【保存版】Webライターが単価を高めるためのアドバイス

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はじめに(この記事を書こうと思った経緯)

以前、作家の川上未映子さんが、「原稿料の相場」に関してこんな投稿をされていた。

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プロの作家さんの世界でも、いまだに古い慣習が残り、原稿料が不明瞭なまま仕事を頼まれることは多いのだそうだ。そういう悪い文化を変えていこうという、素晴らしい投稿だったのでnoteで紹介し、そこに自分の意見も添えた。

すると、それを読んだWebライターをされている方から、こんなメッセージが届いた。

「先日、結婚式場のレポートを執筆したのですが、現地取材、さらに写真50枚納品、執筆(3000字)込みで¥2000でした」

安過ぎる・・・。

ぼくは驚き、気の毒に感じた。時給いくらやねん。。。

それも、提出して終わりではなく、2度リライト(書き直し)することになり、かなり時間がかかったそうだ。リライトすること自体はよくある話だが、この金額を考えると正直気が滅入る。

さらに驚きの発言は続いた。

「中にはこちらから請求しないと原稿料を払ってもらえない、なんてこともあります。原稿料を請求したら『最近の子はお金にがめついよね、若いうちはこちらからお金払ってでも書きたいです!っていわなきゃだめだよー』なんていわれたこともありました。。」

もう少し詳しく事情を知りたかったことと、自分の経験や考え方を伝えることで役に立てるなら、という思いもあり、1時間ばかり電話で相談に乗った。

その方は、今は本業が別にあり、副業でライターをしているという。今やっているような仕事で満足しているなら、余計なおせっかいになるからぼくは何も言わない。

しかし、「いずれはライターとして独立したい」と話していたので、「だとしたら今のままでは食べていけるはずがないのだから、きちんと稼げるように、やり方を見直す必要があると思います」と伝えた。

話し終えて、「考え方が変わった」と言ってくれたので良かった。もちろん考え方が変わっただけですぐに質の良い仕事ができるようになるわけではない。だけど、大きな一歩だ。

そして、同じような状況のライターさんは多いのではないかとも感じ、自分が伝えた内容を一部noteでも紹介してみることにした。

※このとき相談に乗ったライターさんから後日連絡があり、「アドバイスのおかげで着実に仕事が増えてきました」と嬉しいご報告をいただきました。

「やらないこと」を決める

ぼくも2017年にフリーライターになったばかりの頃は、仕事が何もない状態で会社を辞めたから、どうやって稼げばいいのか、どうやって仕事を探せばいいのか、何もわからなかった。

最初の3ヶ月間はほとんど収入がなかったに等しい。そして4ヶ月目に100万円が振り込まれた。その冗談のような話はここでは割愛するが、ひとつ確実に言えることは、ぼくは「やらないこと」を決めていた。

ネット上に溢れていた「3000字の原稿10本で2万円」「ライター初心者でもOK」というような、「創造性を求められない、肉体労働のような作業に近い、そういう書き仕事はしない」と決めていたのだ。

うまくいったのには偶然も大きいが、戦略はきちんとあった。ぼくは良い仕事がしたかった。「これを書けて幸せだ」と思えるような、真にやりがいのある仕事をしたかった。そのためにフリーランスのライターになったのだ。

ライターとして名を上げる。そのための戦略は、安い仕事をひたすら受け続けて時間を犠牲するようなことではなく、なけなしの貯金をはたいて行動を起こすことだった。

無数にいる「替えの効くライター」から脱却するための、差別化のための自己投資だった。そして3ヶ月後、行動は実り、大きな仕事を得られるようになった。

フリーライターとしてゼロから始めて、ソフトバンク、ユニクロ、リクルート、朝日新聞社、プレジデント社、TABI LABO、阪急交通社など、これまでの3年半で20社以上の企業と仕事をさせていただいた。

先日はテレビ東京の「生きるを伝える」というドキュメンタリー番組でも、フリーライターとしての生き方を取り上げていただけた。

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最初にどういう戦略で仕事を取っていったかは、この記事の最後の方でふれることにして、原稿料の話に戻したい。

「人間」に評価される文章を書く

ネットでこういうものを見つけた。

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(引用元:Webライターの文字単価は何円が相場? | 真剣にできる単価アップの方法)

言われてみれば、原稿料の相場は、あるようでないものだし、わかりづらい。

それに、ライター同士で、何の原稿料がいくら、といった情報交換をすることもほとんどない。だから余計にわかりづらい。

ここでも、なんの原稿がいくらとか、そういう話をするつもりはない。が、少なくとも原稿1本2000円のような仕事はしていない。まして「1文字◯円」のような文字単価で決まる仕事はしない(正直に言えば一度だけしたことはあるがもうやらない)。

最低でも1本2万円以上の仕事をするし、クライアントによって5万円だったり10万円だったり15万円だったりする。あえて文字単価に換算すれば1文字10円〜50円くらいになる。

やりたい人はやればいいが、1文字0.1円とか、そういう文字単価で文章の価値が決まる仕事をしていても、ライターとして成長していける可能性は乏しい。

書くことだけで生活していくなんて夢のまた夢になってしまう。

そういう仕事は大抵SEOで上位を狙うような記事だから、Googleに評価される、SEOに強い文章は書けるようになるかもしれない。

けど、読むのは機械ではなく、人間だ。

ライターとして、人間に評価される文章を書きたいと思っているのであれば、そういう仕事は「知識を得るため」と割り切ったうえでやるか、距離を置くか、どちらかにした方がいい。

誤解のないように言えば、ぼくもクライアントや記事の目的に応じてSEOを意識して書くことはたくさんあるし、SEO自体は世の中を便利にする素晴らしい仕組みだと思う。「渋谷 ランチ」と検索すれば、瞬時におすすめのお店を教えてくれるのだから。

ただ、安易に「いかがでしたでしょうか」で締め括られるようなライトな情報提供記事の多くは、文章的な素晴らしさは求められていない。村上春樹の「やれやれ」も、ファンには垂涎ものだが、SEO的には無価値な言葉なのだ。3000文字書いても2000円しかもらえないのなら、そこに「豊かな表現を織り交ぜよう」という意欲さえなくなるのではないか。ぼくだったら、早く書き終わらせてマンガを読みたい。

そしてそう思ってしまう時点で、それは「仕事」というより「作業」である。「創る」ものではなく、「こなす」ものである。

だから間違っても、「この仕事の延長線上に物書きとしての良い仕事が待っている」なんてことはほとんどないと思った方がいい。

この記事を読む方々は少なくとも、適正な報酬を得る健全なライターになってほしい。

前書きで随分長くなってしまったが、では具体的にどういう考え方を持てば単価が上がっていくのか、もしかしたらヒントになるかもしれない経験や考え方をこれから伝えていく。
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