米銀破綻とFRBの対応に注目ですね

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マネー・副業
2月の米雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月から31万1000人増加しました。
前月(50万4000人増)から鈍化したものの、市場予想を大きく上回り、米労働市場の堅調さを改めて示す形となりました。
失業率は3.6%と、0.2ポイント上昇した。業種別の就業者数は、新型コロナウイルス禍からの持ち直しが続く娯楽・接客が前月比10万5000人増。人員削減が報じられている情報産業は2万5000人減でした。
平均時給は前年同月比4.6%増。伸びは前月から加速しました。

バイデン米大統領は10日、2月の雇用統計について「米経済が正しい方向に向かっている」状況を示したという認識を示しました。
バイデン大統領は「労働市場を離脱していた人々が戻ってきている」と指摘しました。さらに、インフレがこのところ鈍化していることに言及し、米消費者物価指数(CPI)が良好な内容となることを楽観しているとしました。

IT企業やベンチャー企業を主要顧客とするSVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレーバンクが10日、経営破綻しました。
米連邦預金保険公社(FDIC)は動向を管理下に置き、預金を保護する措置を取りました。
保有する債券などの売却損を出したことで、財務不安が高まり、預金流出が加速していた。2008年のリーマン・ショック後の銀行破綻ケースとしては過去最大規模。FRBの急激な金融引き締め政策を背景に債券価格が下落(金利は上昇)している。市場では、銀行が保有する債券の含み損に対する懸念が広がっています。

FDICによると、預金保険の保護対象となるのは、1口座当たり25万ドルまでで、1人125万ドルが上限。保護対象の預金はFDICが設立した機関に移管し、遅くても13日午前までには引き出せるようにする。上限を超えた分は、FDICが実施する資産売却を踏まえて分配を検討する。シリコンバレーバンクでは、金融環境の悪化により、資金調達が困難になったベンチャー企業などによる預金の取り崩しが増加。8日に保有する債券など210億ドルを売却したが、金利上昇により18億ドルの損失が発生したと発表。合わせて普通株式などで計22億5000万ドルの資本増強する計画を示していました。

米メディアによると、その後も預金流出が止まらず、資本の調達を断念。大手金融機関への身売りを模索していました。
シリコンバレーバンクは、カリフォルニア州サンタクララの中堅銀行。
FDICによると、昨年末時点の総資産が2090億ドル、預金残高は1754億ドル。株式市場では、9日に財務不安からSVBの株価が急落。銀行株にも売りが広がっていました。
イエレン米財務長官は10日、下院歳入委員会で証言し、カリフォルニア州の地銀シリコンバレーバンクの信用不安に関連し、2〜3の銀行をめぐる動向を「非常に注意深く見守っている」と語った。 イエレン氏の発言直後、米当局は預金流出に見舞われたシリコンバレーバンクを閉鎖した。イエレン氏は「銀行が財務的に損失を被れば、懸念の対象になる」としました。
さすがに50bpの利上げは困難になったと言わざるを得ない気がします。
明日発表の米CPIの内容とFRBの反応がますます重要になってきたといえますね。

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