自分が投影した他人の姿に怯えていた

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コラム
人間は自分の弱い部分や願望を誰かに投影したり、憎んだりする。
安部さんは在任中、日本は強くあってほしいという願いの投影先だった。
その安部さんが病気を理由に辞任し、会見では国会で見せる居丈高な
振舞とは違い、謙虚に国民への感謝も述べていた。
同情が生まれ、国民にとって弱さも含めて映し出せる存在になった。
自分と同じ等身大の人間は否定しにくい。

(中日新聞 「精神科医・香山リカさんの味方」より)

そして、こうも言っている。

「私自身、改憲などで安部さんに批判的な立場だったが、今はなんで
あんなに恐れていたのかとも思う。強大な権力というイメージが辞任を
きっかけに普通の人に変わった」 


投影された人物像は、映画のスクリーンのように巨大化する。
姿が大きくなると同時に、自分の期待も憎悪も膨張していた。

相手の権威や邪な力を想像して、恐れて相手を巨大化していた。
でも、現実の人物は大きさも変わらないし強くもない。
すべては受け手が感じ取ったものだ。 

そう考えるとおもしろい。

今まで恐ろしいと思っていた「あの人」に対する恐怖も実は
自分が創り出したものだった。


他人に恐怖や威圧を感じることがある。
そんな時冷静に今日の発見を思い出したい。
自分の気持ちを整えることが出来る。

自分と同じ等身大の人間であることを思い出してみよう。



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