ココナラ活用塾vol.17【キャンセルの上で低評価がつく!?予防策と事後対策】

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こんにちは!
ライティング系と音楽系のサービスを出品しているemiglia(エミリア)です。

ココナラは本当にすごいサービスで、日々ブラッシュアップされています。
(私はココナラさんの回し者ではございません)

もう大分経ちましたが、取引キャンセル後に、その条件によって評価ができるようになりました。
このようになる前は、取引がキャンセルになると評価ができなかったため、低評価をつけられそうになった出品者がそれを阻止するために「キャンセル」するということが多くありました。「お金は返すから、評価してくれるな」ということですね。

これが、条件によってですが、評価できるようになってしまったことにより、戦々恐々としている出品者の方も多くいらっしゃると思います。

今回は、そんなキャンセルと評価について、お話しようと思います。

<キャンセルの理由と評価の条件>

まず、キャンセルの理由と評価の条件について、整理してみましょう。
ココナラの公式サイトの案内を、よりシンプルにまとめました。
<どちらも評価できない>
・別のサービスへ振り替えすることになった
(別のサービスが購入されている場合にのみ選択可能) 

<出品者が一方的に購入者を評価できる> 
・購入者の都合で取引が継続できなくなった 
(事前条件の確認不足、金銭的な支払い不能、ニーズがなくなり納品不要の3つから理由を選択) 
・誤って重複購入された 
(同じサービスが2つ購入されている場合にのみ選択可能) 

<購入者が一方的に出品者を評価できる> 
・出品者の都合で取引が継続できなくなった 

<双方が互いに評価できる> 
・スケジュールの折り合いがつかない 
・提供内容の期待値が一致しない 
・その他トラブル 

<自動で評価される> 
・購入者と連絡がつかない 
(購入者に自動で星1の評価がつく) 
・出品者と連絡がつかない 
(出品者に自動で星1の評価がつく) 
・48時間経過自動キャンセル 
(出品者に自動で星1の評価がつく) 
※この場合は、ココナラによる評価となり、コメントはつきません。
いや~本当にすごいものです…ココナラさん…。
ここまで細分化してキャンセルの条件によって評価できる対象を決めるのは大変だったことでしょう…。

端的に言えば…
・どちらかに非があってキャンセルとなった場合は、非がある方が一方的に評価される
・そうではないキャンセルの場合は互いに評価できる
ということになります。

<低評価回避のためのキャンセルが無意味に>

キャンセルしても評価ができるようになる前までは、出品者の中に「低評価をつけられそうだと感じたらキャンセルするという選択もある」というコツ…というか、ワザ…というか、そんな考え方がありました。

出品者にとって「評価」はとても大切です。
他のお客様が見てサービスの良し悪しを見極める際の重要な参考にもなりますし、出品者ランクを上げるためには高評価を獲得しなければならないということもありますし、ココナラでは高評価がつきやすいため低評価が目立ってしまうということもあります。

キャンセルすると全額返金となってしまうため、折角仕事をしてもお金にはなりません。
しかし、「お金はいらないから低評価はつけないでくれ」というのが出品者のホンネなのです。

なぜ「低評価をつけられそうになる」かは、ケースバイケースですが、中には無理難題を押し付けて「対応できない」「それには追加費用が必要」と答えると憤慨し「もういいです」などと険悪な雰囲気で投げやりに取引を終わらせようとする購入者もいます。

こうなると「このままトークルームを閉じたら、この人、絶対星1つとかつけるでしょ…」と直感するわけです。
この場合は「ご納得いただけないということでしたら、キャンセル全額返金いたしましょうか」などと打診してキャンセルして、低評価を回避することがありました。

もっとも、時間も手間も割いているわけですから、このままクローズして低評価を甘んじて受け入れたり、不当な評価であればココナラの運営さんに申し立てて消してもらったりするという手もあります。

低評価をつけられてしまった際にも、出品者は「返信コメント」で何があったのか説明できるため、削除してもらえなくてもそれほど恐れることはありません。

ただ、それすら面倒だと感じる時や、お金と評価を天秤にかけて評価を守る方が重くなった時などは、このようにキャンセルすることで余計な心配事を減らすことができました。

しかし!!
キャンセルしても理由によっては評価がついてしまうという仕様に変わり、低評価を回避するためにキャンセルするということが難しくなってしまったのです。

キャンセル理由で「提供内容の期待値が一致しない」を選択した場合、双方に評価ができるため、キャンセルしたにもかかわらず低評価までくらってしまう…という最悪の事態に陥る可能性が出てきたのです。

<低評価回避目的のキャンセルがしづらくなったメリット>

低評価回避のためにキャンセルするということがしづらくなったことによって、メリットも増えました。

出品者にとっては、「どうせ評価されるなら」ということで、提供したサービスは「完了」してお金を受け取りやすくなったことです。

嫌な予感がしたらキャンセル…という思考に至りにくくなり、対価を得た上で評価を受け入れるという流れができました。

購入者にとっては、出品者が「キャンセル逃げ」することができなくなったことで、キャンセルとなっても正式にクローズしても、正当な評価をつけられるようになったことです。

購入者がキャンセルリクエストに応じなければキャンセルできなくなったという仕様変更も、購入者にとっては有難いことですよね。一方的にキャンセルすることができなくなったので…。

ココナラ全体の透明性、公平性、という観点で見ると、キャンセルの仕様変更はとても有意義なものです。購入者からすると「勝手にキャンセルされたのに評価できないとか、ありえない!!」という気持ちになりますし、そのあたりは両者にとって平等でなくては…!

