定期的な健康診断の重要性

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こんにちは!

今小動物病院業界は繁忙期であり、毎日多くの患者様が動物病院へお越しいただいている時期です!
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治療中の病気のための頻繁に動物病院へ訪れる子から年に一回の予防のために来院される方など、いろいろな方が来られます。

ワンちゃんの飼い主様はご存じかと思いますが、フィラリア症の投薬の前にフィラリア感染の有無を調べる血液検査(抗原検査やフィルター検査など)が
あります。

私が勤めている動物病院ではその血液検査と同時に健康診断として一般的な血液検査を同時に行うことをおすすめさせていただいています。

健康診断まで希望される方や、フィラリア検査だけでいいよって方、いろいろいらっしゃいますが

本日は私が健康診断ってやっぱ大事だなぁって思った出来事を一つお話ししようと思います。


とあるワンちゃん10歳は病歴もなく元気に過ごしており、食欲も旺盛、何も心配することなく日々を過ごしていたようです。
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春のフィラリアの時期に健康診断として血液検査、レントゲン検査、エコー検査を行ったところ、お腹の中に何か影があると主治医様に指摘されてしまいました。

血液検査は何も異常なく、ワンちゃん自身も元気なこともあって飼い主様はとてもショックを受けられたそうです。
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主治医様より腫瘍の可能性もあるので精査としてCT検査を案内され、全身麻酔のリスクがあるCT検査に臨むことになりました。

CT検査当日、ワンちゃんはいつもと変わらず元気いっぱいであり、全身麻酔の検査のため朝ご飯を抜かれてしま胃、すごく残念そうだったというくらい食欲も旺盛!

とてもお腹の中に異常があるようには見えませんでした。

いよいよ全身麻酔をかけ、CT検査を実施

結果は主治医様の指摘通り、副腎というホルモンを分泌する主要臓器の2個あるうちの右側が通常の3倍近く大きくなっていました。

この副腎は腫瘍化したり過形成をしたりするんですが、大きくなると出血のリスクがあり、急変してしまうこともあります。

また大血管に隣接しているため、大きくなって血管の中に入り込んでしまうと一気に摘出の難易度が上昇してしまいます。

幸いこのワンちゃんの場合、腫瘤は大きいものの血管の中には入り込んでいる様子はなく、これであれば比較的摘出しやすそうとの結果でした。

そのほかのリスクがないか、外注検査を提出し、結果を持って摘出手術に臨むことになりました。


このように、普段元気いっぱいで何もないように見えても、健康診断で異常が見つかることがあり、早期発見することができたという非常にいい症例です。

麻酔をかけて手術を行うにしても、症状が出ているのと出てないのとでは麻酔のリスクや予後といってその後の経過が良いか悪いか、全然変わってきます。

うちの子は歳だけど元気だし、健康診断はいらないかな

そう考えるのも間違いではありません。

しかし、我々よりも確実に短い寿命である犬猫と少しでも長く過ごすためには、定期的に検診をしてもいいかもしれません。

そこで異常が見つかれば早期発見!できることを主治医と一緒に見つけていけばいいと思います。
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今まで健康診断やったことない方、しばらくぶりな方、高齢になってきたペットの飼い主様

一度かかりつけの獣医師と相談していただくのがいいと思います。

少しでも長く大切な家族と一緒に過ごせるように、我々獣医師も努力させていただきます!


健康診断として血液検査したけど、この結果大丈夫なのかな?

検査結果に対する疑問や、そのほかどういう検査があるのか知りたい方

ご相談に乗りますので、どうぞお声かけください!


獣医師⭐︎ホシ
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