寂しさと罪悪感

記事
小説
実家に帰るのも手ぶらである。
持ち物は全てテルに捨てられた。
やはりテルとは無理だと話をすると両親は
「テルくんがシゲを育てるって言うならやっぱりアンタは諦めな…1人になって人生やり直すんだよ」
と言った。
【そんな事、本当に出来るんだろうか?シゲの事を諦める事なんて出来るのだろうか?】
そんな気持ちで別居生活は始まった。
シゲのいない空間は静かすぎた。
そしてお風呂に入っては毎日シゲを想い泣いていた。
それまで毎日シゲとお風呂に入っていたのだ。
テルがシゲをお風呂に入れたのは赤ちゃんの時に一回だけ。
そんな父親の元にシゲを置いてきた事への罪悪感にも苦しめられるのだった。
そして、寂しくて…寂しくて…

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す