林間学校での出来事(トラウマを抱えないために)

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コラム
小学校5年時に、2泊3日で集団合宿を行う林間学校というイベントがありました。当時クラスがバラバラで、このままだと林間学校に行かせないと言われていた中、何とかクラスをまとめ、林間学校に行けました。そこでの出来事は、私の今の人格形成の一つとなる原体験であり、一方でトラウマにならないためにどのようにするかの二つを経験できたと思います。

合宿の一番の楽しみと言えば、みんなで夜遅くまで集まって話したり、ゲームをしたりすることでしたが、ある日の夜、一人の友達が我を忘れたように怯え、震え、ずっと呟いているような状態になっていました。何事かと、みんなでその子に集まりましたが、その子はお化けを見たと言って、それだけを言葉に発し、とにかく怖がっており、怯えていました。その子が言うところにお化けの姿はなかったのですが、そうは言っても本人が見たと言っています。みんなで、大丈夫大丈夫と声をかけたり、もういないよと声をかけたり、その部屋中のみんなでその子に付いてあげていました。

その時確か全クラスで集まる催し物があったのですが、それどころではありません。そこに集まることをせず、とにかくその友達が落ち着くまで付いていました。

知らない人からすれば、なんで自分のクラスだけ集まってこないんだということになり、部屋の外から「何やってんだ」「そんなことより早くしろ」というような声が聞こえてきたのを覚えています。先生に事情を話し、私を含めた数名だけ怖がってるその子に付いて、他の子たちは集まりに参加していきました。

その時の私の気持ちとしては、怯えている子に対して何でそんなことが言えるんだということと、やっぱり何があっても怖がっている人、弱っている人を放っておけないということが根付いたと思います。それは今の、困った人を助けるということ、正しいと思ったことはやるという信念に繋がっていると思います。(この正しいことをやるということは、大人になって色々なことを引き出しましたが笑)

一方でその怯えていた子は、時間が経つにつれ落ち着きを取り戻し、合宿が終了することには元気になっていたと思います。(本人の気持ちはわかりませんが、それ以降大きく変わったことがなかったので、深いトラウマにはならなかったのではと考えます)

この時その子が大きなダメージを受けなかった要因として、トラウマを抱えないための対処方法があるように思います。トラウマを抱える人というのは、自分に起こった出来事のほか、目の前で起こった出来事や、テレビで見た出来事などにショックを受け、心に傷を負うと言われます。なぜトラウマとして残ってしまうのか。その衝撃を受けた出来事を外に逃がすことができず、自分の中に閉じ込めてしまうことが要因の一つであるようです。怖い出来事に対し、逃げたり、叫んだり、先ほどのお化けの例のように震えたり、体に起こる反応に素直に従えれば受けるダメージも軽減される。一方で、怖くてその場に立ち尽くしてしまったり、逃げたくても体が固まってしまったり、叫びたくても何も言えなくなったり、そのようにショックを外に出せず、自分の内側に残してしまうことがトラウマを抱えることに繋がってしまう。

また、良い効果の一つとして、ショックを受けた時に人がそばにいてあげたり、大丈夫と声をかけてあげたり、話を聞いてあげたりすることはとてもショックを和らげます。その点では、さきほどのお化けを見てしまった友達にずっと寄り添い、また本人も震えや声を発することでショックを外に逃せたのではと振り返ると思います。

トラウマを抱えるほどの出来事だけではなく、困っている時に話す相手がいない、弱っている時に助けてもらえない、そういった状態はその人に大きな傷として残ってしまいます。そんな時に声がかけられるように、安心して気軽に話をしてもらえるように、周りに気を配ると同時に、信用してもらえる人格を作れるようにしていきたいと思います。

子どもの頃は損得考えず、その時思ったことを行動します。少なからず当時友達に寄り添うことができた原体験は、今の人格形成に繋がっています。









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