●「明日の朝刊の折込チラシをご覧ください」
というテレビCMを見たことありませんか?
本来「広告」であるはずのテレビCMで、折込チラシの宣伝をしてい
るわけです。
「広告」のための「広告」。
特に大手企業で見られるこの手法は、一体何を意味しているかといい
ますと、折込チラシの反応率を上げることを目的にしているのです。
テレビCMにしても、折込チラシにしても、「広告」は予告なくやっ
てきます。
ある日突然、何の前触れもなくやってきます。
それは、飛び込み営業マンにも似ています。
「前もってアポイントをとってくれなきゃ、突然来られても困るよ」
といった感じです。
まあ、ここまで大袈裟なものではありませんが、事前に予告があるの
と無いのとでは、反応が大きく変わります。
「明日の朝刊にチラシが折り込まれる」ことがわかっていれば、その
広告を意識して見るようになりますし、
“認知した上で広告を受け取った”ことから、購入率も高くなるわけ
です。
つまり、「受動的」であった広告を「能動的」にすることで、反応を
上げているのです。
もっとわかりやすく言うと、
「見てください」広告から、「見てみようかな」広告に変わるという
わけです。
これが、最近流行りのテレビCMと折込チラシのメディアミックスで
す。
●しかし、世の中の90%以上をしめる小さいお店や中小企業では、
CM・チラシのメディアミックスは経費がかかりすぎて、とても実施
することはできません。
しかし、小さいお店でも十分実施可能なメディアミックを知ることが
できました。
それは、ある個人家電店で行われていたものです。
個人といっても、社員3名を抱える中規模家電店です。
もちろん、量販店ほどの品揃えや低価格を実現することは難しいので
すが、地域密着の営業スタイルで、不況のなかでも確実に業績を上げ
ているお店です。
そこで行われている方法をご紹介します。
題して【あなただけLINE】です。
●媒体は、折込チラシとLINEです。
そのお店の商圏における折込部数は4万枚で、はじめから2種類のチ
ラシを作成します。
1つは、折込用の一般的な価格帯でのチラシです。
もう1つは、LINEで配信するための低価格のチラシ(PDF)です。
デザインや絵柄は全く同じです。
違う部分は、価格の部分だけ。
低価格チラシは、折込用のチラシの価格の部分に赤で×マークを記し
その下に『上得意客特別価格』と印刷しています。
戦略的に、はじめからダブルプライスを設定しているのです。
そして、一般的な価格のチラシが折り込まれる1~2日前に届くよう
にLINEの配信日時を予約します。
LINEチラシには、手書き文字をPDF印刷した手紙と、低価格のチラシ、
ご来店粗品券(クーポン)を配信します。
手紙には、
「○月○日、□□町に折り込まれるチラシをご覧ください」
と書かれています。
「折込チラシも期間限定の特別価格ですが、さらにあなただけに卸価
格を設定いたしました」
この2つの広告を見たお客様は、どのように感じるでしょうか?
実際に目の前に新聞に折り込まれたチラシがあるわけですから、説得
力があります。
「これは本当に私だけの特別価格なんだ」と、大きく購買意欲を刺激
されるのです。
LINEチラシ広告を「能動的」に受け取るようになるわけです。
●なぜ、このような手法を実施するようになったかといいますと、そ
れまでは、単に折込チラシを実施してもほとんど反応はとれず、また
どのような企画を実施しても、チラシの反応率が5%を超えることはな
かったそうです。
また、営業の場面や店頭での接客においては、上得意客に限って、チ
ラシ価格よりも値下げして販売することもしばしばありました。
それが、接客や営業トークにおける“決め”の言葉になっていたから
です。
そこで、考えたのが、営業・店頭での割引を「仕掛け」として導入す
る、という作戦でした。
実際に、それまで行っていたチラシ・DMそれぞれの反応から得られ
る売上げ合計よりも、メディアミックスを行うようになってからのほ
うが、売上げが大きく上昇したそうです。
LINEチラシ広告は、印刷する手間も無く、優良顧客だけに配信するの
で経費も殆どかからない。
LINEチラシ広告の反応率を上げて、さらに折込チラシからの新規客獲得
の可能性も出てきます。
●大手企業が行っているメディアミックスで使われているテレビCM
は、地域を区切ることはできませんが、折込チラシなら町単位で折り
込むことができます。
(そこで経費をコントロールできます)
折込チラシをエサに、“あなただけ感”を強く打ち出すことができる
方法です。
家電店は、今もこの手法を用いて、快進撃を続けています。
これこそが、低コストでもできる小さいお店のメディアミックス販促
の全容です。
ポスティングチラシや折込チラシもLINEを活用すれば、新しい販路を
構築することが容易にできます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「LINE!販促」Lステップ正規代理店・Lコン倶楽部スタッフ一同
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━