玄空飛星派風水(中国風水)を利用して引っ越しを検討中の方へ

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 引っ越しのシーズンに入っています。

 その中で風水、とりわけ玄空飛星派風水(フライングスター風水)という名前をご存じの方はおそらく風水にある程度の興味や知識がある方でしょうし、その技法によって良い引越し物件を探したいという方も多いことでしょう。

 そうした場合に「私自身が判断、あるいは参考意見を他の方にゆだねるなら」どのような基準でその方を選ぶかについて、少しだけヒントを挙げておきますので参考になれば幸いです。
 かんたんに言えば、あくまでもわたし自身の考えではありますが、その方の知識に信頼がおけそうかどうか見分けるための私なりの基準ということですよ。
 あるいは玄空飛星派のみでなくて、中国風水全体の鑑定士をみるために同じことがいえるかと思いますよ。

①鑑定後、時間がたった後の相談が可能かどうか

 はじめにわかりやすいのは鑑定後、実際に物件に住んで半年間、一年間と時間が経過したのちの再鑑定が可能かどうかです。

 のちに書くように、玄空飛星派風水において最大のキモは坐向(建物がどの方向を向いているのか、つまり飛星チャートの特定です)の判断ですが、この坐向の判断はじつは流派によってほんとうに基準がさまざまです。

 そのために初学者の方ほどこの坐向の判断を簡単な基準で行いがちなもので、結果としては鑑定誤りの例は後を絶ちません。(私自身そうした鑑定の後にセカンドオピニオンを求められる例はわりと多いです)

 つまり時間を置いたのちの再鑑定については、以前に誤ったチャートをもとに判断をしていた場合、齟齬が出る可能性が大いにあるわけです。

 鑑定において結果を保証することはできませんが、少なくとも自分の行った鑑定に対して時間を経ても祖語のないきちんとした説明ができるのかどうかということ。

 また、好ましい鑑定結果を受けて生活を始めてみたけど実態がまったくそぐわない・・・そんなことがあった場合に、「マインドのせいだよ」なんて一言で済ませるのはありえないものだとも。

心理学でいうプラシーボ効果やピグマリオン効果、あるいはゴーレム効果といったものはたしかにあると考えていますが、それらは風水理論とは全く異なる話です。

 「マインド」ですべて解決するのなら風水理論なんてまったく必要のないもので、ポジティブな人だけが幸福を享受するものになってしまいますから。いずれこの種の問題については考えをある程度まとめた記事を書く予定です。

 ですから「再鑑定の依頼が可能かどうか」はその方がきちんと自分の鑑定に自信をもって判断をしているのかどうかを見極めるためのひとつの大きな判断材料です。

②鑑定結果が再検証可能なものかどうか

 つぎにわかりやすいのは鑑定結果の形式です。

 たとえば納品を受けた鑑定結果が、ご自身が風水理論を学んだ後に見た場合に「坐向を取った方位」や「周辺環境の良し悪しをどう判断したか」、あるいは「理気に対してどのような化殺を勧めていたのか」。

 これらの内容が後にみてきちんと判断できるものである形で納品を行ってくれる方は信頼度が高そうな気がします。

 たとえばひとつ例を挙げたら、鑑定士の中には偏角をきちんととることすらせずに判断を行う方がいます。
 そうした場合、おそらくは5割以上の確率でチャートの特定を誤った判断となりますが、その結果というものは、偏角を理解している人がその結果をみたら一目瞭然なわけです。

 あるいはご自身が偏角というものを理解したのちに鑑定結果をみたらその誤りには気が付けるはずのもので。

 そうしたものがわかりやすい、つまり再検証しやすい形で納品を行う方は信頼度が高いと思います。
 この意味で言うなら、様々な風水技法を併用する方においてもあまりに吉凶入り交じりの鑑定結果というものは、「なにが効果を奏したのかわからない」という事態が発生するため、あまり自分は好むものではありません。

