こんにちは。
SEO対策でアクセス50倍にした松嶋俊です。
突然ですが、この内容を想像してください。
上長から、
「費用と時間と人をかけて、作成した記事の効果はどう?」
突然の確認依頼がきました。あなたなら、作成した記事の効果をどの指標で判断し、報告しますか。
・アクセス数ですか?
・滞在時間ですか?
・直帰率ですか?
・記事からのコンバージョンですか?
考えてみてください。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
僕が色々な人に相談された案件を元に考えると、
多くの方が、
「アクセス数」と「記事からのコンバージョン」
を確認して上長に報告しているように思います。
果たしてこの2つの項目だけで、大丈夫ですか?というのが
今回記事でお伝えすることになります。
僕が上長であれば、この2つの指数では物足りないと感じてしまいます。なぜなら、どちらも「現象」でしかないからです。
結果には、全て原因があり因果関係が必ず存在します。
・アクセスが発生した要因は、何なんでしょうか。
・コンバージョンが発生したのは、なぜでしょうか。
どちらも、もう少し深くまで調べてることで、納得する報告ができると考えます。では、今回はコンバージョンについてすこし解説していきます。
サイトによって、問い合わせがコンバージョンの場合もあれば、売れた件数がコンバージョンの場合もありますが、今回は後者の設定で話しをします。
僕の好きなコーヒー豆を売っているサイトがあったとします。
●あるコーヒー豆販売のお店の話
-----------------------------------------------
取扱のある銘柄として「キリマンジャロ」「ブラジル」「ブルーマウンテン」の3商品を販売しています。
【月間販売数の内訳】
1.キリマンジャロが月に20個
2.ブラジルが10個
3.ブルーマウンテンが5個
店長はブルーマウンテン押しで、もっと販売数を増やしたいと考えていました。そこで、熱のこもったコーヒーに関する内容を記事、動画、写真をもとに各媒体(ブログ、You Tube、インスタグラム)で配信することにしました。
毎日、せっせと記事を書き。
最新のiPhoneに変え、動画撮影。
また、カッコいい、コーヒーの魅力が伝わる写真の撮影。
これでは足りないと、
アフィリエイトにも登録して、紹介してもらい
念には念をと、
ブルーマウンテンの商品を人気You Tuberに紹介をしてもらいました。
サイト内やコーヒーに興味をもつユーザーがいる場所でブルーマウンテンの情報が充実し、サイトに訪れたユーザーはブルーマウンテンの素晴らしさを目にする機会が増えました。
また、Googleの検索で上位に表示され、ブルーマウンテンの記事がランディングページとなり、流入も増えてきました。You Tubeも好評で、ブルーマウンテンの動画を楽しみにしていくれるユーザーも増え、なんとブルーマウンテンの販売数が50件まで増えました。
店長は、自分がしてきた施策は間違ってなかったと、感極まり泣きながら上長に報告しました。
上長も売上が増えたことで、店長の努力を認め、これからも頑張ってくれと激励しました。
上長:「ちなみに、どこから注文は増えているの?」
上長:「リスティング広告は以前からかけていたけど、今回はSEO対策、You Tube対策、インスタ、アフィリエイト、更にはYou Tuberに紹介してもらったんでしょ?件数が多い箇所を強化すれば、もっと増えるんじゃない?」
確かに上長の言っていることは正しいです。どの流入元からコンバージョンが増えたのか把握して増やせば、もっとコンバージョンを増やすことができます。
店長は、早速アナリティクスのアクセスの流入元を調べることにしました。
※アナリティクスの「集客」 ⇒ 「全てのトラフィック」 ⇒ 「チャンネル」でみれます。
そしたら、検索から流入が劇的に増えていることに気づきました。店長が熱を込めて書いた記事がGoogleに評価され、上位に表示されたことが要因でした。
その他にもSocial、広告からの流入も多いのが分かりました。
さて、本題のコンバージョンの件数ですが、一番多いのはSocialで更に深く見るとYou Tubeからが圧倒的に増えていることが分かりました。
また、期間を見ると人気You Tuberに紹介された当日とそれ以降に注文が一気に増えていることがわかりました。
この数字を見て、「そうか!You Tuberにもっともっと紹介してもらえば良いんだ!」と考えましたが、アクセスの多い検索はどうだろうと調べてみると、広告に次ぐ、3番目にコンバージョンが多いのが分かりました。
