今回もココナラをWebスクレイピングしていきます。
今回は、過去にも取り上げた「ココナラは新規参入は難しいのか?」というテーマを新たな指標で分析して見ます。
以前の記事とは異なる視点で分析することで、また異なる答えとなりますが、その点も参考にしてもらえたら。
過去記事
<集計方法>
「新規参入のしやすさ」というものを客観的に数値化出来るように定義します。
今回は出品サービスの「販売実績1件から2件まで要した日数」としました。この日数が少ないほど「販売に繋がりやすい」=「新規参入がしやすい」となります。
以前の記事と同様、出品サービスが売れた日は、出品サービスの評価コメントの日付から取得します。評価コメントをしない購入者もいたり、出品サービスが売れてすぐコメントをくれる購入者もいるため、取得対象のデータとして完璧ではありませんが、ココナラのサービスページから取得できるデータとして最も近いものとなります。
集計対象の出品カテゴリーは「ITプログラミング・開発」⇨「作業自動化・効率化」にしぼります。出品件数は約2300件です。
<集計結果>
集計結果をグラフで表すと図1のようになります。
図1:販売実績1件から2件までにかかった日数
図1では集計された各出品サービスの「販売実績1件から2件までかかった日数」の各年(2016~2021年)でまとめて箱ひげ図で表しています。
私の当初の予想では「最近になるほど新規参入はしづらくなっている」と思っていたため、グラフは右肩上がりになると思っていましたが、予想は完全にくつがえりました。
図1を見てみると、ココナラのサービス開始頃2016年はたしかにばらつきは大きいものの中央値は低く「新規参入しやすい」となりますが、全期間で見ると2018年がもっとも中央値、25%値、75%値ともに高く「新規参入しにくい」期間だったことが分かりますが、2019年以降値が下がり、「新規参入しやすくなってきている」と言えそうです。
試しに、販売実績1件から3件までにかかった日数を同じようなグラフにしてみると図2のようになります。ちなみにこれ以上、件数の差を増やすとサンプル数が減るので3件までとします。
図2:販売実績1件から3件までにかかった日数
図2ではより顕著な違いが分かります。やはり2018年がもっとも「新規参入がしにくく」、2019以降で新規参入がしやすくなっているようです。
これは購入者と出品者の比率の変化、ココナラ自体のサービスの変化が関わっているようですが、結論として言いたいのは「ココナラは新規参入しやすいシステムが整うように改善していっている、環境が変化している」、つまり「誰でもチャンスがあるよ」ってことですね。
<前回記事>