商業出版のメリット⑦印税収入の多様化

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ビジネス・マーケティング
印税の支払い方法は近年多様化しています。
●印刷した部数に対して支払う
●一定期間後、印刷した部数から返品部数を引いた実売部数に対して支払う
●初版分に関しては低く印税を設定する代わりに重版分から印税の料率を上げる
などがあげられます。
ただし、話のネタで出てくる「夢の印税生活」のようなことは考えないほうがいいです。これは本の出版というビジネスの規模が大きかった時代の話です。そのため、メリットの最後の項目にしています。
あくまで顧客に価値を与えて、自己実現やビジネスのフィールドや可能性を広げるための商業出版と考えましょう。
紙の本のビジネス規模が縮小傾向にある一方で電子書籍の規模は拡大を続けています。
今後も拡大傾向は続くでしょう。
電子書籍の場合、厳密には印税ではありません。一般的には、売れた部数から電子書籍化するにあたって出版社が負担した諸経費を引いた後の額に対して、紙の印税の2倍の料率をかけた金額となります。
計算式にすると下記となります。
●(一定期間〈半年もしくは1年〉に売れた部数×本体価格-出版社が負担したデータ制作代などの諸経費)×紙の本の印税の2倍の料率
各出版社の方針にもよりますが、紙の本と電子書籍をほぼ同時に発売する傾向が強まっています(サイマル出版といいます)。
著者のなかには、「電子書籍の方が本体価格も安いし、紙の本が売れなくなるので嫌だ」と言う人もいます。
しかし、「紙の本の読者と電子書籍の読者は食い合わない」というのが多くの出版社の見解だと思います。ですので、出版が決まったときに紙・電子の同時発売の依頼を出版社から受けたら承諾したほうが得策です。
また、電子書籍では下記のことが行われています。
●Amazonでは定期的に電子書籍の期間限定割引セールが行われる
●Amazonの読み放題サービス、「Kindle Unlimited」
この対象商品に自分の本が選ばれたら、「値引きされたり、読み放題にまさに放り込まれる」と不利益に感じるかもしれません。
しかし、長い目で見ると、これも得策といえます。
電子書籍では売れ筋ランキングに入るなど、とにかく本の存在を知ってもらうのが最重要なのです。
現に下記のような現象はよく起こります。
●割引期間中にAmazonの画面で露出が格段に増える⇒割引とはいえ部数も多く売れる⇒割引期間後も割引前より売れ行きがアップしている
もっとも、期間限定割引やKindle Unlimitedの対象本に選ばれること自体ハードルがすでに高いです。この話も依頼が来たら受けたほうがいいです。

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