自分のことをダメなやつだと思えたキミは素晴らしい。
なぜかというと、自分のことをダメなやつだと思えた時点で、
「本当の自分はダメじゃない」
って、いうことを証明したことになるからだ。
ドイツの哲学者ニーチェを代表する著作
「ツァラトゥストラはかく語りき」に、こんなセリフがある。
「かなしいかな!人間がもはやなんらの星を産むことが
できなくなる時がくる。かなしいかな!もはや自分自身を
軽蔑することのできないもっとも軽蔑すべき人間の時がくる。」
本当にダメなやつというのは、自分がダメだとは気づかない。
変わりたい!成長したい!と、もがき苦しむことなんてしない。
自分を恥じることなんて一切ない。
都合の悪いことは、すべて自分以外のせいにする。
会社が、政治が、環境が、友達が、家族が悪い。
自分はいつも悪くない。
自分を軽蔑することのできないやつの時代。
誰かを批判することでしか、自分の価値を確認できないやつ。
ニーチェが言ってたそんな時代が来ている。
確かにキミはダメなやつなのかもしれない。
そう考えることは確かに苦しい。
でも、自分のことをダメなやつであるということを認識し、
軽蔑することのできているキミだからこそ、
自分を超えることができる。
今の自分に全然納得できていないのに、
「キミは素敵ですよ。」
「キミという人間はオンリーワンなんですよ。」
「キミはこのままでいいんですよ。」
なんて言われて納得できるか?
もし、誰かにそう言われてそう思い込まなくてはいけないのだとしたら、
それはつまり、「今のダメな自分が本当の自分なんだ」
と認めてしまうことにだってなりやしないか?
だからこそ、今、自分のことをダメなやつだと思えている
キミは素晴らしい。
ネガティブ思考だって決して悪いもんじゃない。