今日の「会社~3~」#15

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コラム
今日は朝からほっこりの連続だ。
通勤中の電車やバスの中で、それぞれが席や場所を譲り合っていた。
非常識極まりない、傘開閉バサバサ攻撃も居なかった。
寒い朝なのに心はポカポカ。

極めつけはバスの運転手さんのアナウンス
「本日は込み合ってしまいご迷惑をお掛け致しました。
 途中、乗車できないお客様もおられ、申し訳ございませんでした。
 心よりお詫び申し上げます。
 雨はまだ小降りのようです。お気をつけて行ってらっしゃいませ」

ググッ!
心の中で「ハーイ」と叫んでしまった。


半世紀とまではいかないが、かなり前のこと。
授業を早退して、週2回ほど持病の治療で通院していた電車の中だ。
青白い顔で乗車していると、必ず「大丈夫?」と心配された。
思春期の少女(笑)だったので、それがとても嫌だった。
なので、調子の良い時は最終車両の一番後ろの隅で立っていた。

ある時、大きな乗り換えの駅で、
若い外国人の女性が大きな荷物を持って乗ってきた。
空席をみつけて座ると、
荷物からノートや辞書やペンを取り出し勉強をし始めた。
物凄い集中力だった。
一番後ろの隅で見ていると、
発車間際に老婦人が彼女の前に立ったのがわかった。
老婦人がゆっくりと身なりを整え、手すりにつかまろうとしたその時、
「I’m sorry!」
と大声で叫び勉強道具をバッグに押し込み老婦人に席を譲った。

前日の英語の授業で
「欧米人は絶対に”I’m sorry!”とは言わない。どんなに自分が悪くてもだ」
と教わったばかりなのに。。。

老婦人に席を譲った彼女は一生懸命
「気が付かず立たせてしまって申し訳ない。許してほしい」
とたどたどしい日本語で謝っていた。

「ああいう大人になりたいな」と思った。



今、なれているかどうかはわからないが
向かう方向は変わっていないことが確認できた。

「今日のブリーフィングはちょっと穏やかにいこう!」
と決意したのでした。

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