【自己紹介⑤】 フリーター編 2013〜2014年

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自分がどのような人間なのか知っていただくために今回は自分がアルバイトを掛け持ちして留学資金を貯めていた時のお話です。

会社を辞めてフリーターとして留学資金を稼いだお話

 元々社会人経験を積んでから高校の教員になろうと考えていました。実は5年企業で働くと社会人枠での採用があるので、その制度を利用しようと目論んでいました。いろんな理由があるのですが、新卒で入ったネット広告の会社を1年5ヶ月ほどで辞めました。

 なぜストレートで教員にならず、まわり道をしようと考えたのかというと・・・生徒の95%以上は教員以外の職に就きます。生徒と進路を一緒に考えていくときに、学校以外でも働いていた経験は必ず生きると考えていました。
 逆に言うと教員しか経験していない先生はどのように指導をしているのか、自分は不思議でありませんでした。色々と調べたり、企業担当者の型のお話を聞いたりして常にアップデートしているのだと思いますが、お金を稼ぐことの大変さを身に滲みて感じている先生がどれくらいいるのかな・・・と疑問を持っていました。
 実際に現場で働いてみると、「教員としてしか働けない」だろうなと思われる教員がかなりの数いました。個人的には「いろんな仕事で活躍できるけど、教員を選んだ」という先生が世の中に増えて欲しいと思っています。デンマークで現場を見させていただいた時に感じた先生の引き出しの差はこんなところにもあるのかもしれません。「教員しかできない」のと「教員もできる」のとでは大きな違いです。

 話を戻します。自分は器用な方ではないので体験、経験していないことは熱をもって話せません。だったら教員以外のお金の稼ぎ方を身をもって体験したほうが将来の生徒に熱をもって伝えられると考えてまわり道をすることにしました。
 そんな中、計画よりだいぶ前倒しで会社を辞める決断をしたので、経験をどうやって補おうか考えた時に海外を見てこようと思いつきました。海外で滞在するだけの資金を計算してみると貯金が足りませんでした。そこでアルバイトを掛け持ちして資金を貯めようと考えました。時給がいいアルバイトも探しましたが、よくよく考えるとここでも経験を稼いだ方が将来の生徒に熱を持って伝えられると思い付きました。人と違う道でも自分に必要であるならば歩いていく覚悟はこの時にはすでに身に付いていた気がします。

昼のバイト

 掛け持ちするということは昼のバイトと夜のバイトかなーと漠然と考え、まずは昼のバイトを探し始めました。チェーン店のアルバイトはたくさんあったものの、人と話したり、顔を覚えてもらえてコミュニケーションが発生するようなものはありませんでした。
 人間臭いコミュニケーションのあるアルバイトを探していました。そんな中、当時一人暮らししていた物件から1分のところにリハビリ病院あり、そこの地下駐車場で車を操車したり、車椅子の方の介助をしたりするアルバイトがあることを知り応募しました。
 車から車椅子に移動する際の介助のやり方は将来親の介護の時などに使えそうですし、将来生徒を車いすに乗せて移動させるときなども使えるのでは?と勝手に思っていました。実際に教育現場でも何回か車いすを使用する機会があり生かすことができました。

 主な仕事内容は以下のようなものでした。
 ①地下駐車場に入ってくる車のナンバーを覚えて、中に乗っている患者さんを
  特定しながら必要なサポートを全体に共有・対応すること
 ②車をお預かりして平場に駐車したり、タワー駐車場での車の入出庫をすること
 ③リハビリが終わった患者さんが地下に降りてきた瞬間にスタッフと連絡して車
  を操車して乗降口に車を停車させること
 ④料金ゲートでお支払いのお手伝いをすること
 他にもあるのですが、簡単に主な業務を挙げるとこのような業務内容でした。
 必死に①〜④の業務をやっていると利用者様からも少しずつ信頼してもらえるようになり、コミュニケーションをとる機会も増えていきました。「いつもありがとう」と声をかけてもらえた時の嬉しさと充実感はとても大きかったことを覚えたいます。

夜のバイト

 いろんな人と話す経験が欲しかったので夜のバイトは飲食業の中から選ぶことにしました。会社員時代、☆Taku Takahashiさんの出演するイベントに結構通っていた時期がありまして、渋谷近辺のクラブに友達と出入りしていました。その時によく見ていたウォームアップバーが代々木に新しいBARを出すとのことで求人を出していました。そこに食いついて応募、面接を受けることになりました。

 1対4の面接で「なんでうちで働こうと考えたのか?」ということを聞いてもらえたので、将来教員になりたいこと、熱を持って話すために経験が欲しいこと、留学にいきたいこと全てお話させていただきました。恐らく変わった(真面目な?)やつが来たなーと思われていたと思います。
 今考えると軽く圧迫面接のような雰囲気を感じました。そんな中、面接をしてくれたオーナーの一人が自分と同じ大学の出身でした。それがきっかけで一気に打ち解けられて、採用していただく運びとなりました。
 基本的に和の食材を生かしたカレーを出し、ランチはカフェ、夜はBAR業態というお店でお酒の作り方、料理の作り方さまざまなことを教えていただきました。店長がとにかく面白い人で来店する常連さんの90%は店長目当てでした。笑
こういう人っているんだなーと感心しつつ、本当に世界を広げていただきました。人たらしというのがあっているのかわかりませんが、人の懐に入っていくうまさというか術というか絶対に悪用して欲しくないレベルで持っている人でした。
 複数いるオーナーの一人の方(面接もしてくださった方。大学が同じ人ではない。)がお店に来た時に話してくれた「経験はアクセサリーなんだよ。」「人と同じアクセサリーもいいけど、誰にもないアクセサリーの方があなたをより輝かせてくれるよ。そのアクセサリーを増やしていく過程はワクワクすることだよね。自信と誇りをもって頑張りなさい。」という言葉が未だに心に響いています。この言葉があったから自信をもって人と違う道を歩んでこられたのだと思います。「言葉の力って本当にすごいな」とこの時感動したことを覚えています。
 自分が教員をやっていた時もこの言葉を大切に生徒に伝えさせていただきました。人と違う道を歩んで行くことは、それなりに辛かったり、不安だったり、大変だったりしますが、得られるものはとても大きいですし、大きな財産になります。
 他にも、アルバイトをしている理由をお客様に話すと応援してくれる方が多かったことが「あなたが進もうとしている道は間違っていない」と肯定していただいているように思えて本当に励みになりました。お店の外でもご飯に行ったり、飲みに行ったりするようになり、人とのコミュニケーションの楽しさを存分に味あわせていただきました。
 アルバイトを通じてまだまだ素敵な経験をさせていただいたのですが、今回はこの辺にしておきます。
 お金を稼ぐためだけにアルバイト先を選んでいたらこんな経験はできていなかったと思いますし、素敵なアクセサリーを手に入れられた気がします。
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