
強制的に授業を始めた。
この急いでしまった事に俺は
「絶対知られちゃまずい事が
あの地図に書かれてたんだ」
そう感じてもっと見たかった。
しかしこの頃の俺では
この地図の詳細が全く解らず
先生に事細かく聞くと怒られそうで
また地図を見せてと言えなかった。
ヒィー(゚ロ゚ノ)ノ