今後年功序列、終身雇用はどうなるのか #008

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ビジネス・マーケティング
こんにちは、前回のブログから何日か空きまして今日は4月22日です。
なんと今日は私の在宅勤務デビュー日となっております。
(どうでも良いですね笑)

さて今日のブログテーマは「年功序列、終身雇用はどうなるか」について書いてます。
この記事は完全に私見ですので「ああ、そういう考え方もあるね」程度に読み進めて貰えればと思います。 

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目次:1)前書き:2)結論:3)結論に至る理由
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1)前書き : ~年功序列、終身雇用とは~
年功序列とは勤続年数や年齢といった要素を重視して、組織の中で役職や賃金などを決定する慣習や人事制度の事を言います。
そして終身雇用とは同一企業で業績悪化による企業倒産が発生しない限り定年まで雇用され続けるという、 日本の正社員雇用においての慣行を言います。
言ってみれば、終身雇用制度があるからこそ年功序列が維持できるといっても過言ではありません。
そしてこの制度は高度経済成長期に日本の発展を支えて来た代表的な雇用形態です。戦後日本経済はものすごいスピードで発展してきました。

発展というのはイメージとして捉えるならば「膨らんでいく風船」 のようなものかなと思います。 
膨らんだスペースの分だけ新たな市場や成長があり、企業活動の餌となる消費(儲け)自体も増えていきます。

しかし、現代においては平均寿命も世界ワーストとなり「消費力」が弱まっています。
この傾向は、今後なかなか逆転することは難しいでしょう。

つまり膨らんだ風船はとっくに縮み始めている事になります。
縮むという事は、今までそこにあったモノは存在出来なくなります。

消費が落ちるという事は、企業は少なくなった餌を奪い合いながら活動します。餌自体が減れば勝ち残れない企業が 発生することは自然なことなので間違いなく企業数は減るでしょう。
実際に、有名企業の破綻や、老舗旅館や料亭の破綻ニュースなども目にする機会も多いかと思います。
年金問題なんかも同じような現象と捉えられるでしょう。 
年金はその時の消費力が高ければ高いほど、高齢者にしっかりと行き渡る仕組みですよね。

2)結論 ~終身雇用は分からないが年功序列は確実になくなる~
前置きでも話をした通り、状況的には企業数は減る一方なので現実問題として 「事実上」終身雇用が維持出来ない例が増えてくると思います。 
そしてそれは、ざっくり下記のようなフローで変化していくと思います。
・・・・・・・・・短縮フロー・・・・・・・・・・・
終身雇用制度の企業倒産が続く。
事実上終身雇用制度が維持できずの信頼が薄れる。
終身雇用制度の崩壊=年功序列の崩壊
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こういった流れにはなると思いますが、今の日本に合う終身雇用に変わる制度や仕組みはあまり無いように感じます。 

無謀な成果主義への転換は、その会社に留まる理由を無くした「有能な社員」が出ていく危険性があります。
終身雇用・年功序列は有能な社員であっても「楽」で未来が想像しやすいのがメリットなのです。楽をしたくて留まっている人はどうせ終身雇用でないならば楽を捨てて稼げるフィールドへ移動するでしょう。

一部、 優秀な企業では既に終身雇用→成果主義へと変換しています。
しかし所謂風船が縮んで居場所が無くなり「今後つぶれていく企業」は
成果主義にしたところで、求める能力自体が高くなく、年功序列以外に賃金甲乙を付けるのが難しいのが 現状ではないでしょうか。
(言い過ぎ感。。。。笑) 
簡単にいうと、田舎町のガソリンスタンドやタバコ屋が成果主義に転換したところで何の意味もなくですし 、逆に新入社員確保等に問題が起こるというようなイメージです。 
3) 結論に至る理由 ~システム自体が企業にとって便利であり、価値観が変わるまでは時間がかかる~
先程、フローを記載しましたが実際は終身雇用制度の崩壊までにはもっと細かい段階があると思います。
それをすべて書くと下記のようなフローをイメージしています。 


//////////////完全版フロー/////////////////
終身雇用制度の企業倒産が多く発生し事実上終身雇用形態が守れない。
終身雇用制度の信頼が薄れはじめる。
終身雇用制度では自分の将来が不安な社員は自らの価値を高めるようになる。
価値が上がった社員は、年功序列に不満を持ち始める。
転職が進む(給料が良い会社、良い待遇)
転職先で年功序列が維持できなくなる(外部人間がポストに就くことで、既存のポストが奪われる=年を取った時のポストが減るので事実上、年功序列の崩壊)
機能しない年功序列制度に不満を持ち始める
世間の価値観が変わり教育が変わる
年功序列制度の崩壊
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IMG_1004.JPG

