カウンセリング例1 1-3”緊張しちゃうギターリスト”

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 ご興味を持っていただき、ありがとうございます。
幸せなアーティスト&HSPを育むカウンセラー、ヴィーナです。
 私は元々HSPで音楽が大好き。
 ですから、音楽世界がより幸せな世界になり、HSPの方の苦痛を取り除けるようなカウンセリングをしています。
 今回は、私が実際どのようなカウンセリングをしているのか、アーティストでよくあるモデルケースを使って、わかりやすく対話形式で書いています。

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相談者「アヤ」さん。
 趣味でエレキギターをしているが、本番で緊張してしまってつらいので、相談にいらっしゃいました。
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 第3話 自信のありか

<ヴィーナ> それでは、アヤさんが“現実問題”と思っていること、自信がない原因だと思っていることについて具体的にお話しましょう。
<アヤさん> はい。
<ヴィーナ> 先ほどアヤさんに挙げていただいた、自信が持てない理由をまとめますと
・練習時間がなくてうまく弾けないから
・才能がないから
・時間が足りなくて思い通りにやれないから
・ギターを始めた時期が遅く、ライブもあまりできなくて経験不足だから
 でしたね。
<アヤさん> はい、そうです。
<ヴィーナ> それでは、もう一度、思い出してください。アヤさんは、何故ギターをしているんでしょうか?
<アヤさん> それは・・・楽しくて・・・やりたいから、です。
<ヴィーナ> ですよね?それじゃあ、楽しくてやりたいことに、時間のあるなしは関係ないように思うのですが、どうでしょうか?
<アヤさん> た、たしかに・・・。でも、時間かけたほうがうまくなって、より楽しくなりますし。
<ヴィーナ> そうでしょうか?じょうずでないと楽しくないですか?やりたくないですか?アヤさんは、弾き始めたころから、今と同じくらいのプレイができたんでしょうか?
<アヤさん> あ、いえ、もちろんそんなことはないです。最初は下手でもすごく楽しくて、弾きまくってたら自然と上達したって感じです。
<ヴィーナ> そうです。今はプロのプレイヤーも、はじめは思い通りに弾けなかった。もちろん、できることが段々増えて、より楽しくなる、という側面はあります。「できた」が増えていくことで、できる自分、が増えていきますしね。
<アヤさん> そうですね、それが自信になっていくんでしょう?
<ヴィーナ> そう思いがちなんですが、実は違います。
<アヤさん> え?
<ヴィーナ> ここが、幸せなアーティストになるための、一つの大きな分岐点になります。
 実は、できる、できないは、自信とは関係ないんです。
<アヤさん> そんなことありますか!?
<ヴィーナ> おおいにあります。自信、とは、自分を信じる、と書きます。何を信じるんだと思いますか?
<アヤさん> え?そりゃ、自分を、ですよね?
<ヴィーナ> どんな自分を信じるんでしょうか?
<アヤさん> え・・・?自分は絶対できる!とか・・・?
<ヴィーナ> 多くの方が、そのように間違った解釈をしているんですよね。
<アヤさん> 違うんですか?
<ヴィーナ> 違います。そこが違うので、自信が持てないんです。それは自信ではないからです。
<アヤさん> それじゃ、どう考えればいいんですか?
<ヴィーナ> 自分は大丈夫、或いは自分は自分だ、と信じるのが、自信です。
<アヤさん> 自分は大丈夫、って、できる!ってことじゃないんですか?
<ヴィーナ> この場合の”大丈夫”は、できるから大丈夫、ではありません。
どんな自分でも、そのままで大丈夫、というのが本来の自信の持ち方です。
<アヤさん> どんな自分でも・・・?
<ヴィーナ> そう、できても、できなくても、自分は命を失っていない、自分は今ここにある、自分はありのままでいい、というのが、本来持つ自信なんです。
<アヤさん> できても、できなくてもいい・・・?
<ヴィーナ> そうです。私たちは、今までの常識と呼ばれる社会通念や、教育やしつけの中で、『できない、は悪いこと』と思いこまされて育てられてきました。それは、部分的には正しくもあります。
 ただし、です。
 そう、思い込まされてしまったのは、アヤさん、あなた自身です。
<アヤさん> 私自身?どういうことですか?
<ヴィーナ> 例えば、どれだけ失敗しても、間違っても、できないからダメだ、と思わない人、いませんか?
<アヤさん> そういえば、たしかに・・・。主人も、はっきりいって私よりうまくはありませんが、楽しそうに弾いてます。
<ヴィーナ> そうです。それは、できる、できないにこだわっていないからですよね。
<アヤさん> こだわってる?たしかに、そうかもしれません。でも、もっとうまくなりたいから・・・!
<ヴィーナ> そう、それがアヤさんの本心。「できなきゃダメ」と「もっとうまくなりたい」・・・いつのまにか、すり替わっちゃっていませんか?
<アヤさん> あ・・・。
<ヴィーナ> それが、アヤさんが自信をなくす、一つの理由。ダメ!今の自分じゃダメ!って・・・自分を否定してるでしょ?
<アヤさん> ・・・そうですね・・・。できない自分を否定してます。
<ヴィーナ> アヤさんは、誰かに、あなたはダメだ!・・・って言われ続けていたら、・・・その人に対して、どういう気持ちになりそうですか?
<アヤさん> ・・・その人のこと嫌いになります。
<ヴィーナ> その人のこと、信用できますか?
<アヤさん> そんなの、できません。
<ヴィーナ> そうですよね。それじゃぁ、その怖い顔であなたはダメだ!って言ってる方の人が、アヤさんのことを信用していると思いますか?
