産後の一年間は生涯で一番幸せで生涯一番辛かった

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コラム
私は高齢出産で子供を授かりました。
『ママになる』ことは若い頃からの憧れだったので、
赤ちゃんが欲しい歴は20年以上。
ようやく授かった子どもです。

妊娠がわかってから、ちょっとした異変がおきても先生に相談するくらい
もともとの大雑把な性格からは想像できないくらい神経質になりました。
無事生まれてきてくれた時のすべての景色は今でも鮮明に覚えています。

子どもを授かったことは私が生まれて一番うれしかったこと。
そして子どもが生まれた後の1年間は、
間違いなく私が生きてきた中で1年間で一番幸せな年でした。
でも私が生きてきた中で、一番辛い1年間でもありました。

高齢出産の私は、子供を生むまで理不尽なことも辛いことも
様々な経験をして、精神的に成熟した大人だと思っていました。

周りから見ると私は何不自由のない幸せそうな人。
でも、実際は実家も遠く友人知人もいない場所での子育て。
頼る人はいないし周りから断絶された世界でした。

赤ちゃんといると幸せそうに見えるんです。
実際に幸せでした。
子どもの笑顔を見ていると疲れが吹っ飛びます。

だけど、ある日赤ちゃんを抱っこ紐に入れて、
両手に買い物をした重い荷物を抱えて歩いていた時、
後ろから年配の女性に声をかけられたんです。

「一番大変な時だけど最高の時だね。お母さん頑張れ」

私は泣いてしまいました。
女性はオロオロしていましたが、
『大変な時』ってわかってくれるだけでも嬉しかったんです。

家庭は閉鎖した空間。
中のことは他人にはわかりません。
身内も知人もいない中、
協力的な旦那さんばかりではありません。

実際に産後の離婚率ってとても高くて、
2016年の親世帯等調査結果報告では離婚した夫婦の約4割が、
子どもが0~2歳の時に離婚となっています。

協力的な旦那さんばかりだとこのような結果にはならないはずです。

昔に比べると、家事育児に協力的な旦那さんも増えましたが、
ママが求めているくらいにできているパパはめったにいないです。

「仕事しないで子育てだけやってんだから楽なもんだろ?」
って耳を疑うようなことを言う男性だっています。
仕事をしていても結局ママにばかり負担がかかっている家庭もあります。

専業主婦でも仕事を持っていても同じ。
ママは大変なんです。

子どもが大切なら、ママのケアが大切です。
それがわかってくれる男性ばかりならいいのですが…。
訴えても聞く耳を持たない人もいれば、
逆ギレされる場合もある。

そしてある日、レッドカードを出して妻の苦しさに気付く。
(気付かない人も多いです)

私の場合はカウンセラーの方々に救われました。
母に話をしても「お母さんもそうだった。お父さんなんてもっと酷かった」
と「我慢しろ」と言いたげな返答で余計辛くなりました。

友達や親、良かれと思ってアドバイスをくれる知人。
でも、もし、心が傷ついたら相談することをやめてください。
傷つかなくても、なんか心がざわつくなら話をするのをやめてください。
あなたが嫌な思いをする必要はないんです。


産後ははじめてだらけの経験、
私は体の様子も脳の様子もまるで自分の身体ではないようでした。
そんな中で正常な判断もできませんでした。
自分がどれだけ一杯いっぱいかわかりませんでした。

「まだ耐えられる」「こんなつまらないこと」ではないんです。
民間のカウンセラーに頼るのもいいですが、
公的機関の女性センターなど、無料で相談できる機関もあります。
かならずどの地域にもあるので調べてみてくださいね。

どうか心の声を聞いてあげてくださいね。






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