ジャパンC(G1) [重賞最終見解]

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2022年11月27日(日)

東京12R ジャパンC

直近3年のジャパンCで3着以内に好走した9頭中8頭は、東京芝2400mG1レースで連対実績があった馬。

いわゆる最高水準の根幹距離適性、その才能が要求される一戦。

また、近年のジャパンCは、古馬(特に牡馬)と3歳馬&牝馬で、走る馬のタイプに相違が見られる傾向も顕著。

過去5年の当レースで、当日単勝4人気以下で馬券に絡んだ古馬に該当する18年2着キセキ、17年5人気1着シュヴァルグランは、何れも凱旋門賞馬トニービンの血を持ち、3000m超G1レースの勝利実績を持っていた馬。

一方で、過去5年のジャパンCで3歳馬&牝馬で馬券に絡んだ4頭中3頭は、父か母父がスピードを補う米国型、もしくはロードカナロア産駒で、1600m以下の距離で勝利実績を持っていた馬という共通項。

古馬であれば重厚系、3歳馬&牝馬であれば軽快なタイプが走りやすい傾向も当レースならではの方向性。

ダノンベルーガは、前走の天皇賞秋(東京芝2000m)が上がり順位2番手の末脚で3着。

近年のジャパンCは、前走が今秋の芝G1レース出走馬が定石通り有利。

特に前走が秋の天皇賞出走馬は過去5年で3勝、合計7頭が馬券に絡む王道ローテ。

直近2年の勝ち馬も前走が秋の天皇賞で連対していた馬。

血統構成はハーツクライ×Tizway。

ハーツクライ産駒は過去5年で2勝。

また、その2頭は何れも母父が米国種牡馬。

本馬の母父Tizwayは、カルストンライトオ、サニングデールなどを輩出した米国の快速型マッチェム系種牡馬。

前述の通り3歳馬、牝馬はスピード指向の強いタイプが走りやすいレース。

ジャパンCで走るハーツクライ産駒、ジャパンCで走る3歳馬の傾向にも合致する1頭。

シャフリヤールは、父が主要のディープインパクトで、母父Essence of Dubaiがスピード指向の強い米国の名血エーピーインディ系種牡馬。

このタイプの牡馬は3歳時に出走すれば期待値が高く、古馬になるとパフォーマンスを下降させる傾向も。

特に、ダービー馬に関してはこの傾向が顕著。

スピード指向の強い牝系のレイデオロは、3歳時のジャパンCでは2着好走したものの、古馬になって出走した際は11着(1人気)と大敗。

サトノダイヤモンドも、5歳で出走したジャパンCで6着(3人気)に敗戦。

同じ舞台にも関わらず、ダービー馬が古馬になって挑戦するジャパンCでパフォーマンスを下降させる理由は、ダービーよりもジャパンCがスタミナ指向の強いレースであること、またダービー馬自身の成長曲線の影響によるもの等々が大きいでしょうか。

何れにしてもこれらの傾向を踏まえれば、人気ほどの信頼はありません。

また今年は、出走馬全体のレベル、想定上位人気馬の適性面等々も含めて、外国馬にもチャンスがありそうな構図。

ジャパンCで走る外国馬の条件は、かつてのウィジャボードやアルカセットなど、ダンチヒやキングマンボなど日本の芝に実績のあるスピード指向の強い血を持つ馬や、欧州の芝2000m以下重賞実績、あるいはアメリカ、香港、ドバイなど日本に近い芝で実績のある馬が定石。

シムカミルは、Gulchを経由するミスプロ系の父Tamayuzが欧州のマイルG1ジャックルマロワ賞、ジャンプラ賞を制覇。

Nureyevを経由するノーザンダンサー系の母父Pivotalは芝5F(芝1000m)のG1ナンソープS勝ちの快速型。

Gulch、Nureyevは何れも日本の芝にフィットしたスピード指向の強い種牡馬。

かつてのジャパンCでGreen Desertを父系に持つウィジャボード、Kingmamboを父に持つアルカセットが結果を残したように、血統背景だけの論点で言えば、日本の軽快な芝で自国以上のパフォーマンスさえ期待できるスピードタイプ。

グランドグローリーは、昨年の当レース5着馬。

ウィジャボードと同系統にもなるダンチヒ系種牡馬オリンピックグローリーの産駒。

当種牡馬は高速芝のアメリカ芝G1勝利実績馬。当時のウィジャボードもアメリカ芝G1実績があった馬。

5着に好走した昨年の内容、また今年の出走レベル等々を踏まえれば、十分に勝ち負けの期待も懸けられる1頭。

オネストの父Frankelは、モズアスコット、グレナディアガーズ等々、日本のマイルG1でも複数頭の勝ち馬を輩出した日本のスピード競馬にも実績を残す欧州のトップサイアー。

母父Cape Crossは、ウィジャボードの父と同じダンチヒ系のGreen Desert産駒。

10着に敗戦した前走の凱旋門賞は、日本の芝との比較で言えば超のつく道悪馬場で、大挙して出走した日本馬も総崩れの結果となった一戦。

当時の凱旋門賞の馬場が合わなかった実績も、真逆の才能が要求されるジャパンCではむしろ強調材料と言えるもの。

Frankel産駒で東京芝2400mG1を制した実績を持つC.ルメール騎手であれば、尚のこと不安より期待が先行します。

尚、日本の古馬は、ステイヤー指向の強い血統馬や3000m超重賞実績を持つ馬が走りやすい傾向。

今年の出走馬の中で、この傾向に合致するキャラクターは、ヴェルトライゼンデテーオーロイヤル辺り。

推奨馬

ダノンベルーガ
シムカミル
グランドグローリー
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