3番目と言っても月に数個程度。
あれだけ、時間をかけて記事を書いても紹介や広告でたくさん売れるのであれば、記事の作成を後回しに考え、やはりYou Tuberの紹介と広告に時間を割いたほうが小さな労力で大きな結果を出せると、上記2点以外はきっぱりやめ、対策するという結論に至りました。
上長にアナリティクスの状況を説明して、予算をとっていただき
You Tuberを囲い集め、広告を大きくかけるようにしました。
ブルーマウンテンの販売数は、1.5倍、2倍と増えていき半年も経てば、お店の看板商品となっていました。
しかし、紹介していただけるYou Tuberがいない
当たり前の話ですが、人気You Tuberは有限です。
必死にコーヒー関係のYou Tuberを探す日々。広告も人気のワードということで費用が上がってきましたが、1位に表示させたいとクリック単価を上げていきました。
You Tuberは見つからず。
広告は単価を上げて、一日あたりの予算を増やしても一定数以上は売れない状況に陥り、柱に掲げていた施策が頭打ちになってしまいました。
売上も徐々に減っていき、最高150個近く売れていたブルーマウンテンの豆は、30個程度までになりました。
もう一度アナリティクスで解析をすることに
同じく「集客」の中の「全てのトラフィック」を見ると、数ヶ月前に見たときに検索からの流入の割合が高かったのが、今では広告からの割合が圧倒的に多くなり、次にSocialからのアクセスが多い状況になっていました。
検索からは、対策をしていなかったということで、ほとんどアクセスがなくなっていました。注文数を見てみると、これは以前と同じくYou Tubeと広告からが多い状況でした。
これでは、また同じことの繰り返しだと別の施策を考えないといけないと思い、コンバージョンに関わった経路を初めてみることにしました。
コンバージョン経路は、コンバージョンに関わったチャンネル、詳しく設定をすれば、広告グループ、記事、特定の外部サイトまで見ることができます。
一例ですが、こんな感じで見れます。
サイトのコンバージョン経路を見てみると面白い傾向が見て取れました。直近の経路と記事や自社アカウントのSNSを更新していた時期を比べてみると、明らかに経路が違っていました。
コンバージョン数自体は少ない「検索」が実は、コンバージョンの起点となり、そしてコンバージョンする直前にも検索から流入していることが分かったのです。
更に、対象のページについて調べたくなり、カスタムチャンネルグループで詳しく設定をしてみました。そしたら、店長が熱を込めて書いた「ブルーマウンテンについて」の記事を見て購入される方が多いことが分かりました。
ただ、記事を書かなくなり、そのページのアクセスはほぼ0になっていました。記事を登録していくことで、そのような記事が複数あることがわかりました。
記事だけではありません。
インスタグラムも同じでした。インスタは、ほとんど店長が熱を込めて撮ったコーヒー豆、器具、淹れたてのコーヒーの写真で埋め尽くされていましたが、現在では更新をしていません。
更新しているときは、コンバージョン経路にインスタグラムの件数が多かったですが、今ではインスタグラムは入っていませんでした。
そこからです。
お客様が購入するのに必要なコンテンツをしっかり配信しようと決意したのは。
大変ですが、一つ一つ命を吹き込んだコンテンツは、お客様の心をひきつけ検索からのアクセスも増え、動画、写真も多くの方が評価してくれる皆さんに支えられるアカウントに変身しました。
もちろん、過度な広告を打たなくても
ブルーマウンテンを求められるお客様が集まるお店になりました。
おしまい。
--------------------------------------------------
という、あくまでも架空なお話ですが、コンバージョン経路を見るということは、それほど大事だと僕は感じています。
殆どの方が、コンバージョン数を見て判断をしている施策も
コンバージョン経路を合わせて見たときに、全く違う判断を下すことがあります。
今回の店長のお話も、検索とインスタからのコンバージョンが少ないからと
対策を諦めてしまいましたが、実はコンバージョンに大きく関わっている存在だったため、再度テコ入れをしました。
同じようなケースを日頃している可能性がありますので、
一度、「コンバージョン経路」を見てから判断をしてみてください。
それでは。