ホームページのローカライズって結局なにやるの?外国語と日本語のホームページを徹底比較

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日本語のホームページを外国語に訳す時にローカリゼーションが必要ということは知っているけど、結局何をやったらいいのかわからない、と悩んでいませんか?

ホームページを外国語ネイティブに訳してもらっているのにアクセス数が上がらずに困っていませんか?
ホームページの内容をネイティブに訳してもらったから大丈夫と安心してはいけません。

ローカリゼーションは内容の問題だけではないのです。
ホームページの見た目、コンテンツの並べ方なども、それぞれの言語で特徴があります。

この記事では世界的に有名な企業がそれぞれの言語でどのようなホームページを作成しているのかを分析します。
この記事を最後まで読めば、アメリカ人、中国人、韓国人それぞれにアクセスしてもらうためのホームページの作り方のポイントが理解できると思います。

ぜひ、最後まで読んでみてください。

日本語のホームページはテキストとビジュアルのバランスが大切

日本語のホームページの特徴はビジュアルとテキストがバランスよく配置されており、ビジュアルの説明をしっかりとテキストがしている点です。
また、商品の紹介が多くのホームページのメインコンテンツになっているという点も見逃せません。

マクドナルドの日本語ホームページを見ると、その傾向がよくわかります。
一番上に商品を紹介するスライド式の画像。
次にオススメの商品の写真と価格を提示。
その次にテキストだけの新着情報とお知らせが掲載されています。

日本人用のホームページの戦略は画像をアイキャッチで利用し、そこから読ませたい文章に移動させるというものなのでしょう。
そしてビジュアルで見せるものは目新しいもの、すなわち新商品です。

新しいものは一度試してみたいという日本人の特徴を捉えています。
そのために、ビジュアルとテキストのバランスが取れていると当時に、必ずビジュアルには何らかの解説がつけられているというスタイルになっているのです。

英語のホームページは決められた対象にだけメッセージを伝えるスタイル
アメリカ人が好むホームページの特徴は、対象者が徹底的に分析され、対象者だけにメッセージを届けるという点です。

この会社のホームページを誰が、どのような意図で見に来るのか、ということが徹底的に分析されているのです。

たとえば、マクドナルドの英語のホームページです。
日本のものとは違い、商品紹介よりも「お得情報」が優先されています。
マクドナルドの英語のホームページのトップページ(2023年5月12日アクセス)には「アプリをインストールしたらポイント贈呈」「配達を頼んで無料の商品ゲット」「ポテトのLが無料」「マクドナルドはラテン系アメリカ人の映画製作者を応援しています」「本日のお買い得情報」の5つの情報が掲載されています。

5つのうちの4つが「お得情報」なのです。
商品の紹介はトップページにはありませんでした。
昔からマクドナルドの商品になじんでおり、日本のマクドナルドのように新しい商品の開発が少ないアメリカでは、わざわざ商品の紹介をする必要もないのでしょう。

マクドナルドの英語のホームページは、新商品やメニューの内容を確認しにくるような人よりも、「お得情報」を探しに来て、それに基づいて来店する人に向けたメッセージをストイックに送っているのです。

また、トヨタ自動車の英語のホームページも興味深い内容です。
車の購入を考えている人を対象としているのではなく、投資家を対象としていることが一目でわかります。

たとえば、日本人向けのトヨタ自動車のホームページを見ると、まずは商品を紹介するスライド式の画像が流れます。
その下に「重要なお知らせ」があり、その下に「ラインアップ」(商品の詳細が掲載されたページに飛ぶためのメニュー)が掲載されています。

トヨタ自動車の日本語ホームページは、あきらかに車の購入を考えている人向けのホームページになっているのです。

その点、トヨタ自動車の英語のホームページはニュースサイトと見間違えるくらい、トヨタ自動車に関するニュースを掲載したページになっています。
しかもトップページの写真は「2023年3月期決算説明会」の写真です。


