コピーライター=チョチョイと日本語を書くとウン十万、ウン百万のお金がもらえる
すごい!夢のような職業ですね!私もなりたい!
すでに何年も何年もコピーライターだけれども!そんなコピーライターになりたい!そしているのなら出会ってみたい!どこにいるのか、誰か教えてください。
早々に結論を言うと、そんなコピーライターはいません。
コピーライターとして有名な方々にだって、チョチョイと日本語を書いてウン百万もらえる人なんて、いません。
お金というのは価値です。
言い換えると、そこにかかっているエネルギーと等価です。魔法か錬金術かを使わないと、チャッチャと書いた十数文字の文字をお金に変えるなんてできぬのだ バァン(机)
何百回と言われてきたこの言葉。
今回はこの大いなる誤解と一緒に、たまにご質問を受ける「コピーライターってどうやってなるの?」にお答えしていきます。
コピーライターって何?ライターとの違いは?
コピーライターもライターも、「伝わる文書」を書くのが仕事です。
「コピー」というのは、広告文のことを指します。なのでコピーライターは、”広告文を書くライター”です。
私の場合、肩書はコピーライター・コンサルタントとしていますが、ライターとしての仕事します。どちらも文章を書く仕事なので「ここからはコピーライターの仕事!ここからはライターの仕事!」という明確な境界線はありませんが、意識して切り替えているのは”立ち位置”です。
大まかに言うとこんな感じ↓
コピーライター:クライアントを代弁して文章をつくる・自分が主体ではない
ライター:自分の言葉で文章を書く・自分が主体
この立ち位置の切り替えは「伝わる文章」を書くのにとんでもなく重要になるので、いつか改めて書きたいと思います。
コピーライターに必要なスキルは?
・日本語が読み書きできる
・日本語で話せる
だいたい、以上です。
は?
バカにしてんの?
と思った方、本当です。
日本でコピーライターとして働くのに一番必要な条件は、日本語がスラスラ読み書きができ、日本語でコミュニケーションができることです。
コピーライターもライターも、「伝わる文書」を書くのが仕事だと前述しましたが、そもそも、わかりやすくて誰でも読める内容でないと、「伝わる文章」にはなりません。
そしてこの事が、
コピーライター=チョチョイと日本語を書くとウン十万、ウン百万のお金がもらえる
という大いなる誤解の原因だと思います。
名乗ったらすぐコピーライター
免許がある資格職ではないので、名刺の肩書に「コピーライター」と書けばすぐにコピーライターやライターを名乗れます。ちょうかんたん。
ただ、これでコピーライターになっただけでは、仕事は入ってきませんよね。
コピーライターは広告文を書くので、だいたい最初は広告代理店のクリエイティブ部門や、編集プロダクション、出版社の広告局、コピーライターの個人事務所など、広告業界に所属してコピーライターになるケースが多いんじゃないかと思います。
ただ、最初からコピーライター採用というのはある程度の経歴と実績がないと難しいので、養成セミナーに行って勉強したり、コピーライターのアシスタントとして修業したり、社内で管轄部門への異動を目指したりします。
ちなみに、華やかな職業と思われがちですが、仕事の96%くらいは石切り場でコツコツ石を穿つような職種です。圧倒的に根暗向け。
コピーライターとして報酬をいただくとは
あるコピーライター
<オレのセンスとインスピレーションを使ってナウでイカすコピーを考えキャッチーでエモーショナルなフレーズを連発してやるぜ!
これだ!
”いわゆるひとつのコミュニケーションが個人各々のソリューションとなり素晴らしいイリュージョンを創造してユーザーとのコンジャンクションを目指しますテンキュー”
ルーです。
ルーな文章を納品しようものなら、クライアントから殴る蹴るの暴行を受け、東京湾に沈められてしまいます。
コピー=広告文には、見た人に商品に興味を持ってもらう、買ってもらうなど、「人にアクションを起こさせる力」が求められます。
この「人にアクションを起こさせる力」こそがコピーの価値であり、報酬です。「これで買いたくなるだろう」「これでクリックしてくれるっぽい」ではなく、プロジェクトにかけた広告予算、その目標数値を達成する徹底的な戦略とロジック=裏付けが必要です。
コピーライターにセンスやインスピレーションはいらない
狙った成果が出なければ、クライアントからの仕事はこれっきりになってしまいます。コピーはビジネスなので、計画・計算された文言であり、センスやインスピレーションが価値となるアートとは別もの、というのが私の持論です。
コピーライターに必要な条件は
・日本語が読み書きできる
・日本語で話せる
ですが、この裏に必要な要素として戦略構築のためのマーケティングの知識や、データ分析、トレンドの把握、クライアントとの折衝、最終的に言葉にまとめる文章能力などがついてきます。
とはいえ、センスやインスピレーションが”自動的に働く”という時もあります。
考えて考えた末の飽和状態で、トイレやお風呂の中でフと降りてくる言葉だったり、なにげに目に留まったニュースの一言だったり。
職種に限らず、ある事へのアンテナをフルに働かせている状態だと、必要な情報にフと遭遇できたりします。それは人間の脳の仕組みをうまく活用できている=インスピレーションが働いている状態じゃないかなと思います。
最後に
最終アウトプットが「誰でも読み書きできる日本語」のため、誤解されがちなコピーライターの心の叫びを少し書いてみました。
もしあなたの近くにコピーライターの人がいたら、
「チョイチョイっとキャッチコピー書いてよ」
「いいなあ、数文字書いてお金貰えるんでしょ?」
と言ってはいけません。
きっと心の中で泣いているか、あなたを妄想の中でボコボコにしているでしょう。
そしてもしコピーライターになりたい、という学生さんなどがいたら、
やめておけ、茨の道だ・・・
とカッコよく言い放ちたい。
うそうそ、苦しい事も多いけど、楽しい事も多いですよ。
文字や言葉が好きなら向いていると思います。
そういうわけで
宣伝。
ココナラでは本格的キャッチコピーのサービスは出していませんが、リライトのサービスを出品しています。