<キャンセル+低評価を回避するための方法>

いくらココナラ全体にとって有意義な仕様変更だったとしても、キャンセルの上で低評価をつけられてしまうリスクが生じたことは、出品者にとっては戦々恐々な事態です。

「キャンセル+低評価」を回避するためにはどうしたら良いのでしょうか。

1.キャンセルせずにクローズして低評価を覚悟する
2.「購入者の都合」でキャンセルリクエストをして評価を阻止する

「1」の方は予防策というわけではないのですが、クローズしてもキャンセルしても評価されるのであればクローズして、お代はきっちり頂きましょう。

購入者から「キャンセルしてくれ」と言われたとしても、サービスとしてキャンセル可能を謳っていなければ「実際に作業して納品したのだから、事後キャンセルはできません」と堂々と突っぱねてしまって良いのです。
お金ももらえず、低評価までつけられたのでは、泣きっ面に蜂ですから…。
もしキャンセルの要望を突っぱねてクローズしたら低評価がつけられてしまったら、その返信コメントできちんと釈明をしましょう。具体的な方法はこの下の「事後対策」で解説します。

キャンセル+低評価を回避する方法としては「2」の「購入者の都合」でキャンセルリクエストを出すことが最適です。

「購入者の都合で取引ができなくなった」というキャンセルの理由としては
・事前条件の確認不足
・金銭的な支払い不能
・ニーズがなくなり納品不要
の3つから選択することになります。

キャンセルして低評価を回避するというケースのほとんどが、
・購入者からの無理難題
・購入者からのいちゃもん
・購入者からの終わりの見えない修正要望
・購入者の要望の急な路線変更
・購入者とコミュニケーションが上手く取れない
など、購入者との取引が何らかの形でこじれてしまったケースになると思います。
これらのケースは、普通に考えれば「提供内容の期待値が一致しない」もしくは「その他トラブル」を選択することになります。

しかし、この2つのキャンセル理由だと、双方に評価ができてしまうため「キャンセル+低評価」になる可能性が高まります。
購入者から評価ができない「購入者都合のキャンセル」リクエストを出せば、低評価をつけられることはありません。

この方法を実施するためには、キャンセルリクエストを出す前に、いくつかやらなければならないことがあります。

<購入者都合のキャンセルを実現するためにやっておくべきこと>

キャンセル+低評価を回避するために、購入者都合によるキャンセルにするために必要なことは何か、見ていきましょう。
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[1.キャンセル全額返金は謳わない]

ご自身のサービスに絶対的な自信があるならば止めませんが、「ご納得いただけなければ全額返金いたします!」という謳い文句を掲げることは、あまりお勧めしません。

万一、購入者に納得してもらえずキャンセルになった際に「期待値が一致しない」を選ばなければならず、これだと双方評価可能になってしまうためです。
もちろん、いわれのない低評価は運営に報告して消してもらうこともできますし、どんな購入者であってもその評価はしっかり受け止めるという覚悟があれば良いのですが、低評価は嫌だと思っている方は、この自信満々の「全額返金」は書かない方が良いでしょう。

[2.サービスの料金体制を可能な限り細かく案内しておく]

「修正対応無制限」や「著作権譲渡」、イラストならば「小物追加1点○円」など、依頼内容によって費用を細かく分けている場合は、その内訳をしっかりとサービス内容に明記しておきましょう。

これにより、無理難題を押し付けたり、常軌を逸した要望を次々に投げつけてくる購入者に「ここから先は追加費用になります!」と言えます。
「じゃあいいです」と言われてしまった上でキャンセルとなった際には「金銭的な支払い不能」を選択することができるようになります。

[3.サービスのクオリティの分かるサンプルを必ず提示する]

これは「期待値が一致しない」というキャンセルを予防するために必要なことです。
サービスのクオリティが分かるようなサンプルを提示、あるいは公開しておくことによって、それ以上のクオリティを求められた時に「それ以上のクオリティが必要なら追加費用が必要」と伝えることもできますし、場合によっては「事前条件の確認不足」を選択できることもあります。

[4.「ヤバそう」と感じたら購入者とキャンセルの交渉をする]

これが最も大切なことですが、キャンセルは一方的ではなく、必ず交渉してください。
また、出品者自らがキャンセルを提案し、交渉するのが望ましいです。
「あー…このお客さんは…ちょっと…危険なニオイがするなぁ…」
そう感じてキャンセルしたいと思ったら、決して失礼の無いようにキャンセルの交渉メッセージを送ります。

