フライングスター風水(玄空飛星派風水)とはどんなもの?(超短縮版)

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 このブログでは理論の詳細な説明までは行いませんが、フライングスター風水(玄空飛星派風水)のあらましについて超かいつまんで説明します。

 まずはじめに大切なこととして、風水は「目に見える周辺環境や建物の形(巒頭=らんとう)」と「目に見えない気の流れ(理気=りき)」の両方を重視するものです。



 そしてフライングスター風水は世界の富豪が利用している、「最強の風水技法」と呼ばれる建物内部の期の流れ(=理気)を量ることに特化した技法です。

 この技法において建物内部の気の流れを量るために必要な情報はシンプルに①建物の建築時期、②建物がどちらに顔を向けて建てられているかの二点になります。それらの情報からその建物が持つ独自の気の流れを推し量るのがフライングスター風水だというわけです。

 まず初めに建物の建築時期についてですが、この流派においては「三元九運」という時間軸を使用します。

 20年ごとに運気の流れは入れ替わるもので、9つの区分に分けられた180年間が周回する時間の流れが存在するというものです。

 なお、2023年現在は第八運(2004年2月4日~2024年2月3日)に属しており、2024年2月4日(立春)をもって第九運が始まる節目の時期とされています。

 この時間軸のうちどの期間区分に建築された建物であるかによって全く同じ方位の建物でも気の流れは異なります。

 次に建物の向きですが、原則としては360度の方位を24分割したそれぞれに気の流れのパターンがあるとするものです。下の図は基本的な24区分の方位を示したものです。(つまり9運期×24で基本パターンは144ということですよ)
地盤24山.png
 図は北を下側にしたものなので、それぞれ真北が子、真東が卯、真南が午、真西が酉の方位になります。

 ただし実際にはこの24分割の方位の境界付近に顔を向けた建物に使用する特殊な「替星チャート」というものが存在するため、実際のパターンはもっと多岐にわたります。
 ですので、一度二度の測定誤りがチャートの誤りを誘発することは大いにありえます。地図上で角度を測る場合にも地図上の真北は磁石で図る北(磁北)とは一致せず、そこには国土地理院の示す「偏角」を考慮する必要があります。

 球体の地球を無理やり平面に落とし込んだものが地図ですので、角度にはズレが生じるということですよ。

 さて次に建物の顔ということについてですが、建物の顔がどちらを向けているのかという判断はこの技法の要となるもので、最も難しいところになります。

 建物の顔は主に①玄関方位、②建物周辺のオープンスペースの方位、③最も印象的な眺望の方位、④建物の主要採光面、⑤建物への接道状況と導線、などから判断しますが、玄関の向きやベランダの向きと建物の向きは必ずしも同一ではありませんし、同じ間取りを持つ物件であっても周囲環境により建物の向きが異なるケースは多数存在します。

※それまで秘伝とされていた玄空飛星派風水を世に広めた沈竹礽(しんちくじょう、1849年—1906年)がまとめた玄空飛星派の教科書とも言える「沈氏玄空学」においてすでに「玄関と建物の向きが同一でない」ケースについての言及はなされています。100年以上前の住宅と現在の複雑な住宅の建築様式があまりにも違うことはいわずもがな、です。

 こうした建物の向きを判断することが難しいケースにおいては実際の生活状況を聞き取り、チャートの持つ意味と突合をかけていくことによってしか建物の向きを確定することはできません。

 そうしたことからも周辺環境とフライングスター風水は切っても切り離すことはできません。その外にも建物外部の周辺環境は宅内の気の流れに対して影響を与えるものですし、周辺環境が一定の条件にあるときにのみ発動する気の流れというものも存在しますので。

 これらが風水の鑑定に周辺環境の確認が必須となる理由です。周辺環境の確認なしに風水の鑑定はできません。

 そうして建物の建築時期と建物の顔の方位からその建物がどのような気の流れを持った建物なのかを推し量る、、、のですが、ここに一例をあげます。これが建物内部の運気の流れを示した「飛星チャート」と呼ばれるものです。
E2,E3.png

