お酒を止め始めの焦る氣もち

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コラム
なんとかお酒はとめられた。
何とか継続はできている。

もしくは、

時々飲みつつも、以前ような
ひどい飲み方はしないでいられている。

そして、今、早く仕事に戻らないと、
家族や場の信用を取り戻さないと!
と、焦っていませんか?

自分の本心に沿わないことをし続けると、
また、飲みたくなってしまうと思いませんか?

今すぐに仕事についたり、
家族のために行動するよりも、

まず、お酒がないといられないような
生き方を変えていくことが先ではないでしょうか。

お酒が原因で入院した。
もしくは、通院し始めた。

そして、

仕事を失った。

仕事を長期休職している。

家族や子ども、
パートナーをたくさん傷つけてしまった。

職場や家族、周りの人たちからの
信用を失ってしまった。

体力が低下した。


何とかしないと!早く取り戻さなくては!!!

そう思っていませんか?


氣持ちは痛いほどわかりますよ。

15年間、アルコール依存症の飲み方を
続けていたわたしもそうでしたから。

やっと、まともに働ける!
酒でつぶした機会と楽しみを取り戻すんだ!

そう思っていましたから。

!!!!!

でもね、ちょっとまってください。

立ち止まって、自分をまず、
客観的に振り返ってみましょう。

まず、入院した方は、
基本は3か月に入院だと思います。

解毒だけでも2週間だと思います。

それを、身体や内臓の病氣に
置き換えて考えてみてください。


3か月って、ものすごい重病だと思いませんか??

3カ月間入院の怪我や、内臓疾患なら、
リハビリだけでも、どのくらいかかると思いますか?

あなたは、それらの重いけがや病気と
同じだけの期間の入院をしているんです。

しかもアルコール依存症は、
完治しない、寛解しかない病気です。

実際、長年のお酒で脳や身体も
ダメージを受けていると思いませんか?


仕事に関しては、お金のことの
焦りなどもあると思います。

でも、よく考えてみてくださいね。

家族関係などの人間関係も同様です。


ご自分を振り返ってみましょう。

あなたは、何年間お酒を飲み続けてきましたか?

アルコール依存症と呼ばれる飲み方になってから、
何年くらいその飲み方をしてきましたか?

2~3年、数年、
いや、もしかしたら10年以上、何十年ではないですか?

自分では、止め続けられているから、
もう大丈夫だ!今取り戻さないと、となっているかもしれません。

でもね、よく考えてみてください。

今、止めてどのくらいですか?
もしくは退院してどのくらいの期間ですか?

3日?1週間?2週間?1か月?
3か月?半年?それとも1年ですか?

やめるまでの間

何年くらい、二日酔いや飲みながら仕事をしてきましたか?

何年くらい、二日酔いや飲みながら人と関わってきましたか?

今飲んでない期間の長さと比べてみてください。



飲まないでいられること。

自分はものすごいことを成し遂げている氣持ちに
なっているかもしれません。

実際、アルコール依存症者が飲まないのは奇跡なのは事実です。

いくら褒めても足りないくらいの凄いことです。

ものすごいことなのですが…。

何年も、もしかしたら何十年も、

あなたの酒のことで振り回されてきた家族や周りのひとたち。

そして、職場などの、かかわってきた様々な人との関わりの場。

どう思っていると思いますか?



彼らから見たら、酒を止めるのは当たり前だと思いませんか?

そして、「まだ、そのくらいしか経っていない」
と思っているのではないでしょうか。

そして、長い年単位で積み重ねてきてしまった
「失われた信用」は簡単には取り戻せません。

だからこそ、焦って取り戻そうとすると、失敗します。

わたしは、多くの失敗例を、
自助グループの中で、20年以上の間見てきました。


そして、仕事を再開しようと思っているあなたは、

いまのままで、働いても大丈夫、って言いきれますか?

ほんとうに、飲みたくならずにいられると思いますか?


まず、いまの焦りに振り回されることを止めましょう。

焦る氣持ちが出るのは自然な事です。

でも、その氣持ちをいったんわきに置いて、
一歩下がってみましょう。

深呼吸をして、氣持ちを落ち着けて、
いまの現状を客観的に見てみましょう。

何を先に取り組み始めればいいのか、
よく考えてみましょう。

まず、なぜ、あなたは依存症的な飲み方を始めたかを
振り返ってみましょう。

きっかけを見つけることです。

おそらく、ほとんどのひとが

「自分の本心に反した生き方」を積み重ねてきたから、

という答えになると思います。


家族のために、働かないと…家のことをしないと…

本当は好きではない仕事なんだけど…
生活のために頑張らないと…

自分さえ我慢すれば…

周りに頼りにされてるから…

私が頑張らないといけないのに…
誰も助けてくれないんだもの…

周りはみんなできてるんだから、
自分もできないといけない。頑張らないと…


そうやって、あなたは、自分の氣持ちに蓋をして、
我慢と無理を積み重ねてきたのではないですか?

その苦しさから逃れるために、
あなたお酒の飲み方は、
おかしくなっていったのではないでしょうか?

そして、その生き方を変えていかないと、
お酒を楽に止め続けることはできないと思いませんか?



自助グループで言われている言葉ですが

お酒の飲み方の問題は、ほんの象徴にすぎないんです。

問題の本質は、あなたの生き方です。

今のまま、自分の本心をごまかし、
自分を無視して裏切り続ければ、変わることはできません。

今のままだと、何かしらの自分への言い訳をみつけ始めて、
お酒を飲もうとする状況に転がり落ちていく。
このような流れになっていくと思いませんか?

自分の本心に正直になって、考えてみてくださいね。


本心に正直になるには、

周りにどう思われるかではなく、自分はどうしたいのか。
まず、「自分中心」になることです。

いわゆる「自分勝手」とは違います。

周りを傷つけ続けるような行動を、
わかっているのに続けることとは違います。

自分に忠実に生きる。そして、バランスをとる。

ゼロ100思考。バランスをとるのが苦手な、
依存症者全般の特徴です。

我慢なく楽にお酒を止め続けるために必要なことは

自分の本心を知る。そのまま受け入れる。
そして、「自分中心」「自分に忠実」に生きていくこと。

まず、自分が心身ともに満たされていきくことが大切です。

そして、満たされたことで、
周りに心から喜んで与えていくことが、初めてできます。


自分以外の人たち、
家族、友達、パートナーなどの身近な人たちや
職場などを優先するクセは手放していきましょう。

本心に蓋をするのはやめましょう。

バランスよく生きるようにしましょう。


依存症者は、とても繊細で、まじめで、本当は優しい人ばかりです。

だからこそ、自分よりも周りを優先してしまうんですよ。

あなたは、優しい、素晴らしい人なんです。

あなたのその素晴らしさを活かすためにも、
自分の本心に従ってくださいね。

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