在宅でストマ管理

記事
ライフスタイル
ストマケア1.png
近年、ストマ管理を自宅で行う人が増えたように思います。


私が訪問看護を始めたころは、『ストマケア』というとまだまだおっかなびっくり・・


という感じでしたが、大腸ストマだけでなく小腸や、尿管ストマの方も増えてきました。


ストマとは、排泄に関連する器官が何らかの疾患や障害で使えなくなり、


新たな排泄経路として増設されたものです。



大腸がんや、大腸の障害で、便がうまく肛門まで移動できなくて詰まってしまったとき、


その部分を取り除いて肛門とつながればいいけど、切り取った部分が多ければ

短縮された先で肛門の代わりを作る。これが大腸ストマです。



大腸ストマは、左のおなかにあって梅干しがくっついている感じです。

そこに袋をつけて便が排泄されたら袋に収まり、そこから便を出すという感じです。



小腸ストマは便の塊になる前の便があるところなので、おなかの右側にあり、

大腸ストマから排泄される便よりも柔らかく、水状のことが多いので、
ケアするにも少し工夫が必要です。


尿管ストマは、膀胱ががんや障害で使えなくなってしまったために、おしっこを貯めることができなくて、

尿管をそのままおなかの外にだして、袋をつけて、尿がたまればその袋を開放して出すというものです。



いずれもしっかりした土台を貼って、ふくろをつけるのですが、


水分が多い排せつ物だとその土台がふやけたり、はがれやすくなったりして

排せつ物が漏れたり、皮膚が、排せつ物に含まれる消化液でただれたりします。


そうなると土台がうまく張り付かなくなったりするので、排せつ物が漏れやすく、お世話する人も、される人も大変な思いをします。



でも、適切なケアを行えば、皮膚のトラブルは治癒しますし、

排せつ物の漏れは解消します。



それよりか、排せつ物が毎日きちんと排泄されるほうが、どんなに体にとって良いことかが、実感できます。



便や尿がたまって、おなかが張ってくるしくなったりすることもありません。





ある高齢の利用者さんは、強固な便秘でした。

1週間も2週間も便が出なくて、出るときには強烈な渋り腹(下剤をどんどん飲んでいくので、「神様、ごめんなさい」級のおなかの痛み💦)と、下痢と強烈なにおい(何日もたまっているのでそれはそれは、強烈なにおいだったとのこと💧)に辟易されていました。


結局、大腸にがんがあり、それが邪魔をして便が出にくくなっていたとのことで、

がんを取り除く手術をしましたが、肛門とつなぐには残っている大腸の長さが足らずにストマとなりました。



さぞ、ストマの袋の交換など高齢の方には大変だろうと思っていましたが、

幸いスムーズに覚えることができました。

「難しくなくてよかった」とすごく喜んでおられましたが、


便が毎日排泄されることに、感激されていました。



「あんなに便を出す事に苦労していたのに、ストマをつけたことで毎日便が出て、おなかの苦しさから解放されるなんて!!」と。




それでも少しずつ認知症の症状が出始めて、ストマケアが自分ではできなくなり、

訪問看護を利用してケアしていくことにはなったのですが、


便が毎日すっきり出るということに

本当に感謝されていました。



いまは、昔に比べてストマケア用品が豊富にあり、トラブルを起こした時の対処も、

専門の看護師が対応したり、訪問看護師も知識を蓄えて、様々な工夫を凝らしてケアをしています。


それでも、



何らかの理由で排せつ物が漏れることだってそりゃあるのですが、




でも、



たかだか



うんこ



おしっこ


です。


汚れたなら交換すればいいし、洗えばいいのです。



出血ならびっくりしますが、




うんこが出るべきところからうんこが出て



おしっこがでるべきところからおしっこが出るのです。



出血は本来出てはいけませんww



なので、そうそう慌てることはないのです。




「ストマをつけて家には帰れない」



なんてことはないのです。




手術が終わって、一通り指導をうけたら、家に帰りましょ。


あとは訪問看護師さんが助けてくれます。



それでもなんだか不安がいっぱい・・・・・



と思われるようなら、



ご相談ください。親切、丁寧にお話しをお伺いしますよ。






サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す