 いちおう私自身も宅内の気の流れを測るための技法としては沈氏玄空飛星派風水の他だと、孔氏玄空飛星派、三元通天照水経、八宅派風水(八宅明鏡、陽宅三要)、紫白九星風水あたりの技法は理論を存じ上げてます。家相学(九星気学)については流派による差が激しすぎることと、九星気学をもともと使用していた方が沈氏玄空飛星派に技法を乗り換えた方をたくさん知っているので自分はそこまで信用しづらい・・・というところです。

 ですがそれらはそもそも「使うにしても使い分けが必要なものだろう」と私は考えているというのが実情ですし、

 それを推したうえでわたしが(沈氏)玄空飛星派風水をメインに据えるのはそれがもっとも効果を実感しやすいものだと考えているからで、ほかの技法はケースによって副次的なものとして使うことがある程度ですよ。

③坐向判断の難しさを知っているか方かどうか

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 坐向判断について、わたしのブログではわたしの持っている判断基準について意図的にあいまいな書き方をしています。 

この坐向の判断基準については結局のところこの技法のキモと呼べるもので、実は流派(グループ)によって基準は全く異なります。

 参考にわたし自身が所有している本の内で、「日本語で読める玄空飛星派風水理論に関する本」を出版している先生方はちょうど20名です。(日本語のみ、著者一人一冊で計上してます)

 これらを読み比べてみるとわかるのですが、流派ごとに坐向判断はまったく異なる基準が書かれているもので、さらに言えば実際の細かい判断基準は多くの場合鑑定士の方ごとに異なるものです。

 要は、坐向を判断することはそのくらい難しいものだということ。

 こうした問題について、2,3冊の本を読んで偏った観法を持ったひとつの流派で学んだだけの方は、その流派の観法のみが真実だと思って鑑定をするわけですからそんなに怖いことはありません。

たとえばマンションなどにおいて外観のみから坐向の確定判断を行うことはほんとうに難しく、この判断を簡単に行う方ほどじつは信頼がしづらいものだというのは、この技法を詳しく知っている方ほど痛感しているものだと思っていますので・・・。。

もちろん・・・とてつもなく経験豊富な老師クラスの方々ならば直感的にこうした坐向の判断できるケースもあるのですが少なくともそうした業は一般の鑑定士には不可能です。

 なお、仮に偏ったひとつの観法のみを知っている方は鑑定例が1000件あっても大した足しにはならないと私は考えています。その1000件のうちで齟齬を感じて自身の観法に疑問を持たない方ならば鑑定例が多くても無理やり自分の理論の枠内で判断をしているとしか思えませんから・・・。

 ですからここで言えることは「玄空飛星派風水という理論とどの程度向き合って勉強と実践を続けている方か、それが坐向の判断能力いかんを大きく変えるものだ」ということです。

 その意味で言えば、わたしが絶対に坐向を間違わないかという保証だってありませんので、なおさら坐向を慎重に判断しなければいけないと自戒の意味も込めて記しておきます。

④四柱推命などの知識がある方かどうか

 これは引っ越し鑑定のみで考えたらそこまで重視するものではありませんが、そもそも論として中国占術で運気の良し悪しを測るための判断基準は風水がすべてではありません。

 自分が見させて頂いている範囲の中で、風水のロジックと結果があわないなあと感じる方については四柱推命までみさせて頂くとある程度実態とロジックとの適合が取れるケースが多いとも感じています。

(ただし引っ越し鑑定でそこまで見ることはしていません。あくまでオンラインの自宅鑑定では一部のケースのみで、四柱推命をみるかどうかの判断は風水の鑑定に足しになるとこちらで判断したケースのみ実施してます)

 これら風水と四柱推命においてのロジックは互いに異なるものではあるものの、それらのロジックには整合性があるものですので、風水理論に詳しい方はおおよそのケースで四柱推命も詳しい方だと感じます。

 同じことは奇門遁甲や断易といった技法にも通じる話ですし、四柱推命や奇門遁甲、断易などの世界は玄空飛星派風水以上に雑多な流派が存在し、理論が各々にあまりにも違いすぎるためにそれらを使うにしてもどの流派のどの観法かという問題はとても重要だということは付け加えさせて頂きます。

⑤丑、辰、未、戌の4方位(四金殺)に注意をする方かどうか?

