この国で最終的に生き残るのはどんな人たちか

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アウシュビッツ収容所ではよく希望をもった人たちが生き残ったといわれますが、必ずしも事実ではありません。フランクルの著書によると彼は明日の朝までにジョークを1つ考えようと仲間たちに提案しました。そしてジョークを考えてきた人たちの半数以上が生き残りました。それは事実です。逆に言えば半数以下の人たちが生き残れなかったのもこれまた事実なのです。ゴルゴ13にもアウシュビッツの話が出てきますが、実際にアウシュビッツで生き残ったのは誰にも心を開かない頑なである意味身勝手の極みのような人間が多かったとありました。残念ながらアウシュビッツから奇跡の生還を果たしたのは必ずしも善良な人たちばかりではなかったようです。私はマウスという漫画を読んだことがあります。アウシュビッツから生還した男にその息子がインタビューしていくという内容でしたが、とにかくこの父親があまりにも気難しくてしばしば話が中断します。タイトルがマウスですから登場人物がみんな動物で描かれているのです。この父親はユダヤ人です。幼なじみの女の子を振ってまでこの男は金持ちの女性と結婚します。したたかにゲシュタポの追及を逃れていたこの夫婦もついに1944年の秋頃にアウシュビッツに送られます。それでも翌年の5月にドイツが降伏し、彼らは夫婦揃ってアウシュビッツから奇跡の生還を果たすのですが、奥さんはその直後に自殺します。私は1巻しか読んでいないのでその原因はわかりませんが、アウシュビッツから奇跡の生還を果たしてもその直後に自殺する人たちが多かったのも事実のようです。ではこの国で最終的に生き残るのは一体どんな人たちでしょうか?ある右翼崩れが私に「オタクみたいなやつが案外生き延びるんじゃないか?」と言っておりましたが、充分にあり得る話です。奴らは身勝手の極みですからね。必ずしもオタクが生き延びるとは限りません。奴らは時流に疎いでしょうから。なので身勝手なだけで生き残れるとは思いませんが、鈍感力が強い方がこういう時はプラスに働く可能性がありますね。ただ時流に疎いと厳しいのも事実です。いい意味でこの国に一切こだわりを持たず、今時日本がすごいなどという根拠のない妄言に振り回されない人たちが生き残るのではないかな?と思います。先のないこんな国で生き残るのは簡単ではないでしょうが、沈みゆく日本丸を尻目に見ながら私たちはどうにかして生き延びねばなりません。いつ何時でもいらんことを言う奴らが必ず出てくるのでしょうが、そんな輩には振り回されんことですね。

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