お客様からクレームが来ることが薄々わかっていても、どうすることもできないことがあります。
「そんなときどうするか」という事例です。
ある結婚式場での話です。空調の調子が悪く、温度調節がうまくいっていません。新しいエアコンにしたいのは当然ですが莫大な費用が掛かります。
夏は冷房が効きすぎて、お客様から「寒すぎる、何とかしろ」のお叱りがあります。ゆるめれば、「今度は暑い」、当然です。
機械の調子が悪いんですからこんな不具合が起きてしまいます。
そして寒い冬はどうなるか。おめでたい席で「部屋が寒い」はまずいですね。
そこでクレームを言ったお客様への対応として、ひざ掛けを用意しました。
クレームをあげたお客様には対応する。
では、言わないお客様はどうするか?
寒いと思っても全ての人がクレームを言うわけではありません。言葉で表現するとは限りません。言わないお客様もいます。おめでたお席だからと新婚夫婦に遠慮して言えないお客様もいます。
でも式場でクレームを言わないかわりに外で知り合いに話すかもしれません。「あの式場は冷房が効きすぎてとても寒かった」と。
こちらからお客様にアプローチしたらどうでしょうか?
「ちょっと空調の調子が悪く寒くなるかもしれませんが、その時はおっしゃってください。ひざ掛けをご用意していますから」と。
こんな風に言われてひざ掛けをお願いするお客様の気持ちと何も言われていないお客様が寒くてひざ掛けを頼む気持ちに大きな違いがありませんか。
前者は「お客様への思いやり」、
後者は「クレーム客への対応」です。
こんな違いが出てきませんか。
「ひざ掛けを用意している」というお客様への対応は同じなのに受け取ったお客様の気持ちに大きな違いがあります。
もちろん機器を直すことが最善の策ですが、この時とばかりに「お客様への思いやり」を表現できます。新しい接点が生まれます。
感情をコントロールする、とまではいかなくてもせっかくの行為です、うまく使っていただきたいものです。
気づきのマーケティング講座では、こんな成功事例を集めています。
さらにお勧めなのが、「顧客を主語にした顧客満足実践ガイドセミナー」
上記ご紹介のガイドブックを使います。
10人程度の少人数から始めます。
そして集めた顧客体験や成功事例を顧客体験コミュニティで共有します。
”当然”という思いが気づきを妨げる
何かちょっと気になったことを放置せず気づきの点として残す。やがてその点が他の点とつながって線になる。その線が2本、3本と集まり面になり、やがて立体になる。それが自分の財産になり、他の人に伝えることができます。「めんどくさい」「当然」という思いがこの気づきを妨げます。他人の気づきや視点は新鮮であり、自分の行動を変えるヒントになります。
自分が豊かに生きるためにこのセミナーを生かしてください。