白か黒 ■離婚編_18■

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コラム
結局、その夜会ったが
私は聞けなかった。
Eとその女の子の関係について。
まだ私を思ってくれているのなら
聞いて壊れるくらいなら・・
そう、思ったのかもしれない。
ここからしばらくは
関係を続けていた。
カラオケが大好きなEは
よくバイトの子たちを連れて行ったり
中国人が数人バイトしていたこともあって
近くにあったスポーツセンターで
卓球大会を開いたりと
変わらず優しいことをしてくれる。
私とはその解散後に
時間を作って会っていた。

さらに2.3か月経った頃
アイドルタイムと呼ばれる
ランチ明けディナー前のまったりタイムがある。
私とEともう一人のバイトの子で回していた。
Eは事務所(せま~い個室)に閉じこもって
休憩をしていた。
そんな時、ちょっとめんどくさい注文をするお客様がいらした。
受けたのはバイト君。
確認しますと言って私に聞きに来たけれど
さすがに私も初めてのことで分からなかったから
バイトくんはEに聞きに行った。
Eは急いで休憩を終えると
私に休憩に入るよう声をかけた。
事務所に行くと
Eのケータイが開きっぱなしでおいてある。
急いだあまり、そのままで出てしまったのだ。

「今度のお泊り楽しみ~❤もーいっつもHなんだから❤」

相手の名前は例の女の子。
忘れてた、彼女のこと。

私のW不倫は、後にも先にもこの人だけ。
お互いの休みは干渉せず
会っている時間だけは幸せだった。
でも二股・・本当に二股だったんだ。

手足が震える
声がうわずる
既婚者同士のくせに
自分も夫を裏切っているくせに
自分も相手の奥さんにひどいことしているくせに

黒だったものがグレーとなり
していい事と悪い事の判別がつかなくなった。
それはこの日を境にして特にひどくなり
自分がいいと思う全てを「白」だと
判別するようになったのだと思う。
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