要約すると
「全額返金するから『購入者都合』でキャンセルしても良いですか?」
という交渉です。

これをそのまま送ってはいけません。
「購入者都合」とは伝えずに、具体的な選択理由を提示して、丁重に、くれぐれも相手を不快にさせないように、交渉するのです。

例をお見せしましょう。
CASE1. 納品物に納得しておらず明らかに不満そう
メッセージ例)ご期待に添えず大変申し訳ございません。力不足を痛感しております。ただ、納品物の完成イメージに関しましては、サービスページに掲載しておりますサンプルと同等のものであり、私個人といたしましては○○様のご要望にしっかりとお応えしたつもりでございました。もし、納品した○○が使い物にならない、ということでしたら、実際のところ納品はしてしまっているのですが「ニーズがなくなり納品不要」というキャンセル理由を選択することによってキャンセルの上で全額返金いたしますが、いかがいたしましょうか。

(POINT)
・先に相手の期待に添えなかったことを詫びてはいるが、その次にしっかりと「自分はしっかりと対応した」と主張している。
・「ニーズがなくなり納品不要」というキャンセル理由を明記した上で、それを選択すればキャンセル全額返金に応じると述べている。
→合意してキャンセルリクエストを送った後に、もし「『期待値が一致しない』じゃないんですか?」と噛みつかれてしまったら、先に送った「サービスページに掲載しております~つもりでございました」の部分を引き合いに出した上で、「作業に時間と労力を費やしたことは事実ですので、もし当方で選択したキャンセル理由にご納得いただけないのであれば、大変恐れ入りますが、このまま本件は完了として、お代も頂戴したくお願い申し上げます」と返信します。少々強引ですし、ほぼ間違いなく低評価がつきますが、それは覚悟の上で申し出ましょう。
CASE2. 追加の要望が多く一方的に押し付けてくるためもう面倒(これから長くなりそうだから早めに切ってしまいたい…)

メッセージ例)大変恐れ入りますが、頂戴した費用内で○○様のご要望にお応えすることが難しく、追加費用が必要となってしまいます。
伺っておりましたご予算を越えてしまうのですが、○円(相手が断る程度の高額)ほど追加で必要になります。
お支払いいただければ、勿論ご要望にお応えすべく尽力いたしますが、もし難しい場合は、今の時点でしたらキャンセル全額返金も可能です。その場合は、大変失礼ではございますが「金銭的な支払い不能」をキャンセル理由として選択させていただきますので、予めご了承ください。
キャンセルについてはケースバイケースですので、ご自身の場合はどのようなメッセージで「購入者都合」のキャンセルにもっていけるか、色々考えてみてください。

<低評価をつけられてしまった時の事後対策>

取引を完了させてトークルームをクローズしたり、双方に評価できる形でのキャンセルとなったりした際に、購入者の方から低評価をつけられてしまったらどうしたら良いでしょうか。

低評価への対応としては2つの方法があります。
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[1.不当な低評価は運営に申し出て削除してもらう]

つけられた評価があまりにも不当で理不尽なものだと感じたら、運営に申し出て削除してもらうよう頼んでみてください。

例えば、コメントに虚偽の内容がある、購入しないと分からないようなサービス内容をさらされている、などというケースであれば、対応してくれるようです。

ただ難しいのが、星1つでコメントが「最悪でした」などと非常に抽象的であった場合です。このケースは、消してもらえる場合と、そうではない場合があるようなので、もしこのような「コメントが抽象的なものや主観的なもの」である場合には、自分が不当な評価を受けたときちんと説明できるようにして、申し出てみてください。

[2.返信コメントで背景や事情をきちんと説明する]

運営に相談したけれど、削除してもらえなかったケースや、あるいは運営に相談せずに自分で対応するケースでは、コメントは消えずに残るため、必ず返信コメントを書いてください。

そしてその返信コメントは絶対に「売り言葉に買い言葉」とならないよう、評価した購入者に向けてではなく、そのコメントを読むであろう第三者、これからあなたのサービスを購入しようか検討している方向けに書いてください。
これについては「ココナラ活用塾vol.1 低評価コメントにこそ返信すべき3つの理由と書き方のポイント」を是非ご参照ください。詳しく解説しています。


おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ココナラは他のサービスプラットフォームと比べて、非常に高評価がつきやすいマーケットです。低評価は出品者ランクにも影響しますし、低評価を恐れる出品者の方は少なくないのではないでしょうか。

キャンセルの仕組み変更と、キャンセルしても評価がつけられるようになったことによって、メリットも勿論あるのですが、デメリット…というか、リスクも生まれてしまいました。
正当な評価であれば受けてこそ、納得できない低評価は受けたくないものです。

今回は、キャンセルと評価についてまとめましたが、評価を回避してキャンセルするためには事前準備と、キャンセル打診の工夫が必須です。
是非、普段から気を付けてサービス提供をするように心がけてみてください。

<追記>

※2021年1月8日更新

今回の記事は「キャンセル」がテーマだったので、それに便乗して関連記事の紹介をさせてください。

こんな記事を投稿してみました。

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こんなかんじの、選りすぐりのキャンセル事件簿を再現しておりまして、更にトラブル回避のための役立つ情報もまとめてあります。

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