●ネットショップというと、365日昼も夜もパソコンが自動で働い
てくれるというイメージを持っている方も多いと思いますが、あるネ
ットショップでは
電話による「お問い合わせ」
に力を入れ、年々売上げを上げています。
そこで扱う商品は、(近年)市場が急拡大しているサプリメント商品
(健康食品)。
購入者のほとんどが高齢者ということもあり、電話での問い合わせの
体制を強化・徹底したところ、少しずつファン客が増えていったので
す。
●もともと、その商品は薬局などの店頭のみで販売されていた地味な
商品でしたが、ネットショップオーナーのYさんが、知人の紹介でそ
の商品を使用したところ、みるみる体の調子が良くなったそうです。
やがて、その商品を家族や知人にもすすめたところ、まわりの人たち
にもとても喜ばれました。
「なんとかこの商品をネットで販売したい!」
Yさんはその一心で、商品の裏面に記載されている販売元の会社に出
向き、社長に掛け合い、ネットで販売させてほしいと懇願しました。
しかしその当時、実はネットでも購入できるホームページを持ってい
ました。
でも、Yさんがyahooなどで検索しても全く探し当てられないほど、
ネット対策ができておらず、ネットからの売上げはほとんどなかった
そうです。
そのような状況で、販売会社の社長は、ネット販売に疑念を抱いてい
たようです。
そこでYさんは、サイトの作成から広告費用まで全て自分が負担する
ことを条件に、ネット上での独占販売権を得たのです。
●そこから、Yさんは自力でサイトを立ち上げますが、最初はなかな
かうまくいきません。
そもそも高齢者がネットで注文などするものだろうか…、
そんな不安を感じたこともありました。
しかし、商品名や体の症状などの関連キーワードで広告展開をすると
徐々に問い合わせの電話が鳴り始めました。
Yさんは不思議に思いました。
「サイトにはお問い合わせの電話番号などは記載していないのに、な
ぜ電話がかかってくるのだろう?」
と。
そこで、自作したサイトをよくよく見てみると、お客様は会社概要の
ページにこっそり載っている電話番号を見つけ、電話をかけてきてい
ることがわかりました。
ここでYさんは大きな気づきを得ることができました。
その後、サイトの全ページにお問い合わせの電話番号(フリーダイヤ
ル)と、Yさんの笑顔の写真を掲載したところ、売上げが大きく伸び
始めたのです。
ちなみに、その大きな気づきとは、単に電話番号を記載するだけでは
ありませんでした。
本当にお客様のためになることを、徹底して実行しようと考えたので
す。
疑問や質問を電話で回答する以外に、電話による問い合わせ無しで注
文されたお客様にも、(購入後の)電話フォローを徹底しました。
ご購入の感謝の気持ちを伝えるとともに、使用方法や返品方法なども
こまかく説明するための電話です。
購入者も、ネットで購入した商品なのに、まさか電話がかかってくる
とは思っていないようで、ほとんどの方が驚くそうです。
さらに、電話での問い合わせの内容によっては、販売商品が適してい
ないと感じるときは、正直にそのことをお伝えします。
「お客様の症状なら、弊社商品よりも○○○という商品のほうが効果
的だと思います。
今、パソコンはありますか?
yahooで○○○と検索してみてください。上から2番目に出てくるホ
ームページをご覧ください…」
と、自社商品以外の商品でも、それが本当にお客様のためになるなら
紹介するそうです。
さらに、Yさんは購入していただいたお客様へは、商品と一緒に直筆
の手紙を書いて同梱します。
それも、便箋4枚にわたり。
1件1件のお客様へご購入の感謝の意と、問い合わせの内容に即した
内容(対応策)をしたためます。
基本的な手紙の雛形は用意されているものの、今でも購入者全員にそ
れぞれの内容の手紙を書いているそうです。
ただ、客数が増えるにしたがい、Yさん一人では対応しきれなくなり
ましたので、今では電話専属スタッフを雇い、顧客担当制とし、電話
の応対と手紙の執筆をセットで担当するようにしています。
担当者ごとに電話番号も増設し、それぞれのお客様がそれぞれの担当
者に直接問い合わせをする仕組みができあがっています。
その様子はまさに、ネット上の「かかりつけ医」と言えます。
●お客様と電話でコミュニケーションをとることには、その他にもい
くつかのメリットがあります。
まず、返品とクレームがほとんど無くなったこと。
さらに、初期段階で十分なコミュニケーションをとっているので、ほ
とんどのお客様が継続購入(リピート化)してくれるそうです。
もちろん2回目以降は注文もスムーズにいくので、作業効率は良くな
っていきます。
Yさんへネットショップでの成功の秘訣を聞いたところ、『繁盛の極
意』を聞くことができました。
「今ネットショップでなかなか売れないお店は、その方向性を一度見
直したほうがいいと思います。
私にとってのネットショップは、チラシやDMなどの広告媒体と全く
同じ(役割)だと思っています。
チラシを見て問い合わせをするように、多くの消費者は、ネット画面
を見て電話で問い合わせをしたがっているはずです。
だから、ネットショップは、商売の効率化・自動化を目指すものでは
ありません。
売上げを伸ばすことで、スタッフを増員し、経営として効率化を目指
すのは、一般的なビジネスと全く同じなのです」
●また、今では3000人の顧客リストがあり、これをYさん含め5
人のスタッフで運営しています。
「本当に心がつながったお客様が3000人もいれば、5人くらいの
会社なら十分に運営することができます」
新商品販売の際も、その3000人の顧客リストに対して、アナウン
スするだけで、次々に新商品が売れていくそうです。
心から惚れ込んだ商品を、購入者がもっとも喜ぶ形で販売する。
このいたってシンプルな考えで、顧客数を増やし続けています。
LINEを活用したDXもいいけど、
完全アナログでも誠意が伝われば、今でも通じる販促なんですよ!
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「LINE!販促」Lステップ正規代理店・Lコン倶楽部スタッフ一同
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