トヨタ自動車の経営状態はどうなのか、事業計画はどうなのか、そういうことが気になる投資家向けのページ仕様なのです。
このようにアメリカ人向けのホームページは対象者が誰なのか、その対象者にホームページを見て何をして欲しいのか、ということがページを見るだけですぐにわかるような作りになっているのです。

韓国語のホームページはビジュアルがメインコンテンツ

韓国語のホームページは、インスタグラムのようにビジュアルがメインコンテンツになっているかのようなスタイルが特徴です。

韓国語のマクドナルドのホームページを見てみましょう。
内容としては日本人向けのホームページと同じように商品紹介が多くなっています。
しかし、テキストの量は圧倒的に少なく、まるでインスタグラムをみているかのようなページ仕様です。
雰囲気も明るく、見ているだけで楽しくなってくるようなホームページです。

トヨタ自動車の韓国語のホームページも同じ傾向です。
商品紹介がメインコンテンツになっている点は日本語ページと同じなのですが、見せ方は全くちがいます。

まるで写真展のようなそんな雰囲気を醸し出す美的感覚にすぐれたホームページになっているのです。
韓国語のホームページは内容としては日本語ホームページと同じものでいいのですが、見せ方はよりアーティスティックに、ビジュアルコンテンツにこだわる必要があります。

中国語のホームページは情報がぐちゃぐちゃに盛り込まれているほうが良い!?

中国語のホームページには、テキスト情報が多く、しかもあらゆる情報が一つのページにたくさん盛り込まれているという特徴があります。
その理由は通信速度が遅いからです。

通信速度が遅いのでどうしてもビジュアル少なめでテキストが多めというホームページになります。
また、一つのページにたくさんの情報が詰め込まれているのもページの移動にすごい時間がかかるからです。

中国語のマクドナルドのページもまさしくそのような仕様になっています。
トップページに179個のアイキャッチ画像がならべられていて、すべてのアイキャッチに内容がわかるように文字が書かれています(2023年5月12日アクセス)。

中国語のウェブサイトを作成するときには、ビジュアル少なめが必須です。
また、一つのページにたくさんの情報を盛り込んで、そのページだけですべてが完結するホームページを作ることをオススメします。

まとめ

今回は外国語で作られているホームページの特徴を明らかにしてみました。
以下それぞれの特徴を簡単にまとめます。

日本語のホームページ
日本語のホームページはビジュアルとテキストをバランスよく、とりいれている傾向がありました。
日本人にとっての画像や動画はアイキャッチにすぎず、そこから読んでもらいたいテキストへ移行させる、という戦略が日本人向けのホームページには適切です。

英語のホームページ
ターゲットがしっかりと絞られており、ページを見ただけでストイックにこういった人たちに向けたページを作っている、ということがわかります。
あの人も、この人も、というホームページの作り方をしていては、アメリカ人には読んでもらえないのでしょう。

韓国語のホームページ
韓国語のホームページはビジュアルの質の高さが特徴です。
まるでインスタグラムのようにページを見ているだけでも、写真をみているだけでも楽しめる、そんなホームページを作る必要があります。
写真や動画も日本語のサイトで使っているものの使い回しでは、韓国語ホームページのアクセス数は伸びないでしょう。

中国語のホームページ
中国語のホームページを作るときには遅い通信速度に対応したホームページの作成が必須です。
写真や動画をふんだんにつかい、おすすめ商品の写真をスライドで表示している日本語のホームページを中国語に訳しただけでは、誰もそのページにアクセスしてくれません。
というよりも、そのようなページを中国の通信速度で閲覧することはほぼ不可能です。
かならず、遅めの通信速度に対応できるホームページを作るようにしましょう。

以上を参考にぜひ、各言語でのホームページ作成に取り組んでみてください。
日本語のページを翻訳しただけのページと比較すると結果は大きく変わってくることでしょう。


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