 これは第七運(1984年2月~2004年2月)に建築された辛山乙向(わかりやすく言うと東向き3区分のうち、少しだけ南に寄った向きを持つ建物だということです。)の建物にかかる木の流れを図式化した「飛星チャート」になります。風水のルールに則って南側を上に書いており、「山」マークは建物の背を、矢印は建物の向きを示しています。

 次に実際の間取り図にチャートの気の流れを当てはめてみます。チャートにおける右上の数字と左上の数字のみを間取り図の方位に置き換えて転記したものが次の図です。

3-2.png

 鑑定においては様々なルールがありますが、まず何よりも大切なのはチャート右上の数字「向星(こうぼし。水星(みずぼし)とも言います)」と、チャート左上の数字、「山星(やまぼし)」です。

 向星は主として「財運」を表し、山星は主として「健康運、人間関係運」を表します。また、向星はリビングや玄関といった活動的な場所でその効果を発揮し、山星は寝室や書斎などの静かに使用されるスペースで効果を発揮するものだとされています。

 そして、どの数字が良い数字なのかという問題については、第八運期において良い数字は「8,9,1」の3つです。8が大吉、9が中吉、1が小吉と考えていただければよいかと思います。

 そして大切なことですが、2024年2月4日に第九運に入ると吉凶が入れ替わり、「9,1,2」の3つが良い数字として変化します。9が大吉、1が中吉、2については9運に入ってすぐには小吉とは呼べませんがいずれそうなるというイメージを持っていただければ。

 また、上にあげた3つの吉とされる数字以外の数字は原則すべてが悪い数字です。つまり9つの数字のうち6つが悪くて3つが良い。

 それらを総合すると、玄空飛星派の理論においてはすべての家が財運や健康運によい方位を持っており、同時に悪い方位も持っている。また、すべての家において方位の吉凶は変わるもの。ということになります。

 数字のそれぞれにおいても意味がありますので少しだけ紹介します。

1・・・学問での成功
2・・・病
3・・・盗難
4・・・不貞
5・・・突発的な災い
6・・・法的トラブル
7・・・破壊
8・・・忠義
9・・・結婚

といったものです。この数字の意味についても時間経過とともに移り変わるもので、たとえば2は2023年時点で同じく大凶の星で病を象徴するものですが、2024年2月4日以降の第九運においては治癒を意味する星に切り替わります。

 また、ここでは書きませんがすべての数字は複数の意味を持ち、また数字の組み合わせそのものも独自の意味を持つとされています。例えば・・・

2と5・・・大凶の組み合わせ。突発的な病や死、経済破綻などを意味します。
6と8・・・良い組み合わせ。金銭的な利益があるとされます。
といったもので、81通りすべての組み合わせに各々の意味があります。

 建物内部の各方位における財運、人間関係運、健康運の良しあしを数字から読み解いていく技法、それがフライングスター風水(玄空飛星派風水)だというわけです。

 また次の記事で実際の鑑定例についてはお示ししますが、これまでに書いたもののほか、この風水技法において重要だとされているいくつかの概念を記しておきます。

A.本命卦
B.年飛星
C.化殺(レメディ)

 A本命卦とは、建物を使用する個々人の生まれ年等から建物内部の特定方位の気の流れがその人に対して与える影響を推し量るための理論です。

 Bの年飛星については、ここにあげたような建物が各々に持つ独自の気の流れのほかに「どの建物にも等しく流れるその年一年だけの気の流れ」があるとするものです。参考に2023年の年飛星は以下のようなものですよ。

2023年飛星.jpg
 つまり2023年(旧暦換算なので2024年2月3日までのことです。)においては南に最大吉の8が巡っており、中吉の9は北側に、大凶星の2と5はそれぞれ東と北西に巡っているということです。

 Cの化殺(レメディ)については、実際に鑑定を受けた建物内部の気の流れをどのように調整、あるいは改善するかという技法についての理論です。化殺についても追って別記事を書く予定です。

 こうしたものの積み重ねの中で実際の鑑定を行うものがフライングスター風水の理論です。
 おそらくこうした概念的な話では内容がつかみづらいと思いますが、、、次の記事でこれらの理論を踏まえた鑑定例について示しますので読んでいただけたら幸いです。

 それではこの記事はここまでです、ここまで読んでいただきありがとうございました。

※この記事は拙文「フライングスター風水のあらましについて」の省略版です。

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