【一般向け】図書館豆知識:図書館の本のコーティング

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図書館上手に使えていますか?こちらでは一般のみなさま向けに図書館に関する知っておくと便利な豆知識をご紹介します。

図書館の本には、背ラベルという本の背に貼ってあるラベルや、図書館のバーコードラベルなどが貼ってあります。
そしてそれをカバーするように、本全体がコーティングされていますよね。

図書館によっては、本に付いているカバーを取ってしまって、本体に直接ラベルを貼っているところもありますが、公共図書館のほとんどがビニールコーティングされているのではないかと思います。

このブックコーティング、通称「ブッカー」といいます。
これは図書館用品で有名な「キハラ」さんの商品名になりますが、コーティングすること自体を「ブッカーを掛ける」ということが殆どです。

実はこれ、ロール状またはシート状の大きなシールのようなものを使って、1冊ずつハサミやカッターナイフを使って貼っていくのです。
そうなんです。1冊ずつ手作業なのです。

かれこれ20年近く前、図書館関係の仕事を始めた頃、営業担当者が「そのうちこれも機械化されると思う」と言われていましたが、なんのなんの。
いまだに手作業です。
需要は沢山あると思うのですが、どうも機械化は難しい点が多いようです。

本ごとにサイズも一定ではなく、表紙裏・見返しの図版などを見えるように工夫したり、微妙なズレを修正したり。
子ども向けの本などには表紙に穴が開いていたり、角が丸くなっていたり。
それに沿わせてきれいにブッカーを掛ける。人が作業するからこそ出来る気遣いがあります。

…ただ、人がやることですので、見返しの紙を入れ忘れたり、多めに貼り込んでしまったりという失敗もあります。
上手に圧着出来ないと空気が入ってボコボコしてしまうことや、シワが入ってしまうことも。
そんな時はシール剥がしの液を使って、いったん全部剥がしてもう一度貼り直します。

実は私、ブッカー掛けが大好きで、大得意です。
結構コツがいりますが、黙々と一日中掛けていられるぐらいです。
7時間の勤務時間中、薄い本を嬉々としてブッカーかけまくり、160冊掛けたこともあります。
数をこなさないと慣れないので、職場ではできるだけ遠慮するようにしていますが・・・やっぱり掛けたいです(笑)

図書館の本のそんなところにも注目してみてくださいね。
そして本を探すときには、ぜひ。
ご購入頂けると幸いです。
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