Die Hardの映画台本で口語英語を学ぶ

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英語の映画やドラマのスクリプトを読むと、何度も視聴しているはずなのに、全く聞き取れていないスラングが数多く使われていたことに気づかされます。

私が自身の英語学習のために読み進めているのが、「ダイ・ハード1」の英語台本です。

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「ダイ・ハード1」は30年ほど前にアクション映画の新時代を切り開いた作品として、カルト的な人気を誇っています。主演のブルース・ウィリスはクリスマス映画として見られることを嫌がっているようですが、1と2はその舞台設定もあって、今でも冬に好んで見られることが多いように思います。
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悪役のハンス役を務めたアラン・リックマンの所作を分析した動画もあります。私も言われるまで気づかなかった演技がいくつもあり、なかなか興味深いです。
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Die Hardの英語台本は数年前にブックオフで投げ売りされていたのを見つけて買っていました。しばらく開く機会がなかったのですが、先日本棚を整理していたら出てきたので、少しずつ読んでいくことにしました。改めて感じましたが、英語の口語表現は普段から意識して覚えていかないとダメですね。

McClane: 'Cause I'm a New York cop. I got a six month backlog of New York scumbags I'm still trying to put behind bars.

(なぜ奥さんと一緒にカリフォルニアに来なかったのかと問われて)だってオレはNY市警の警官だからだよ。ムショにたたき込もうとしているニューヨークの輩がまだ半年分残っているんだ。

put someone behind barsで刑務所に入れる、閉じ込める。英語の刑事映画やドラマでよく耳にする言い回しでしたが、今回初めて「それ」と認識しました。backlogはやり残しという意味です。

Argyle: You score, you give me a call on the car phone. I'll take your bags to the desk. You strike out, I'll get you a hotel.
もしうまくいったら、車内電話に連絡をくれ。荷物を受け付けにもっていくよ。もしダメだったら、ホテルに送ってやるからさ。
score:成功する、strike out:失敗する。おそらくはいずれも野球に関連する表現なのでしょうが、こういうのが会話していて自然に出てくるとかっこいいですね。

Hans: Who are you, then?
McClane:I'm just a fly in the ointment, Hans.
ハンス「で、お前はいったい何者だ?」
マクレーン「オレはただ邪魔をしているだけさ」
a fly in the ointmnetは直訳すると「軟膏に入っているハエ」ですが、これは聖書に由来する俗語らしく、貴重な香油もたった一匹ハエが混入するだけで価値が台無しになってしまうというニュアンスが込められているようです。つまり、何かをぶち壊しにしてしまう邪魔者、という意味です。

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私自身、さまざまな媒体を用いて英語力を常に磨いています。外国語学習には明確なゴールがありませんが、90年代と比べて教材や学習法が随分充実してきたと思います。それに伴って英語の試験も難度が高くなっており、90年代のセンター試験と2010年代のセンター試験は制限時間が変わらないのに、問題の単語数が倍近くに増えた印象があります。

日本の学校英語がこの先どうなっていくのか分かりませんが、口語英語を重視すればするほど、教場試験で受験生を評価する基準が曖昧になっていくでしょう。また、そのような教育に耐えられる指導者が中学校や高校にどれくらいいるのかも怪しいです。

「情報」の必修化もそうですが、どうも教育行政を決める政府関係者や国会議員、官僚の理想があまりにも高すぎて、教育現場の現実が全く追いついていない気がします。乖離した大人の理想と現実の隙間に挟まれて受験生が身動きとれなくなっていることに、いい加減気づいて欲しいですね。








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