<アヤさん> 絶対信用してないと思います。
<ヴィーナ> ダメだ!と言ってるアヤさんも、それを受け止める方のアヤさんも、お互いに信頼関係築けていないの、わかりますか?
<アヤさん> そうですね・・・。そっか、だから自分を信用できないから、自信がないんですね・・・。
<ヴィーナ> わかっていただけましたか。
<アヤさん> その、自分にダメだししてることで自信がなくなる、というのはわかりました。それでは、どうしたら・・・どう考えたら、自信が持てるんですか?
<ヴィーナ> そうです。どうしたら、という行動ではなく、どう考えたら、という、考え方を変えることが大事だと、気づきましたね!素晴らしいです!
<アヤさん> ありがとうございます。でも、どう考えたらいいのか、全然わかりません・・・。できないのに、自信もて、って、やっぱり無理だなぁ・・・。
<ヴィーナ> できる、できないにフォーカスしない、というところが大切なんです。特に、音楽をやっている方が、自分を信じるポイントは
 ありのままの自分でいい!と信じる!
 音楽が好き!という気持ちを信じる!
 音楽のチカラを信じる!
の3つです。
<アヤさん> ありのままの自分・・・?それがなんだかよくわかりません。
<ヴィーナ> 逆に、ダメだな。と自分に思ってしまうのはどんな時ですか?
<アヤさん> 失敗したりとか・・・うまくいかなかったり・・・だらしなかったり。
<ヴィーナ> なるほど。それを、今すぐに好きになれ、とは言いません。ただ、失敗しても、うまくいかなかくても、だらしなくても、自分はそれでいい、って思ってあげるんです。
<アヤさん> え~、だらしないのは、よくないと思うんですけど・・・。
<ヴィーナ> いえいえ、もし、そこを変えたい、と思うなら、ダメなところ、と捉えず、変えるところ、と思えばいいんです。
<アヤさん> でも、めんどくさいって思っちゃって、やらなきゃ、と思っても、なかなか片づけできないんですよぉ~。
<ヴィーナ> それも、やらなきゃ、って、やらなきゃだめ、って言葉の省略ですよね?
<アヤさん> あ、たしかに。
<ヴィーナ> そこにネガディブな感じがあるのは、世間からの価値観として、だらしないのはよくない、と思いこんでるだけで、本当はアヤさんは、片づけをやりたくないんじゃないですか?
<アヤさん> そうです、めんどくさくて・・・。でも、片づけができないって恥ずかしいじゃないですか、罪悪感みたいなのがあって・・・。
<ヴィーナ> そういうのですよ。一つ一つは、そんな些細なことですが、そういったことが積み重なって、本当の自分を見失ってしまうんです。
 それは、本当の自分の価値観なのか、世間の価値観なのか。他人の価値観の言いなりになるのではなくて、しっかりと考えてみてください。そのうえで、自分の価値観ではない、と思うなら、自分の価値観を選択するんです。
他人の価値観の言いなりになる、というのは、”自分に嘘をつく”ということになります。先ほどもお話しましたね。嘘をつく人間は、アヤさんは信用できない人ですよね?それでは、いつまでも自信はつきません。
<アヤさん> え~、片づけとか嫌いですけど、でもだらしない人間、というのも、私が嫌ではあるんですよね・・・。
<ヴィーナ> おっと、そうするとちょっと話が変わるの、わかりますか?
 アヤさん自身が、それが嫌なら、片づけをしてはどうでしょうか?
<アヤさん> うう、そうですね・・・。
<ヴィーナ> 先ほども言ったように、ポイントは、他人の価値観ではなくて、自分の価値観に従う、ということです。
 今まで、片づけをしない、という時に感じていた罪悪感は、最初の言葉では、人の目を気にして、という言葉だったようですが、本当は、自分が片づけができる人になりたい、という、自分の価値観ですよね。
<アヤさん> そうか、また嘘をついてたんですね、私・・・。
<ヴィーナ> あらら、自分が悪い、と自分にダメだししないようにしてくださいね。今までの環境や経験で、そういう考え方になっていただけですから。
今の価値観を変える、というのも、やりたくなければやらなくていいことですよ。
 なので、アヤさん自身が変えたい、と思うのであれば、変えていけばいいことです。
<アヤさん> わかりました。変えたいか、変えたくないか、といったら・・・やっぱり変えたいです。日頃のことを全部、自分の価値観で考えられるようになったら、自信もつくでしょうか?
<ヴィーナ> はい、つきますよ!私がそうでしたから!

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 ここまで、お読みいただきありがとうございます^^。

 自信がない、とおっしゃる方のほとんどが、自分を信用できていません。そのパターンの1つをご紹介しました。他にもいくつかパターンはありますが、このパターンは案外多いと思います。
 価値観というのは、子どもの頃から刷り込まれている場合が多いので、無意識に染みついてしまっています。
 さらに、音楽の感性が鋭い方は、より周囲の空気を読むような感覚が鋭いので、知らず知らず、周囲の意識に流されてしまうことも多いものです。
 それに気づくには、ほんとは〇〇なのに、嫌、めんどくさい、だるい、など、ネガティブな感情がわくかどうか、というのがサイン。その時に、ほんとうに自分が望んでいることは、なんなのか、考えてみてください。そして、勇気をもって自分が望むことをするようにしてみてください。
 もし、自分が望むことをする勇気がもてなかったら。
 ”今は、自分が本当に望むことではないけれども、相手の価値観を尊重することが、私が望むことだ。”
 と考えてあげることです。

 自信の持ち方については一段落つきましたが、この方の元々のお悩みは、”本番で緊張してしまう”ということ。次回より、本当の解決編に入ります。
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