大まかな流れはこう進んでいくのではないかなと考えています。
そもそも、終身雇用や年功序列は成果主義からの脱却を目的として作られた制度です。

戦後能力の高い技術者は、より待遇のよい場所を求めて転々としてきました。
しかし企業は企業の安定した成長を目的に、良い待遇を創造し継続して働いてもらう事に力を入れた結果出来た制度が年功序列であり終身雇用です。

簡単に言うと風船がすごい勢いで膨らむので、人が確保できていればそんなに難しくなく成長出来た時代だったと捉えることができます。
(流れるプールの水流と、進む方向が同じだった時代と捉えて下さい)
しかしこれは、継続的に成長が見込める風船が膨らむ段階では機能出来るのですが、風船が縮んでいく現代では制度的には成り立たないという事になります。
すでに役職定年という制度は既に年功序列の限界の現れだと思います。
本来であれば、年を重ねれば重ねるほどスキルが上がる考えてが前提になっていますので完全に矛盾が生まれています。

とはいえ終身雇用・年功序列は「消費が減る=社員が減る」世の中で社員を囲い込む効果はまだ一定数あることも事実です。
能力のさほど高くもない上司のいう事を聞いて、ずっと勤めていられるのも「あの人が上司なんだから、私もあの年齢になればあの役職になれる」といった訳の分からない、ものすごく説得力のある自問自答が成り立つからです。笑

退職金制度もうまくできた制度で帰属意識を高めていますね。

いかに優秀な人でも、「安定」を捨てて飛び出すには勇気が必要ですからそう簡単に「安定」は捨てられません。
ただ終身雇用については可能性は若干残っていると思います。
終身雇用制度に於いて人事権は絶対的に会社にありますので、社員のコントロールが容易に出来ます。 育成計画も立てやすく、異動命令も容易で事業は確実に安定させることができます。 

終身雇用が今後も続く可能性があるとすれば、終身雇用を前提に帰属意識を高め且つ、デメリットである 「事なかれ主義」を完全排除した上で、メリットである育成しやすいという部分を最大化して「成果を出せる(会社の成長に直結する)人材の育成」に成功させた企業活動継続を実現するしかありません。 

でもやっぱりそこには「もはや年功序列は共存できない」と考えています。

ここ数年の間は、能力のない役職者が立場を奪われることを恐れて無理難題を
言い渡してくることでしょう。すんなりと席は譲らないですし評価者は役職者ですからね。笑


最後に学歴について触れてみたいと思います。
学生時代に良い大学に入る事は簡単ではなく、「努力ができる人」を証明する簡単なツールである事は 今後も変わらないと思います。但し、変化すべきは「〇〇大学出身」という事ではなく「〇〇大学で▲▲を身に着けた」 までが求められる時代かなと思います。 

  終身雇用・年功序列で成長した日本の最大の負の遺産は 「大学が学ぶ場所ではなく良い職種就く/良い企業に就職する引換券化」した点かもしれません。
私も振り返ると大学を出ていますが、出ていなくとも今の私自身の能力は変わっていないと思います。

ただあの大学を出ていなければ最初に就職した企業にも入れていなかったとも思います。

最後になりますが、「働く人がこの時代を生きていくにはどうしたらいいのか」の私見を伝えて今回のブログを終えたいと思います。

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とりあえず今の会社を勝たせてみろ!
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まずはゴチャゴチャいっても仕方ありませんので会社を勝たせて下さい。
勝たせることが出来ないのであれば、文句言わずに働いて下さい。
勝たすことが出来て初めて、交渉権があるように思います。

年功序列の恩恵で役職が付いた上司が気に入らないのであればまずは圧倒的に成果を出して下さい。

出せないなら黙って能力が無いおじさんの指示を聞いてください。

勝たせることが出来ない「貴方」をやさしく雇ってくれている会社の方が圧倒的に偉いという事を肝に銘じて下さい。

そして、これから安定して生活したいのであれば矛盾しているようですが会社を勝たせる挑戦をし続けて下さい。

挑戦し続ける事が結果として安定に繋がるはずです。
それくらい、これからを安定して生きることは難しくなってきていると思います。

長文になりましたが、最後まで読んで頂き有難うございました。

またね。
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