「図解眠れなくなるほど面白いストレスの話」ゆうきゆう監修

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今回はストレスに関する書籍をご紹介しようと思い読んでみました。
「図解」シリーズや「マンガでやさしくわかる」シリーズなどは分かりやすかったり、復習の時短になるので割と選びがちになりますので、ご承知ください。

第1章 いいストレスと悪いストレスの見分け方

まず、ストレス=悪ではなく、「ストレス=悪」という考え方が悪である。スタンフォード大学の研究では、「ストレスは体にとって必ずしも悪いものでは無い」と答えた人の死亡リスクは低くなっていることがわかっています。
ニューオリンズ大学で行われたスカイダイビングの研究について、初心者よりベテランダイバーの方が心拍数が高く、より緊張していること、さらには興奮や喜びの感情も大きくなっていることがわかりました。

しかし、つらいことを気合いだけで乗り切ろうとすると、嫌だと思っていることがますます嫌になってしまうことがあります(生理的覚醒による優勢反応の強化)。

また、ハーバード大学のネコにストレスを与える実験により、ストレスがかかると「闘争・逃走反応」を示すと考えられてきました。ですが、人間は「挑戦反応」と「思いやり反応」という全く異なる反応を示すと、アメリカのデーヴィス博士も提唱しています。

第2章 原因不明の体調不良はストレスのせい?

身体的または精神的なストレスや緊張は腸の運動に影響を及ぼし、おなかの不調を引き起こすことがあります(過敏性腸症候群(IBS))。

不安を打ち消す簡単なメソッドとして、自分の周りにある不安と安心の境界線をハッキリさせる方法があります。家族や恋人など、自分が心を許せる人だけが立ち入れるエリアの距離(愛情距離)を意識すると、気持ちが安らぎ、漠然とした不安の解消に役立ちます。

睡眠障害は慢性化すると、集中力や判断力が低下するだけではなく、免疫機能が下がることで病気や感染症にかかりやすくなります。ストレス軽減に大切なのは、眠れなくてもあまり気にしすぎないことです。

一年のうちある時期にだけ気分の不調や意欲の低下に悩まされることもあります(季節性感情障害(SAD))。日光に近い明るさの光を一定時間浴びることにより、体内時計を調整するメラトニンというホルモンの働きを正常化させ、うつを改善します。

「口唇欲求」のような衝動的な欲求は、後の20分程度のやる気や幸福感はアップしますが、それを過ぎるとむしろ気分が沈み、ストレスフルな状態に戻ってしまうことがわかっています。喉のあたりの違和感が続くのは典型的な「ストレスボール」の症状です。最も即効性の高い方法は「意識をそらす」ことです。

ストレスを上手に解消出来ないままでいると心が限界を迎え、「うつ病」「適応障害」「パニック障害」などの心の病へと進んでしまう恐れがあります。食欲が落ちる、眠りが浅くなる、趣味を楽しめない、仕事のことを考えると不安になるなどの前兆に気づいたら休息をとるよう努め、ストレスを上手に発散することが予防になります。
従来の、あらゆる場面で意欲が低下してしまううつ病とは違うタイプのうつ病にかかる人が増えています。新しいタイプのうつ病では、はっきりとした気分の浮き沈みが見られます(気分反応性)。さまざまな不調が病気のせいだと認識出来ず、「自分はダメな人間」と、自己嫌悪に陥ってしまうケースも少なくありません。

第3章 つらい人間関係のストレスを解消する

近年HSP(Higely Sensitive Personー非常に敏感な人ー)という言葉が注目を集めています。HSPであることは必ずしも欠点ではなく、敏感だからこそ周囲に細やかな目配りができ、感情移入しやすいからこそ相手の立場に立って物事を考えられるのです。
HSPの「気にしすぎ」な気質は、「認知のゆがみ」すなわち考え方のクセを正すことで解決が可能です。具体的には、いま悩んでいることを思い浮かべて最後に「でも~だ」という反論文を作る訓練が有効です。
HSPの人は思考がいくつも浮かびがちのため、最大3つに絞ると伝えやすいです。「こう言ったら嫌われるにちがいない」という認知のゆがみにより言いたいことを主張できないケースでは、相手の反応を決めつけないよう意識することで、自分の意見も主張しやすくなります。それでも言いたいことが言えない人は、話の最後に「~たらうれしい」の一言をつけ加えることがオススメです。

