2012年度の京都大学の英語入試問題を例に挙げます。
下線和訳の問題がありますが、全文は紹介しません。著作権がどうとなるので。
下線部にicescapeという単語が出てきます。さて、意味を推測してみてください。
単語集にはありません。しかし、意味は推測できます。
さあ、どうぞ。
スクロールしたら、ヒントが見れます。
ヒント1
この英文のテーマは「ホッキョクギツネの生態」です。さあ、意味を考えましょう。
スクロールしたら、2つ目のヒントが書かれています。
ヒント2
icescapeという単語を分解してみましょう。よーく考えてからスクロールしてくださいね。スクロールしたら解説が書かれています。
icescapeを分解すれば
ice+scape
になります。
iceは氷ですね。scapeを見て、単語帳にある語を思い浮かべなければなりません。さて、なんだと思いますか?
スクロールしたら答えが書かれています。
答えはlandscape(景色)です。これは単語帳に載っている基本語で、京大受験生なら必ず知っている単語です。
land+scape
ice+scape
さあ、何が違うでしょうか。landscapeは「風景」ですが、landということは?
そう。陸の風景なのですね。
ではice+scapeは何の風景ですか?
この話は「ホッキョクギツネの生態」の話です。
そう、氷の風景です。
「氷の風景」を漢字2つで何というでしょうか。
氷景です。
なのでここは「氷景」とするのが1番でしょう。氷の世界でもいいでしょうけど、なんか井上陽水みたいですからねえ(古いか、笑)
京大の下線部和訳が難しい理由は、こうした思考力が問われることです。さらに、日本語の語彙力も高いレベルで問われます。
下線部問題はこれだけでは解けません。こうした思考をする箇所がいくつも散りばめられているわけです。
ホッキョクギツネの生態を調べるために、場所を特定するGPS機能付きのear tagをつけたと書かれています。
さあ、ear tagは何と訳しますか?
earは耳ですね。
耳につけるGPS機能付きのtag
漢字2つで言えますか?
スクロールしたら答えが書かれています。
耳標(じひょう)と言います。
耳タグだとどうでしょうね。減点されるかされないか、それは京大の採点者しかわかりません。
耳標なんて出てきませんね。
いかに新聞や読書、国語の授業、普段の生活で語彙に触れているか。
京大に合格する人はこうした語彙力が圧倒的に高いはずです。
机にかじりつく勉強というよりは、普段、知的生活をいかにしているかということが有利なのでしょうね。