高額療養費の自己負担限度額

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法律・税務・士業全般
つい最近まで私の親が入院しておりました。

幸いどこかが悪いとかではなく、発作的なもので検査入院で済みました。
が、その入院費は軽く10万円を超えるものとなり我が家の財政に襲い掛かります。

>医療機関や薬局の窓口で支払った一部負担金が1カ月(月初~月末)で自己負担限度額を超えたときに、その超えた金額が高額療養費として支給されます。
などと私の住んでいる地域のホームページには記載されております。

そこで、私にも兄弟たるものがいるのですが高額医療費の限度額の話になりました。

なにやら8万円を超えると払わなくてもいいみたいなそんな感じのざっくりとした知識を植え付けられます。
もちろん住んでいる地域でも違うでしょうし、その条件はまちまちだと思いますので調べる必要はあります。

ただ、何より問題だったのは私自身が世間一般常識皆無なためにその制度の存在自体を知らなかったことです。

兄弟にはそりゃ15年も引きこもってネットゲームばかりやっていれば知らなくて当たり前だよねと軽くディスられ、私は入院費の領収書を震える手で握りしめ区役所に向かいます。

調べてみると、私の住んでいる地域では

69歳以下の人の高額療養費の自己負担限度額について
70歳以上74歳以下の人の高額療養費の自己負担限度額について

と、2パターン用意されておりました。

大体8万円以上は大丈夫というパターンは69歳以下の市民税課税世帯で、旧ただし書き所得が210万円を超え、600万円以下の世帯が当てはまるようです。
・80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
(多数回該当時)44,400円

ほとんどの方はこのくらいの収入で一般的なので兄弟も8万円くらいと記憶していたのでしょう。

ですが、うちの親の場合はこちらのパターンではありませんでした。
年齢的に70歳以上74歳以下に該当するためそもそもの額や計算式も違います。
所得区分で見ても一般となり
・外来のみ(個人ごと)18,000円[年間上限額144,000円]
・外来+入院(世帯の加入者のうち70歳以上74歳以下の人の医療費を合算)57,600円
(多数回該当時)44,400円

これは57,600円以上払わなくていいやんラッキーと一瞬浮かれましたが、そういうわけではございません。
注意書きのところに
・差額ベッド代などの保険適用外のものや、入院時の食事代は高額療養費の対象となりません。

と、きっちり記載されているので領収書に明記されてある10万円以上の金額は戻ってくることはなかったのです。
何ならきっちりと項目も仕分けされており、領収書も複数枚ありました。支払った合計金額が10万円オーバーだっただけで医療費そのものはきっちり57,600円以内に収まっていたのです。
何なら、病院側もそのことは理解しているのでもしオーバーするようであれば最初から請求するなんてこともないようです。
ただ、こちら側で重複して同じ月に別の場所で入院したりしていれば、その限りではないので合わせて領収書をもって申請に行く必要があるのかもしれません。

ついでに言えば毎月の病院代など医療費も明らかに18,000円以上使っているなと思っていたのですが、こちらは市の方でご親切に郵送で還付金がある旨をお知らせしてくれているようです。
そちらの用紙に振込先口座などを記載して提出すればきっちり還ってきます

私がゲームに夢中になり家の郵便ポストなどろくすっぽ開けずに、郵便物を放置していればこちらのお金はもちろん還ってきません。

そういった制度があることすら認識していない人間が果たして郵便物を熟読して送り返そうなんて行動に出るのでしょうか?

何年も社会に出ないで常識の範囲外で暮らしているとこういった状態に陥ります。何事も社会勉強と思ってめんどくさがらずにチャレンジしてやってみるものです。

そういった教訓めいたお話でした。

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