249.新社会人が今のうちに身に付けておきたい「5つのビジネスマナー」とは?

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・新社会人が今のうちに身に付けておきたい「5つのビジネスマナー」

 この春から社会に出た「新社会人」にとって、ビジネスパーソンとして成長していく上で欠かせない第一歩が「ビジネスマナー」ではないでしょうか。
ビジネスマナーは多岐にわたるため、これから社会人として経験を積む中で少しずつ体得していくものと思いますが、その中にはなるべく早い段階から身に付けておくことが理想的なマナーも存在します。


 そこで、新社会人が入社後、早めに押さえておくべき「ビジネスマナー」について、一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」(東京都港区)代表理事でマナーコンサルタントの西出ひろ子さんに聞きました。
「感じのいい表情」でコミュニケーションが円滑に


Q.新社会人に必要なビジネスマナーは数多く存在すると思いますが、中でも「できれば早いうちに身に付けておくことが理想」「社会人として最低限必要」といえるのは、どんなマナーでしょうか。


西出さん「ビジネスマナーというと、電話応対のせりふや、名刺交換の型を覚えることと思っている人もいらっしゃいます。
もちろん、それも大切なことです。しかし、その一歩手前にある『なぜそのような言葉遣いや型を行うのか?』という理由を理解しておくと、型で覚えたシチュエーションと異なる場面に遭遇しても、慌てずに対応できます。


マナーは強制するものでも、されるものでもありません。お互いに相手の立場に立ってみて、互いを思いやる気持ちが本来のマナーです。
ビジネスマナーは、相手の立場に立ってみる“想像力”と“考動力”が前提にあり、結果的に収益を生み出していくものです。
そうすることで、相手を不快にさせない配慮のある人、相手をプラスの感情にさせる人として、あなたが評価をされたり、感謝されたりする人になるわけです。

もちろん、そうすることで、相手にプラスをもたらせられるのはいうまでもありません。
このように、ウインウイン、ハッピー×ハッピーの関係を構築するために、マナーは必須なのです。
ビジネスシーンにおいて、今すぐ役立つマナーは次の5つです」


【(1)表情のマナー】
初対面の人と接するとき、相手はあなたの表情や態度、身だしなみなど、視覚から感じたことを第一印象とし、無意識のうちに「感じがいい/悪い」「もっと話をしたい/したくない」などの感情を抱きます。
まずは上司や先輩、お客さまや取引先などの方々から「感じのいい人ね」と思ってもらえると、その後のコミュニケーションが取りやすくなります。
そのためにも「表情」を意識してみてください。


感じのいい表情は「デュセンヌ・スマイル」といわれる、口角が上がり、目がほほ笑んでいる笑顔です。
「デュセンヌ・スマイル」は、フランスの神経学者・デュセンヌ博士の研究結果に基づき、“本物の笑顔”として定義されています。
口角を上げ、歯を何本か見せるだけでは“本物の笑顔”とはいえません。
鏡やスマホなどを利用して、自身の目の表情チェックを行ってみましょう。


目をほほ笑ませることが難しいと感じる人は、好きな食べ物や趣味、屈託のない赤ちゃんのスマイルなどを想像してみてください。
すると、自然にあなたの心はほほ笑み、同時に目もほほ笑んでいることでしょう。

日常では、自分の感情に任せてあからさまに「嫌だなー」というふてくされた表情をすることは避けましょう。
社会人として仕事や生活をする上で、感情のコントロールもマナーと心得てくださいね。
一方で、障害など何らかの事由で目をほほ笑ませることができないこともあると思います。
そうした人もいる、そういう場合もあるということを互いに理解し合い、一概に見た目だけで決めつけないこともマナーの一つです。



【(2)態度のマナー】
先述のように、人は視覚からの情報でその人のことを決めつけてしまう傾向があります。
例えば、「ペン回しをする」「腕を組みながら上司の話を聞く」「うつむき、目を合わせない」などの態度、姿勢をしていると、残念なことに「仕事に集中していない」「横柄だ」「やる気がない」などと勝手に評価をされてしまうことがあります。

