No,91 「子どもが成人したら離婚」信じて10年…39歳女性の悲惨な結末

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「子どもが成人したら離婚」信じて10年…39歳女性の悲惨な結末にみる「こじれ不倫」と「円満不倫」の分かれ道


芸能人の不倫スキャンダルでは、しばしば不倫相手からの“暴露”があります。「どうして、好きで付き合った人が傷つくような暴露をするんだ?」と思う人もいるでしょう。



「危険な恋愛と分かりつつ不倫する=それだけ相手への愛が深く、いつまでも続く」という方式は成り立ちません。
愛情が強いからこそ、うまくいかなければ憎しみに変わって相手を傷付けたくなる「かわいさ余って憎さ100倍」の心理が働くのではないかという説もあります。こうなると、まさに“こじれ不倫”です。



 一方で、一般人の不倫の例ですが、“円満不倫”で末永く継続している話も聞きます。
不倫相手に財産を残して死んでいくという話もレアではありません。
“円満不倫”は、たとえ別れを迎えても周囲に暴露したり、配偶者に告げ口したりしない、お金を要求することもしない、立場をわきまえた関係とでもいいましょうか。
中には、妻が分かっていて不倫を認めているケースもあります。
不倫の世界でも、男女関係は人それぞれです。




小泉今日子さん式「不倫宣言」パターン
 2018年、俳優の小泉今日子さんが、同じく俳優で既婚者(当時)の豊原功補さんとの不倫関係を自ら公表した際には大きな騒動となりました。
小泉さんは、直撃する記者に対し「自分の罪は自分で背負って生きていきます」と堂々と答え、その後も公私ともにパートナーとして豊原さんとの関係を続けました。



 豊原さんは2020年に離婚が成立しています。小泉今日子さんの不倫宣言には、豊原さんを尊重しながらも“罪”と表現した不倫の事実に、自分自身で責任を負うという覚悟が感じられます。
かたや当時、豊原さんの記者会見にはそういった気概が見られないとバッシングもありました。
しかし、小泉さんはその後も豊原さんと関係を続け、離婚が成立した後も婚姻届を出すわけでもなく、自分のペースで関係を続けているようです。



 これは不倫関係がこじれた末の出来事ではなく、成熟した大人の意志の結果であるといえるでしょう。そうではない不倫が公表されるケースはこじれまくります。
芸能人の場合は、当事者がネタとしてリークする場合です。
一般的には“におわせ暴露”があり、SNSなどでちょこちょこと発表する女性が存在するのは周知の事実です。
「親しい友達にだけ秘密を言うね」と言いながら、うわさを自ら広めていく人もいます。



 既婚相手を好きになり、恋愛をしていたにのもかかわらず、なぜ暴露して好きな相手をおとしめるようなことをしてしまうのか。
自分だけを愛してほしかったけれど、かなわないから逆襲したのか、実は相手をもて遊んだだけなのか、その真意もまた人それぞれです。
「子どもが成人したら離婚する」と言っていたのに



 由紀乃さん(39歳、仮名)は清楚(せいそ)な雰囲気で、周りに気を配るタイプの女性です。
彼女は職場の上司の亮さん(45歳、同)と10年間、不倫を続けてきました。全ては彼の「子どもが成人したら離婚する」という言葉を信じていたからです。



 出会った当時、5歳だった亮さんの子どものことを思い、「小さいときにパパがいなくなったら寂しいだろう」という思いから亮さんの言葉を信じ、自分の子どもを持つことを諦めました。
由紀乃さんはそのくらいいちずに亮さんのことを愛し、信じていました。
一方の亮さんは、妻とは子どもが生まれてからセックスレスで一度も関係を持ったことがない、愛しているのは由紀乃さんだけだと言い続けていました。



 ところが、です。由紀乃さんは亮さんから突如、別れてほしいと告げられます。
亮さんは、由紀乃さんとは別の女性と不倫をスタートし、彼女が妊娠したので妻と離婚して彼女と結婚するというのです。
由紀乃さんは亮さんの家庭のことを思い、自らピルを飲んで妊娠しないようにしていたのにもかかわらず、です。



 ダブルでショックを受けた由紀乃さんは、怒りがこみ上げました。
亮さんの妻に自分との関係を告白し、彼が不倫相手と子どもをつくり、離婚しようとしていることを暴露しました。



 すると奥さんは、亮さんの浮気性は知っていて割り切っていたので、夫への愛情は全くなく、離婚の準備を進めていると言ったそうです。
由紀乃さんの告白のおかげで、有利に離婚が進められると感謝までした、と。



 あぜんとする由紀乃さん。
不倫相手だった自分は慰謝料が取れるわけもありません。しかし、まだ30代。
今のうちに婚活して、浮気しない男を見つけると前向きです。



「10年間、何だったんだろうとたくさん泣きました。でも、まだ婚活パーティーでも気にしてもらえる年齢で別れることができてよかったって思うようにしています。
過去は変えられないし、だまされた自分が悪かったし。
奥さんに告げたとき、2人で悪口を言えてスッキリしました」
「子どもが成人したら離婚する」は、私の運営する夫婦仲相談所でも本当によく聞く言葉です。
そのせりふにだまされてしまう女性がどれだけいることか。由紀乃さんは、妻に恨まれなくてよかった事例です。
慰謝料を請求する妻であれば、踏んだり蹴ったりの泥沼不倫劇になってしまいます。



 不倫の始まりは“トキメキ”が100%です。「不倫と正義」(新潮社)の中で、脳科学者の中野信子さんが「ときめく気持ちは減っていく。
ときめきをもたらす脳内物質は脳にとっては毒なので、長時間持つと悪い影響があるため、タイマーで切れるようになっている」と発言されています。
つまり、不倫関係も長く続けば“トキメキ”は減っていくのです。
不倫相手が別の女性と付き合い始めたのは“あるある”なこと。
もともと浮気しやすい性格の人と不倫すれば、“こじれ不倫”になってしかるべきでしょう。



 不倫はお互いの“トキメキ”と合意のもとに始まります。
“円満不倫”になるか、“こじれ不倫”になるかは当事者の心掛け次第です。



 とはいえ、そもそも不倫に、いいも悪いもありません。
恋に落ちたと感じた瞬間、自分が、そして相手が結婚しているかどうかをちゃんと思い出してください。
いずれにせよ不倫は誰かを傷つけ、不幸にするのですから。

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