第五水準のリーダー

記事
ビジネス・マーケティング
上司と部下との信頼関係を築くことは大切ですが、
こちらが心を開いていても、相手は心を開いてくれるとは限りませんし、
場合によっては、そっぽを向かれてしまう場合もあります。

また、人間関係を築くことばかりに注意を向けて、ビジネスが滞ってしまっては本末転倒です。

組織をマネジメントしていくためには、信頼関係を築きつつ、業績を上げていく・成果を出していく必要があります。
そのために、リーダーやマネージャーには「徳」と「才」の両方がバランスよく求められると思います。
しかし、日本の教育を振り返ると「才」の部分のみに注力しているように思いますが、
今後は「徳」の部分を強化していく必要があると考えています。

役職が上がれば上がるほど、もっと人としてどう生きるかという「徳」の部分に重点を置くべきです。

「ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則」の中でも、
最高水準のリーダーは、一般的に思われているカリスマリーダーではないと結論付けています。
この本では、経営者の能力を第一水準から第五水準までの段階で示していて、
その最高水準の第五水準のリーダーとは、
「個人としての謙虚さと職業人としての意志の強さという矛盾した性格の組み合わせによって、偉大な持続できる企業を作り上げる」
「自尊心の対象を自分自身にではなく、偉大な企業を作るという大きな目標に向けている。我や欲が無いのではない。それどころか、信じがたいほど大きな野心を持っているのだが、その野心は何よりも組織に向けられていて、自分自身には向けられていない。」
「第五水準の指導者は成功を収めたときは、窓の外を見て、成功をもたらした要因を見つけ出す(具体的な人物や出来事が見つからない場合は、幸運を持ち出す)。結果が悪かったときは、鏡を見て、自分に責任があると考える(運が悪かったからだとは考えない)。」
とあります。

もちろん、頭が良く、優秀であることは本当に素晴らしいことです。
しかし、それらは人間の能力の中のある一部にしかすぎません。
西郷隆盛は、
「功があった人には、禄を与えよ。
 徳がある人には、地位を与えよ」
という意味のことを言っています。

数字を挙げた人には、金銭的に報いてあげるべきですが、
その人に地位を与えるかどうかというのは、切り離して考えなければいけません。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す