本人にしてみれば「悪気はないのに…」と思うでしょう。
社会にはさまざまな考え方の人がいます。
他者から誤解されないためにも、態度や姿勢も意識して、相手が心配したり、不快になったりしないよう配慮する気持ちも備えていきましょう。
「姿勢」「あいさつ」で配慮、敬意を表現


【(3)姿勢のマナー】
頭のてっぺんから腰までを真っすぐにすることで、スマートできちんとした印象になります。
椅子に座るときは、座面の3分の2から半分くらいに座ることで、自然と背筋が伸びる姿勢になります。
また、座っているとき、立っているときなどに、細かいことではありますが、きちんと足をつけているかなども意識すると、あなたの「相手への配慮」が伝わります。もちろん、これらを行うことが難しい場合は、無理に行うことはありません。



【(4)あいさつのマナー】
初対面の人などにあいさつをすることは、恥ずかしかったりしますよね。
しかしながら、みんなが同じ気持ちであいさつをしなかったらどうでしょうか。
ここは勇気を出して、自分からあいさつすることを習慣にしてみると、新たな世界が開けていきます。
あなたからあいさつをされた人は、きっと明るくうれしい気持ちになることでしょう。


あいさつは、その人の存在を認識し、コミュニケーションを取りたいという気持ちからなる行為です。
そのため、あいさつをされた人は「自分の存在を認めてもらえた」とプラスの感情になるわけです。
先手であいさつをし、ウインウインの関係を築く“先手必勝”は、お互いに心を通わせ、ほほ笑み合う『先手必笑』としてあなたを守ってくれることでしょう。


また、人前を通るときには、会釈をしながら通ることで相手への敬意を表現できます。
さらに、エレベーターなどでも、操作ボタンを押してくれている人に会釈をして乗り込む、降りるときには「ありがとうございます」とあいさつをする人はすてきです。


【(5)言葉遣い・伝え方のマナー】
社会人になると、主に敬語を使用します。
敬語は、相手を敬う気持ちを言葉として表現するものです。
まずは、次の言葉を敬語に言い換えるとよいでしょう。
これだけでも、ぐっと社会人らしく変身できます。

・僕 → 私(わたくし・わたし)
・分かりました → かしこまりました・承知いたしました
・すいません・すみません → ありがとうございます・失礼いたします・申し訳ございません
・昨日(きのう) → 昨日(さくじつ)
・今日(きょう) → 本日(ほんじつ)
また、「クッション言葉」と「伺い形」の言い方もマスターしておくと好感度がアップします。
・クッション言葉…「お手数ですが」「よろしければ」「恐れ入りますが」など
・伺い形…「よろしいでしょうか」「お待ちいただけますでしょうか」「お持ちいたしましょうか」


さらに、相手の名前をつけてコミュニケーションを取ると、特別な感じを覚えたり、特に初対面の場合はすぐに自分の名前を覚えてもらえたことをうれしく思ったりする傾向にあります。
例:「いつもありがとうございます」 → 「◯◯さん、いつもありがとうございます」


Q.これから多くの経験を重ねる中で、さまざまなビジネスマナーを学び、体得していく新社会人に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。
西出さん「飲み会に行きたくても、同居している家族など周囲のことを考えて控えるなど、コロナ禍を経験している新社会人の皆さんは、相手の立場に立つ思いやりの気持ち、すなわちマナーの心を既に持っていらっしゃり、大変素晴らしいと思っております。

あとは、それを相手に誤解されないように表現し、伝わるように伝えていけば安心ですね。
相手の状況などを考え過ぎるあまり、報告や質問、相談などができないと悩む人もいるかもしれませんが、『今、お時間よろしいでしょうか』『お忙しいかとは存じますが』といったクッション言葉をつけるなど、マナーコミュニケーションを取れば大丈夫です。
また、近年は以前と比較して上下関係などが緩くなり、働く環境も優しくなっています。
そのような中、『親しき仲にも礼儀あり』の敬意や配慮の気持ちを忘れずに、協調性を持ち、いい意味で個性を生かしながら、有意義な社会生活をお過ごしくださるよう祈念しています」



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