1.患者としてのHSP
私は以前病院嫌いでした。今でも気持ちが重たくなります。
治療は特に怖くないですが、どうしても気を遣ってしまいます。
多くの人はなぜ病院で気を遣うかわからないと思いますが、いわゆる「良い患者」を演じてしまうからです。その為、自分の症状をあまり的確に伝えることができません。
「こう言ってしまって、実際には大したことなかったらどう思われるのか」
「こういう態度をとると"嫌な患者だな"と思われてまともに診察してくれないのでは」
逆に言うと
「良い患者になることで誠心誠意治療をしてくれるのでは」
という期待になります。
医者は神様ではなく、人間。
こういった心理からどうしても自分がその立場になった場合に置き換えてしまいます。
ちなみにその反動か、ソーシャルワーカーとして働いていた時、クライエントさんの通院に同行するときは驚くほど気を遣いません(笑)。
こういう心理は、別の場所でも生じます。
2. 美容院でのHSP
私は美容院に行く日は他に予定を立てません。「癒しの日」としているからです。それなのに、「良いお客さん」になろうと努力してしまうので、結局疲れてしまいます。
さっき美容師さんがこう聴いてきたけど、うまく返せなかった
隣の客が盛り上がってるけど、こちらはしんみりしている
暗い客に思われてないだろうか
等等、「気にしすぎ」全開です。
今は同じ美容師さんに長く担当してもらってるのでようやく気が楽になりました。
3.夜の帳のHSP
私のひそかな趣味は、雰囲気のあるバーで一人呑むことです。一人呑みというのは、大勢でワイワイが苦手な自分にとってはまさに適所です。それなのに、お酒を待つ間の時間をどう過ごして良いか、当初は迷いました。
スマホをいじるのは感じ悪い。
雰囲気を楽しむと言っても客が自分一人だったら気まずい空気が・・。
一杯飲んだ後に次のカクテルを注文するタイミングが難しい。
さらに難しいのはお暇するタイミング。
等
以上様々な場面において「HSPお客様」となります。これはもしかしたらHSPでない人には理解しがたいかもしれません。
幸運なことに
”嫌われる男子”のランキングによく登場する「店員にえらそうな態度をとる男」これにはまずあてはまりません。逆にそういう態度をとる男がいまだにいることに不思議な感覚になります。
楽しめる場面
癒される場面で
かえって気疲れしてしまう
これはHSPの特性ですね。
それでも
病院に行って色々検査受けるのはアトラクションみたいで面白いし
美容院に行くと慣れた手つきで施術してくれて気持ち良いし
定期的に地元に戻ってバー巡りをし非日常感を味わうのが今の生活の大きな楽しみとなっています
HSPは○○がつらい
そういう講釈は山ほどありますが、
それでも、それを楽しめたり、生きがいに感じるのであればそれで十分
ですね。
楽しみ方や感じ方は人それぞれなので
HSPだから・・とか卑下するのではなく
とっても疲れるけどとっても楽しい!
ただ数日は疲れを癒しておこう!
そういう生活で良いと思います。
少なくとも、私はそうやって自分のHSPとにぎやかに生きています。
今苦しんでいる皆さまも、必ず上手にお付き合いできる時が来ます。
最後に一つ、
私は現在もHSPをはじめ様々なご相談対応をしていますが、
「わざわざ相談に来られた相談者に対し、逆に”ありがとう”と言ってあげたい」
という思いがあります。
それは、こういう自分自身の心理からきています。
不安な気持ちのハードルを必死で越えてこの席へたどりついてくれた。
それだけでも感謝の気持ちです。
様々な生きづらさを抱えている皆さま、独りではありません。一緒に支え合いましょう。