第4章 男女で違うストレスの感じ方

男性は感情の言語化があまり得意ではないので、何か問題を抱えても人にうまく話せない結果、一人で悩んで精神的に追い込まれるなど、ストレスにうまく対処できない面を持っています。つらいときに人に相談せず、自ら問題の解決をはかろうとするタイプが多い男性には、比較的「チャレンジ反応」が起こりやすいとされています。

女性は人間関係の中で、自分の築くことに重きを置く傾向があり、誰かと軋轢があったり、うまく立ち位置を築けないと、ストレスを感じることが多いと考えられます。女性は人との結びつきによって困難や危機を脱しようとする「思いやり反応」でストレスを解消する人が目立ちます。

第5章 ストレスに負けない生活習慣

「心のよりどころ(息抜き方法)」を元気な時に用意しておき、スマートフォンや手帳などに記録し、いつでも見られるようにしておきましょう。落ち込んでからでは間に合わないので、「まだ大丈夫かな?」くらいのタイミングで心のエネルギーを補給すれば、少ないエネルギーで大きな効果が得られます。

医学的には、日照時間とうつ病との間には密接な関係があるとされ、総務省が発表した国別の自殺死亡率調査を見ると、日本と同じかさらに高緯度にある日照時間の短い国で自殺の多いことがわかります。1日30分ほど日光を浴びることでセロトニンによるストレスの軽減やうつ予防の効果があるとされています。

昼間の短時間の仮眠は脳の機能を向上させ、判断力や集中力が上がり、やる気が出るなど効果があるとされています。座ったまま背もたれに寄りかかったり、突っ伏してでもOKです。

スペイン・マドリード大学の心理学者パブロ・ブリロンによる研究により、「姿勢と気持ちはつながっている」ことがうかがわれ、「背筋を張った良い姿勢」を取らせたグループはポジティブな発想をしました。また、めげそうな気持ちを再起させる特効薬として、マインドフルネスを使った深呼吸がオススメです。

気持ちがふさぎがちな方は糖質を控えめにし、代わりにたんぱく質が豊富なものを食べることでうつの予防や改善が期待できます。

ジェームズ・A・メンタールによれば「16週間運動療法を受けたうつ病患者は、抗うつ薬を服用した患者のグループと同等の効果がある」として、定期的に体を動かすことがうつ症状にも一定の効果をもたらすことを示しています。運動の強度や量ではなく、例え1日数分でも毎日または定期的に続けることが大切です。

フェアリー・ディキンソン大学の心理学者E・フォレーが行った実験では、1分間無理やり笑わせると、1分後にはどんな人も気分が上がっていました。また、上機嫌で笑顔の人を見るていると、見ているほうも幸せになります。

第6章 ストレスをためない生き方

「パレートの法則」は、「人生でたいせつなもの」は全体のうちのたったの2割で日常生活で抱えている用事の約8割は雑事であり、ここにエネルギーを費やすのは非効率であることを示しています。

自分の気持ちがネガティブになりそうなときは、今の自分の行動や気持ちを言葉にして映画を見るように観察することで、落ち込みそうな気分に待ったをかけられます(マインドフルネス)。

太古の昔、人が狩猟生活を営んでいた時代は、過酷な自然環境や獣との闘いなど、常に生命の危険に脅かされており、いつも最悪を想定できる人が高い危機回避能力を持ち、生きのびる確率も高かったのです。「人はネガティブで当然」「無理にポジティブなフリをしなくてもいい」と自信を持ちましょう。

自信がある人や向上心の旺盛な人は、無意識に上方比較しやすいと言われており、一方、自信や向上心が低下してくると下方比較をしやすくなり、安心しようとします(社会的比較理論)。

自分が最も重要に思う価値観リストを紙に書いたり、スマホのメモ機能に入れたりして携帯し、心が折れそうなとき、いやなことがあったときなどに確認することで、気を強く持ち快活に生きられます。

精神科医のアルフレッド・アドラーが唱えた『アドラー心理学』に、「課題の分離」という考え方があります。「他人の課題は他人が解決すべきもの。自分の課題は自分が解決すべきもの」であり、他人の課題に介入することで対人関係に軋轢が生じることを示しています。やるべきは「自己の変革」である。

WOOPの法則
・Wish=希望
・Outcome=結果として起こること
・Obstacle=希望を邪魔する要因
・Plan=障害が起こった時の対策

気の遠くなるような高い目標でも、人生をゲームに見立ててステージをクリアするつもりで、目の前の課題に取り組むことで無敵メンタルを作ることができます。

心が不安定になったら「話を聞いてもらおう」という気持ちで、クリニックを訪ねましょう。

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心理セラピストtakashi

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