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 四金殺(しきんさつ、よんきんさつ)とは、物件の向きが丑、辰、未、戌の4方位に該当した場合などに該当する可能性のある複数の水法による殺で、「悲惨な死、投獄、末期がん」などといったものを意味する、中国風水全体でもトップクラスの凶だと考えれる殺です。
 丑、辰、未、戌は、基準となる子の中心(磁石で測った北の中心ということです)から見てそれぞれ以下の方位角に該当します。

丑  22.5度~37.5度 (北東)
辰 112.5度~127.5度(南東)
未 202.5度~217.5度(南西)
戌 292.5度~307.5度(北西)

 この四金殺については、その土地や周辺環境との兼ね合いの中で判断を行うものですから、これらの方位をもった物件だというわけで四金殺に該当するわけではありません。

 四金殺には大きく分けて3つ程度のパターンがあると考えていますが、日本語の市販本においてはそれらの観法は記されておらず(1種類のパターンしか市販本には掲載されていないと思います)、残る2パターンにおいては水法の知識がないことには判断がつかないところです。

 また市販本でわからない四金殺のケースのひとつは「大劫殺(だいごうさつ)」と呼ばれるものですが、実際に有名な事件が起こった物件等においてもこの殺に該当しているケースがしばしば存在します。

 そのために、鑑定を受けた物件が「丑、辰、未、戌」の4方位に該当した場合などにおいては「四金殺」に該当していないかどうかの確認をしていただくとよいと思います。

わたしなら四金殺に該当している可能性が高い物件は「ほかのすべての条件が整っていたとしても」お勧めすることはありません。これら4方位の坐向を持つ物件をお勧めするのは四金殺に該当していないことが絶対条件です。(四金殺の一部のケースにおいては対処が可能なものが存在しますが、大劫殺などは対処不可能ですよ)

 なお、鑑定後に自宅の坐向がどの方位に該当するか示さない鑑定士はそういないとは思いますが・・・チャートについてはネット検索をかけたら出てきますのでご参考になさってください。

参考:うちの流派ではその殺は見ない!の落とし穴

 先に書いた四金殺は、厳密には周辺環境による判断を行う形殺ではなく、玄空飛星派の観法でもなくて「水法」により判断を行う理気殺です。
 たとえばそうした知識が全くない方からすれば「うちの流派ではその殺は見ない!」といわれる方がいるかもしれません。あるいは極端な例を言えば替星チャートや空亡についても同様です。さすがに周辺環境を全く見ない人はそういないと思いますが・・・?

 ・・・ですが、わたし自身は風水というものを医師が人体を診断するものに近いものだと捉えています。

 まっとうな医学の知識において「流派によって検討する事項が違う」というのはありえない話です。明らかなトンデモ論なら話は別ですが。

 ですが一定以上に重要な問題であれば、それらについては「知らないから考慮しない」というのはあり得ないお話で。。

 たとえるなら、わたしなら「~の学閥では~の薬による~~の臓器に対するダメージは検討しない!」と言われたらそのお医者さんを信用することはありません。無論それがトンデモ論なら話は別ですが、古典書にガッツリ載ってる内容でかつ実際にニュースになるような事件の起こってる例がちょくちょく見られるものです。

 「知識があるうえで実際の鑑定歴からそこまで重視しない」というものと、「知識がないから見ていない」のは全く異なる話ですよ。

 それにそもそも風水なんてものはとてつもなく検討要素が多く、本気で勉強しだしたら習得に何十年かかるものだかわかりませんし、そもそも一生かけてもすべての技法を適切に習得することなんてできるのかどうかすら怪しいほどに先が長い学問だったりします。

