大切な人を亡くし、喪失感を感じている方へ。

記事
コラム
グリーフケアについて興味を持ち始めた頃、
“私とは何か「個人」から「分人」へ”、とい
う本を読みました。

著者は、“個人”は最小単位で分けられないも
の、という考え方に疑問を呈し、たった一つ
の本当の自分というものは存在せず、対人関
係ごとに見せる複数の顔が、すべて本当の自
分ではないか?と述べています。

個人に替わる最小単位として、“分人”という
造語を使い、話を進めています。この本がと
ても面白かったので、友人に共有し、この間
中身の振り返りを行いました。

最初この本を読んだ時、一番響いたのが、愛
すること、死ぬことの章でした。

対人関係ごとに自分の分人が作られ、その分
人は、その関係を通して成長していく。

愛とは、その人といる時の自分の分人が好き、
という状態のこと、と定義されていて、心か
らその通りだなぁ、と納得しました。

本当に好きな人がいて満たされている時は、
“その人といる時に、その人向けに発生する
自分の分人が好き”なんですよね。生き心地
が良くて、楽しい分人。手放したくない分
人。

逆にその分人が好きでない関係では、確か
に上手くいかないですよね。

愛で満たされた分人は、確かに素晴らしい
ものだなぁ、と味わいながら進み、次に”死
ぬこと”を読むのは気が重かったのですが。

何らかの形で必ず別れはやってくるもの。
避けられないことだ、と気を引き締めて読
み進めたところ、大切な人を亡くした時の
喪失感(グリーフ)についても書かれてい
ました。

愛する人が存在しなくなったことは、それ
自体すごく悲しいことだけれど、分人の視
点で考えると、二重の苦しみがあると。

もう、愛する人との分人を生きることはで
きない。分人は、相手がいて初めて成立す
るものだから、その相手が亡くなった今、
アップデートすることはもはやできない。

誰かが亡くなったという知らせを聞いても、
すぐに悲しみを感じず、後々寂しさが湧い
てくるのは、その止まってしまった分人を、
思い知らされるからなんだなぁ、とよくよ
く分かりました。

大切な人を亡くした時、その分人の機能を
ゆっくり停止させることがグリーフケアな
んだなぁ、と改めて思ったと同時に、これ
は本当に必要とされていることだと痛感し
た、と友人に話したところ。

私が提供を始めた、HEART HUGというメッ
セージギフトについて、まさにその効用が
あると感じる、と意見をくれました。

その人向けの分人をゆっくり停止させつつ、
心の中にその分人を持ったまま、社会に戻
っていけるようなサポートをする、という
趣旨ではないか、と言われ。

ハッ、言われてみれば、そう、まさにそれ、
壮大ですけど、そういうことがやりたいん
です。私よりもずっと上手く説明してくだ
さるわ、と思いました笑。

突然、喪失に見舞われた時、日頃、文章に
して書いたり表現したり、人に話したりと
いった方法で、自分の気持ちを外に出すこ
とをあまりしない方は特に、為す術なく溜
め込んでしまうのでは、と思います。

大切な人を亡くし、その人との分人が、行
き場を失ってしまっているという方は、こ
の記事を読んだら、自然と涙が出てしまう
のでは、と思います。

もしメッセージギフト、HEART HUGにご興
味がありましたら、遠慮なくお問合せくだ
さい。

お話をお伺いしながら、心を込めてお作り
します。

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