恐ろしい生活

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シュウと会うと、ついついテルの愚痴ばかり言ってしまう。
そんな時シュウは1度もテルを悪く言った事は無かった。
そして
「離婚したいよ」
と嘆く私に
「今は我慢の時だよ。物事には順番があるんだ。階段を抜かして上がってもいつか絶対そのツケは回ってくんだよ。ちゃんと俺がオマエを幸せにしてやるから今は我慢して待ってろ」
とシュウは言った。
そんなシュウをどんどん好きになって…
そしてある日シュウと会っている時にシゲの具合が悪くなってしまいデートを中断して家に帰る事にした。
シュウは心配して家まで送ってくれたのだがシゲは吐き続けた。
結局そんなシゲの面倒をシュウは夜中にシゲが寝付くまでしてくれた。
そしてその日からシュウはテルが居ない日は泊まったりする様になった。
テルがいつも
「俺の家だ!!」
と威張り散らしているその家へ…
今思えばスゴイと思う。
恐ろしく恐いもの知らずで常識外れな行為だ。
しかし家にほとんど寄り付かないテルを近所の人達もほとんど知らず、そのうち周りの人達は私とシュウが夫婦なのだと思い普通に挨拶されたりパチンコ屋のお客さんにも
「旦那が迎えに来たよ」
などと言われる様になっていた。
【みんなが思ってる様に本当に夫婦だったらどんなに幸せか…】
そんな風に思いながらシュウとテルと二重生活みたいな日々を送っていたのだった。
そしてやって来たクリスマス…

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