 例を挙げるなら経済学や政治学、比較文化学、物理学、心理学・・・といった諸々の学問において「わたしはこの学問を習得している」と言う方は、えてしてその学問を大して知らない方ですから・・・。

 その前提で考えたら、「学び続けている方」とそうでない方の力量、知識量に差が出るのは当然の話ですよ。

おわりに/信頼のおける風水の鑑定能力試験ができるかも?という話

 現時点で風水鑑定において頼りになる資格や肩書きといったものはありません。しいて言うなら自分が「肩書きのみ」で頼りにできると考えているのは(現状の日本の風水界では)世界五大風水師筆頭であるレイモンドロー老師のディプロマ保持者の方くらいです。 

 ロー老師のディプロマは老師ご本人による風水、四柱推命、易の理論に対する試験があるため一定の力量のない方にはディプロマは授与されません。

 講座を受けた皆が同等の知識と技量を有するようになるかどうかは学校の授業を考えて頂けたらおのずと答えは明らかかと思います。学校で生徒全員が等しく満点を取れた例なんてものはそうそうないことでしょう。

 ですから「あの先生の講座受講者!」という事実だけではその方の知識と鑑定能力がどれほどのものかの根拠にはならないということです。

肩書き以外で頼りにできるものは「その方が鑑定したのちに好ましい結果が訪れた方の例が多くあること」で、その次は「その方の書いている文章」です。結局のところは肩書き以上に入居後一定期間を経過した被鑑定者の方が言っていることが何より重要ですし、その次にはその方の文章です。

 どの鑑定士を選ぶかはもちろん個人の自由ですが、玄空飛星派風水を使用してみたいという方は参考にして頂けたら。

 なお、わたしの記事についてはおそらくほかの鑑定士の方々も記事を見られている方がいるかと思いますが、この記事に書いてある内容で自信がないと考えられる方は、どうか間違った鑑定を行う前にもっと学んでいただけたらと切に願います。

 ちなみに、ほかの鑑定士の方に向けての言葉ですが、第9運に入った現在において、9運のチャートがどのように物件に影響を及ぼすかについてどのような言及があるかご存じでしょうか。
 そうした元運の考え方そのものも先生方によってまちまちだということは少し書かせていただいておきます。

 この業界は誤った鑑定で不幸な結果に至る方の例は後を絶ちませんし、次のような言葉は明らかに鑑定士を戒めるために存在している言葉です。

 命※に詳しからずば人の将来を損なう。風水に詳しからずば一家の将来を損なう。※めい=四柱推命などでみる宿命のことです。

 わたし自身ももちろんそうですが、どうか判断は慎重に行ってください。実際に住んだ後の状況を聞くことができない引っ越し鑑定においてはことさら注意をして鑑定するべきですのでどうかお気をつけて頂けたらと思います。

 また、この鑑定士の知識と技量を判断するための基準として、じつは「とても信頼のおける鑑定能力試験」が開始されるかもしれないという情報を耳にしています。

 信頼のおける基準ができたらその試験で各々の鑑定士がどの程度の技量を持っているのかは一目瞭然となる可能性が高いですので、いずれその情報がオープンになればまたお知らせをさせて頂けたらと考えています。

 むろん私のみが正当な判断を下せるなどとは思っておらず、鑑定士の選択は個人の自由なのですが、どうか「~流派所属」や「~協会所属」といった肩書きのみでどうか鑑定士を判断なさらずに頂けたらと切に願います。

 結局のところ、まともに鑑定のできない鑑定士が増えると今以上に日本での風水というものの信頼度はさらに落ちてしまいますので・・・。

 それではこの記事はここまでです。あくまでわたし自身の考えを記したものですが、参考になれば幸いですよ。

 また、私自身の玄空飛星派風水理論に関する記事は以下のものなどにも書いてますのでよかったら他の記事も見ていただけたら嬉しく思います。

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