【出版業界にいないと知ることはできない】出版社は本のタイトルをどう決めるのか 2

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下記の本は30万部突破し、今も売れている超ロングセラーです。
⚫『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』(槙孝子・鬼木豊/アスコム)
健康本はドクターが著者、監修者の場合が多いためタイトルに病名や症状が入った硬いものになる傾向があります。
購買する読者も病気になったり、ケガをして困っているから買うケースがほとんどでしょう。
 「ふくらはぎをもむだけで長生きできる」。
こんな簡単なことで長生きできる! 書店で初めてこの本を見た人は驚くでしょう。
この本が発売された2013年は、このようなアプローチの健康本のタイトルは皆無でした。
この本のオンライン書店などの内容紹介は以下です。
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血液の70%が集まる下半身の血流を上げれば病気にならない! もむだけで、体が温まって免疫力がアップする最強の健康法!
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これを「長生き」という漠然とした目的にしたのも大部数になった要因だと思います。
この本のタイトルが、
『血液の70%が集まる下半身の血流を上げれば病気にならない!』
『もむだけで、体が温まって免疫力がアップする最強の健康法!』
こんな感じだったらどうでしょう?
具体的なイメージもわかないし、「病気にならない」「免疫力がアップする」と言われても、「で、何ですか」としか感じないと思いませんか?
では、「長生きしたいですか?」と聞かれたら、「そりゃ、したいです」と多くの人が思いますよね。
正面からベタにタイトルを付けたほうがいい場合もありますが、「で、何ですか」を「そりゃ、そうなりたいですよ」と思わせるのもタイトル付けの重要なポイントです。

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